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IFA 2007では、現地時間の30日にBlu-ray Disc Association(BDA)が、同31日にHD DVDプロモーショングループと東芝が共同でプレスカンファレンスを開催。それぞれコンテンツホルダを招いてフォーマットの魅力や今後の有力タイトルなどをアピールした。
■ 欧州6カ国ではHD関連の94%がBD
BDA EuropeのDavid Walstra氏は「BDは次世代DVDで既にポジションを築いた。パートナーは、BDプレーヤーだけでなく、HDテレビを作っていることも普及の大きな要因」とした。また、新たにBDAに加入した台湾のAcerと中国の「中国華録集団」(China Huala Group/CHLG)を歓迎した。 HD DVDとのシェア争いについては、「500USドルのBDP-S300をリリースしてから、BDは次世代プレーヤー市場をリードする結果となった。プレーヤー/レコーダ/ゲーム機を合わせると欧州6カ国(スペイン、フランス、英国、イタリア、ドイツ、オランダ)で94%(GfK調査)」と優位を主張した。
ディズニーのStephen Goulser氏は“プラチナタイトル”として秋にアニメ「Sleeping Beauty」(眠れる森の美女)を発売すると発表。合わせて、“最高のBD-Liveタイトル”としてニコラス・ケイジの「NATIONAL TREASURE」を、フルモーションピクチャーを用いた特典付きの「NARNIA」(ナルニア国物語)やFINDING NEMO(ファインディング ニモ)を紹介した。
20世紀FOXのDanny Kaye氏は「今後もBDにコミットし続ける」と前置きした上で、「プリズン・ブレイク」や「ダイ・ハード 4.0」、「ファンタスティック・フォー」などのタイトルを投入する旨を明らかにした。
■ BD Guysには賛同できない
株式会社東芝 執行役上席常務 東芝デジタルメディアネットワーク社の藤井美英社長は、「BD Guys(BD側の人々)から、“映画やテレビ番組のHD録画にはBDこそが最も適している、それは容量が25GBあるから”と聞くことがあるが、それならHDDは1TB、2TBレベル。我々のレコーダには1TB HDDのモデル(RD-A1)があり、ユーザーが簡単に録画できる」と述べ、光ディスクを録画の中心と考える姿勢を批判。 また、「東芝は32GBのSDカードを発表しているが、3年以内には100ドル程度になると見ている。書き換えメディアとしてはフラッシュメモリが光ディスクより上。東芝はこれら3種を使い分けるが、断言してもいいのは、アーカイブではなく、録画することに最適なメディアはHDD」と強調した。 HD DVD支持を表明したパラマウントのChris Sato氏は、選んだ理由を改めて述べ、「TRANSFORMERS」(トランスフォーマー)や「Shrek the Third」(シュレック3)などのタイトルが近くHD DVDでリリースされることを明らかにした。
映画以外にも、音楽コンテンツとして、ドイツで97%の人に認知されているという人気アーティスト「ヘルベルト・グリューネマイヤー」のライブ作品をEMIから発売。ドイツ人アーティストでは初のライブHD DVDとなる。 来場したEMI Music GermanyのWolfgang Hanebrink氏は「EMIとしては優れたフォーマットなら全てサポートする。東芝とHD DVDが持つ技術は、アーティストの可能性を広げる」とコメントした。
□IFA 2007ベルリンショーのホームページ(英文) ( 2007年9月1日 ) [AV Watch編集部/nakaba-a@impress.co.jp]
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