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Wolfson、電力管理機能搭載オーディオIC「WM8350」
-携帯電話向けは2008年上半期に提供予定


10月15日発表


 英Wolfson Microelectronicsは15日、電源管理機能を組み込んだ携帯機器向けオーディオプロセッサ「WM8350」を発表した。7×7mm/129ピンのBGAパッケージで提供され、サンプル出荷は既に開始している。

 電源管理機能を組み込んだオーディオコーデック「AudioPlus Power Management」ブランドの第1弾モデル。主な用途として小型オーディオプレーヤーなどの携帯機器を挙げている。

WM8350を搭載する開発用の評価ボード

 オーディオコーデックとしては、アナログ入力を6系統、ステレオ音声出力を2系統、モノラルライン出力を2系統装備。

 S/N比98dBのDACと95dBのADCを搭載し、入力サンプリングレートは8~48kHz。40mWのヘッドフォン出力や、ヘッドフォン/マイク検出機能なども備える。

 2MHz駆動のDC-DCコンバータを4基搭載。CPUやメモリ、デバイスなどへの電源供給が行なえる。1MHzのDC-DCコンバータも2基備え、バックライトディスプレイや、USB OTG機能への+5V電力供給に利用できる。

 150mAの低ノイズLDO電圧レギュレータも4基内蔵し、オーディオコーデックや外部PLLなどへの電力供給が可能。DC-DCコンバータやLDO電圧レギュレータは、出力電圧を調整するプログラミング機能も利用できる。

 電力管理コントローラを内蔵し、各DC-DCコンバータ、LDOレギュレータの出力電圧設定や、低消費電力モードの制御などが可能。バッテリの長寿命化にも貢献できるとしている。

 シングルセルのリチウムポリマ、またはリチウムイオンバッテリの充電機能を搭載。高速充電モードなどの機能が利用できるほか、アプリケーション用の各種安全機能もサポート。USBやACアダプタなどの自動電力選択機能も備え、搭載機器のメインバッテリが切れた状態でも、ACアダプタなどで充電を開始した直後に本体が起動できる「インスタントオン」機能も備える。

 そのほか、クロック生成機能や、バックライト用の白色LEDドライバ2基なども内蔵する。

WM8350の回路構成図 オーディオ部の構成図



■ 携帯電話向けモデルは2008年上半期にサンプル出荷

Wolfson MicroelectronicsのJulian Hayesマーケティング&アプリケーション担当副社長

 発表会では、Wolfson Microelectronics マーケティング&アプリケーション担当副社長のJulian Hayes氏が登壇。同社の電源管理機能を搭載したオーディオコーデックについて解説した。

 「AudioPlus PowerManagementブランドのオーディオコーデックを利用することで、従来の製品で搭載していた電源管理チップが省略できるようになり、コストの低減と省スペース化が実現できる。小型のデバイスでは利用する部品点数が少ない方が設計が容易になるほか、バッテリの長寿命化にも貢献できる」と利点を説明。

 今後のロードマップとしては、現在サンプル出荷中のWM8350に加えて、2007年第4四半期にはローエンドモデル「WM8351」のサンプル出荷を開始予定。2008年上半期には携帯電話端末向けの製品として6×6mmに小型化したBGAパッケージ「WM840x」を提供予定とした。

複数の機能を組み込んだオーディオコーデックの利点 今後のロードマップ

□Wolfsonのホームページ(英文)
http://www.wolfsonmicro.com/

( 2007年10月15日 )

[AV Watch編集部/ike@impress.co.jp]


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