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ソニー、24bit/96kHz PCMレコーダに実売6万円の新モデル
-本体を小型化、可動マイク採用。さかのぼり録音も


11月21日発売

標準価格:オープンプライス


 ソニーは、4GBのフラッシュメモリを内蔵したリニアPCMレコーダの新モデル「PCM-D50」を11月21日に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は6万円前後の見込み。

 最高24bit/96kHzのリニアPCM(WAV)形式で録音可能なポータブルレコーダ。2005年11月発売「PCM-D1」(ソニースタイル価格198,000円)と同様に4GBメモリを内蔵し、独自の高音質録音技術「Super Bit Mapping」やデジタルリミッタを搭載する。

 一方、本体を小型化、マイクを可動式にするなど使い勝手の向上を図っており、大幅な低価格化も実現。プロ/ハイアマ向けのPCM-D1に対し、PCM-D50ではアマチュアミュージシャンや楽器愛好者など幅広い層を対象ユーザーとしている。なお、11月8日より銀座のソニーショールームや大阪ソニースタイルストアなどで先行展示を行なう。

 左右のマイクは、従来モデルと同じ変形X-Yポジションから、左右120度にも向けられる左右可動型に変更。近い距離ではX-Yポジションで奥行きのあるステレオ感を、広いホールなどでは120度の「ワイド・ステレオ・ポジション」で広がりのあるステレオ感を得られるとしている。X-Yポジションでは右のマイクが左側の音声を、左のマイクが右側の音声を集音し、ワイド・ステレオ・ポジションでは自動でマイクの左右入力が入れ替わる。

 フィールドレコーディングなどを想定した新機能として、録音スタートの5秒前からさかのぼって録音が行なえるプリレコーディング機能を搭載。あらかじめメニュー画面上で同機能をONに設定、録音一時停止状態にしておくことで、録音を開始するとその5秒前からのデータが記録される。

 そのほか、録音ボリュームはPCM-D1のL/R独立型から一括コントロールに変更。レベルメーターはPCM-D1ではアナログ/デジタル両方を備えていたが、PCM-D50ではデジタルピークメーターとピークLEDのみとなった。


マイク部は左右可動式 レベルメーターはデジタルのみに

 「PCM-D1」でも搭載されていた録音技術「Super Bit Mapping」により、16bit録音時に、可聴域内で知覚しやすいノイズを低減することで聴覚上のダイナミックレンジを拡大。20bit相当の高音質録音を可能にするという。また、デジタルリミッターも搭載。1チャンネルに2つのADコンバータを備え、通常音声と、12dB低い信号を同時に確保。突然の過入力でも、最適なレベルに自動調整する。ローカットフィルタも備えており、改善点として周波数を75/150Hzで切り替え可能とした。

 録音時の量子化ビット数とサンプリング周波数はPCM-D1と同じで、16/24bit 44.1/48/96kHzまたは16bit 22.05kHzから選択できる。マイクの感度は-35dB/Pa 1kHz(PCM-D1は-32dB/Pa 1kHz)、S/N比(24bit時)は93dB以上(PCM-D1は96dB以上)。

 入出力端子として、光デジタル音声の出力に加え、入力も新たに装備。外部マイク用のステレオミニ入力端子も搭載。USB端子も備える。さらに、別売リモコンを接続可能な専用端子も搭載する。

 内蔵メモリに加え、メモリースティック PRO-HG Duo対応スロットも備えており、別売カード内への記録も行なえる。


側面の入出力端子/ツマミ部 背面

 オーディオ編集/CD作成用のPCソフト「SonicStage Mastering Studio Recorder Edition」を同梱しており、録音データをPCにUSB経由で取り込んで編集後、PCM-D50への書き戻しが可能。また、Sound Realty搭載のVAIOであれば、DSDディスクの作成も行なえる。なお、同ソフトは機能限定版で、VAIO同梱版とは異なりOxford/Wavesなど他社製のエフェクトプラグインは含まれない。

 再生面では、新たにMP3再生(32~320kbps)にも対応。早聞き/遅聞き用の「デジタルピッチコントロール」(DPC)も利用できる。そのほか、A-B間リピート再生も可能。ステレオミニのイヤフォン出力を備える。

 電源は単3電池4本で、連続録音/再生時間が向上。アルカリ電池利用時は16bit/44.1kHz録音(モニター無し)で約24時間(PCM-D1では約5時間)、24bit/96kHz(モニター無し)で約20時間(同約4時間)、MP3再生(128kbps)が26時間。なお、別売のニッケル水素充電池利用時は、16bit/44.1kHz録音が約25時間(PCM-D1では約2時間)、24bit/96kHzが約20時間(同2時間)、MP3再生(128kbps)が約27時間。

 筐体は側面がマグネシウム、前/背面がアルミパネル。外形寸法は154.5×72×32.7mm(縦×横×厚さ)で、PCM-D1より縦のサイズを38.5mm小型化。電池を含む重量は約365g(PCM-D1は約525g)。アルカリ電池やACアダプタなどが付属する。

 別売オプションとして、三脚「VCT-PCM1」(オープンプライス/店頭予想価格7,000円前後)、ウインドスクリーン「AD-PCM1」(同5,000円前後)、リモコン「RM-PCM1」(同5,000円前後)、キャリングケース「CKL-PCMD50」(同6,000円前後)も同日より発売する。


オプションの三脚とウインドスクリーン装着時 スタンドとしても使えるオプションのキャリングケース 別売でリモコンも用意


□ソニーのホームページ
http://www.sony.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.sony.jp/CorporateCruise/Press/200711/07-1107/
□製品情報
http://www.sony.jp/products/Consumer/linearpcm-rec/PCM-D50/index.html
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【2005年12月7日】【EZ】ナマ録マニア垂涎の逸品、ソニー「PCM-D1」
~ 「デンスケ魂」ここにあり! ~
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20051207/zooma232.htm
【2005年11月9日】ソニー、24bit/96kHz対応のリニアPCMレコーダ
-生録用の携帯録音機。4GBメモリ内蔵で実売20万円
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20051109/sony1.htm

( 2007年11月7日 )

[AV Watch編集部/nakaba-a@impress.co.jp]


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