ニコニコ動画で「ペンギン娘」など、新作アニメが4月から無料配信 －「MADムービー化大歓迎」。パンツが見所? の新感覚作品

出演声優の皆さん

4月19日正午配信開始 視聴料：無料(ID登録が必要)

(c)2008 高橋てつや(秋田書店)/南極財閥

　アニメ配信に先立ち、ニコニコアニメチャンネルは4月2日にオープン。アニメ系のニュースを音声読み上げソフトで読み上げる「ニコアニニュース」(アナウンサーキャラクターは将来的にアニメキャラ化も予定)、美少女ゲームのプロモーションビデオやテーマソングを配信し、商品の販売も行なう「虹視聴覚室」、「桃井はるこの 超! モモーイ!」など、声優が登場する動画番組、ラジオ番組などを配信する「ニコTV」、「ニコラジオ」などで構成される。

　「ペンギン娘♥はぁと」は、この中の「ニコニコアニメ」にて配信される。ニコニコ動画が初放映となるアニメ作品は初めて。更新スケジュールは、毎週土曜日正午を予定。第2弾コンテンツとして「Candy☆Boy」の新シリーズを5月2日に配信。第3弾のタイトルは未公開だが、2008年夏の公開を予定している。

　「ペンギン娘♥はぁと」の舞台は私立北極学園。アニメが大好きで、全ての価値観がアニメ中心の超天然A(AKIBA系)ガール、“ペンギン”こと南極さくらを中心に、硬派な武闘ガールの択捉鯨(えとろ ふくじら)、癒し系の“クリオネ”こと栗尾ねねなどが巻き起こす、ハチャメチャな学園生活を描く。

　なお、制作にはドワンゴ、アサツー デイ・ケイのアニメ制作プロダクションである日本アドシステムズ、グッドスマイルカンパニー、文化放送が参加している。

ニコニコアニメチャンネルのページイメージ	アニメ配信以外にも様々なコーナーが用意される

会見の模様はニコニコ堂がで生中継され、1,000人のユーザーが参加。コメントも随時付けられた

　17日に行なわれた制作発表記者会見には、原作者の高橋てつや氏に加え、南極さくら役の片岡あづささん、択捉鯨役の伊瀬茉莉也さん、栗尾ねね役の南條愛乃さん、シャー・チー役の野川さくらさん、マリー・チュパカブラ・W・ホワイトベア役の門脇舞以さん、南極かえで役の日高里菜さんが出席。作品に掛ける意気込みを語った。

　なお、会見の模様はニコニコ動画で生中継され、1,000人のユーザーがコメントを付けながら鑑賞するという異色の形式。ニコニコ動画の画面は会見会場にも表示されており、主席者の返答に対して即座に絶妙なコメントが流され、笑いの絶えない会見となった。

　高橋氏は作品に登場するキャラクターについて「自分がオタクなので、一緒にいて明るくなれるようなオタクな女の子がいて欲しいな……という一念で描いている」と説明。ニコニコ動画でのアニメ化については、「私自身もユーザーとしてニコニコ動画を楽しんでいるので、こうした新しい試みの第1弾タイトルに選んでもらえて嬉しい」と笑顔を見せた。

　原作は女性キャラクター達のサービスシーンが豊富だが、アニメ化にあたってもそのあたりの描写には抜かりがない模様。高橋氏は「アニメでもそれなりに制約があるので難しいとは思いますが、そのものズバリを描かなくても、太ももの美しさとか、入魂のパンツ描写など、アニメ版のスタッフさん達はよくわかってらっしゃるので、観ている人にはそのあたりに沢山コメントを入れてもらえれば本望です」と期待を語った。

前列左からドワンゴの中沢友作氏、その右が原作者の高橋てつや氏

　オープニングの作曲を担当した神前暁氏は、「涼宮ハルヒの憂鬱」や「らき☆すた」などで各種音楽を手掛けた実績の持ち主。「キャラクター達が元気で、その魅力を引き出した楽しい楽曲になる。期待されているような曲にしたいと思っています。具体的にはハイテンポでパンキッシュなメロディに、エレクトロな音色を入れた電波系の楽曲になります」と説明。

　作品の印象を聞かれると「胸よりはパンツに目が行きました」とコメントし、場内は爆笑。即座にニコニコ動画上では胸派とパンツ派の論争が巻き起こるなど、前代未聞だが、非常に斬新な会見となった。

　南極さくら役の片岡あづささんは、「原作を読んでキャラクターがみんな可愛くて、強烈なギャグとドキドキするシーン、意外とシリアスな面もあって面白い作品だと思いました。私もさくらちゃんと同じく、アニメもコスプレも大好きなので、演じられて嬉しいです」と笑う。

　栗尾ねね役の南條愛乃さんは、自身が演じるキャラクターについて「中学二年生なんですが、お婆ちゃんキャラなんです。なので、お婆ちゃん的な癒しを提供しつつ、ツンデレや妹ブームにも負けない、お婆ちゃん萌えブームを作り出していきたい」と意気込みを語った。

左が南極さくら役の片岡あづささん、右が択捉鯨役の伊瀬茉莉也さん	マリー・チュパカブラ・W・ホワイトベア役の門脇舞以さん(左)と、シャー・チー役の野川さくらさん(右)	右が南極かえで役の日高里菜さん、中央が栗尾ねね役の南條愛乃さん

　シャー・チー役の野川さくらさんは役所について「くじらちゃんを男の子だと勘違いするほど思いこみの激しいキャラクター。でも、そんな所が可愛いと思います」。マリー・チュパカブラ・W・ホワイトベア役の門脇舞以さんは、「パンツもいいんですけど、私はさくらのスク水(スクール水着)姿に期待しています」と答え、会場&コメント欄を沸かせた。

　南極かえで役の日高里菜さんは役柄について「お姉ちゃんが大好きなツンデレキャラなんですが、私のなかにツンデレな部分は無いので、頑張って演じたいです。声優のお仕事は初めてなので、皆さんの足を引っ張らないように頑張ります」と初々しいコメント。しかし「“お婆ちゃん萌え”に負けないよう、ツンデレを頑張ります!」と、配信前から南條さんと火花を散らす一幕もあり、会場は笑いに包まれた。

発表会の合間にはキャラクター達が「ウッーウッーウマウマ」風ダンスを踊るムービーも

　「期待するコメントは?」の問いに声優陣は、「自分の演じるキャラクターが登場して、喜ぶコメントがあると嬉しい」と口を揃える。門脇さんは「それ以外にも、作品に見入ってしまってコメントが無くなる……なんて瞬間があると演じる側としては嬉しいです」と付け加えた。

　まついひとゆき監督はテレビ電話で参加。「基本はお気楽極楽アニメです。ニコニコ動画ならではの、観ている人が参加できるような作品にしていきたい。パンツに対する個人的なこだわりは無いですが(笑)、いろんなパンツが見られると思います」と見所を説明。「パロディ部分もやれる範囲でやっていきます。全体的に楽しい作りになっているので、ネット配信の“いつでも何処でも観られる”利点を活かして、いろんな人達に楽しんで欲しい」と語った。

ニコニコ動画のコメントでは、MADムービー制作の公認に感激するカキコミも

　なお、全話無料で視聴できるとなると、ビジネスモデルが気になるところ。ドワンゴの中沢友作氏によれば、「制作委員会としてはスポンサーを広く募集している。今後はDVDなどのソフト化や、テレビ放送も考えていないわけではない。DVDをニコニコ動画でも買えるようにして、そのプロモーション特別番組を作るなど、色々な展開を検討している」という。

　また、ニコニコ動画の名物でもあるユーザーが制作したMADムービーで、「ペンギン娘♥はぁと」を題材とする事の可否については「公序良俗に反せず、他の権利者の権利も侵害しない形で」と断りを入れた上で、「もちろん大歓迎」とコメント。同時にニコニコ動画画面に「よおおし、作ってやろうじゃねえかw」、「公認に感動したーーー」というコメントが流れるなど、視聴者と制作者が一体となる、アニメ配信の新たな可能性を感じさせる発表会となった。

□ニワンゴのホームページ
http://niwango.jp/
□ニコニコ動画(SP1)のホームページ
http://www.nicovideo.jp/
□ニュースリリース
http://blog.nicovideo.jp/niconews/2008/03/001002.html
□「ペンギン娘♥はぁと」の公式サイト
http://pen-musu.jp/
□「Candy☆Boy」の公式サイト
http://candyboy.jp/
□「アニメ2.0」のホームページ
http://www.animation2.net/
□関連記事
【3月13日)】ニコニコ動画、アニメ「ペンギン娘」の制作発表会を生中継
－先着1,000人限定。「コメント付けて盛り上がってください」
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20080313/nico.htm
【3月10日】ニコニコ動画で「ペンギン娘」や「Candy☆Boy」など新作アニメ配信
－各公式サイトでアナウンス。4月から順次開始
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20080310/nico.htm

(2008年3月17日)

[AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]

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