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ソニー株式会社と出光興産株式会社は19日、NTSC標準を超える深い青色色度の有機EL素子で、世界最高レベルの発光効率を達成したと発表した。両社は2005年11月に有機ELディスプレイ用材料の共同開発を発表している。 出光が開発した蛍光型青色発光材料及びキャリア注入輸送材料と、ソニーが開発したデバイス構造に、ソニー独自のスーパートップエミッション構造を導入。従来25%が限界と言われている蛍光型発光材料を用いて、NTSC標準(CIE(x, y)=(0.14, 0.08))を超える深い青色色度(CIE(x, y)=(0.137, 0.065))を、28.5%という高い内部発光効率(内部量子収率)で実現した。 RGB3原色の中で現在最も消費電力の大きい、青色素子の駆動電流を大きく低減する事が可能な技術で、有機ELディスプレイの低消費電力化を実現し、今後の中大型有機ELテレビ実用化への貢献が期待できる成果としている。 輝度半減時間は3万時間以上(初期輝度200cd/m2、環境温度50℃でのテスト素子による連続点灯試験)、電流輝度効率は3.9cd/A。 今後、製品への導入を目指して両社で検証を進めていくとしており、共同開発を積極的に推進し、有機ELディスプレイのさらなる高性能化を目指す。なお、本成果については5月18日より米国ロサンゼルスで開催している「SID2008(Society for Information Display)」で発表される。
□ソニーのホームページ ( 2008年5月19日 ) [AV Watch編集部/furukawa@impress.co.jp]
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