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社団法人日本映像ソフト協会(JVA)は29日、2007年度事業報告及び2008年度事業計画を発表した。 ■ DVDビデオは安定期に 2007年のビデオソフト出荷実績は、前年比96.1%の3,180億円。DVDビデオの販売用は、洋画と邦画という主力ジャンルが低迷し、前年割れとなった。海外のTVドラマなどは前年を大きく上回り、ジャンルにより好不調の差が現れたとする。レンタル用のDVDビデオは、過去最高の売上を記録。レンタル店においても、DVDビデオの在庫拡張が進んでおり、メーカーの出荷が大きく伸張したという。 JVAでは統計結果から「DVDビデオ市場は安定期に入った」と分析。そのため、2007年度はレンタル市場の活性化や、ショップの販促支援などの活動に注力した。海賊版対策については、「映画の盗撮の防止に関する法律」の施行などを成果としている。 著作権擁護運動としても、コピーワンス緩和反対の意見書提出など、積極的な意見表明を実施。また、動画共有サイトに対し、他の著作権権利者団体などと協力し、違法複製物がアップロードされないよう、要求し改善を求めてきたという。 また、映像配信ビジネスの拡大を目指して、同協会の著作権部会内に配信委員会を設置。さらに「今後の映像ビジネスに不可欠」とみる「ISAN(国際標準視聴覚作品番号)」について検討を進めた、と報告している。 ■ BDビデオは「本格始動とは言い切れない」 2008年の事業計画も発表。Blu-ray Discレコーダの急拡大や、映像配信ビジネスの業界内外の取り組みの活発化については、「ビデオソフト業界に次のビジネスチャンスが迫ってきているともいえるが、マーケットの本格的な始動とはまだ言い切れる状況には無い」と分析。 そのため、関係者のコミュニケーション強化や配信を含むビジネススキームの研究などを進め、「テイクオフに向けた準備をしっかり進めていく」としている。 具体的には、BDについての市場動向の把握や、レンタル、セルなどマーケティング施策の検討や調査を進める。さらに、技術部会の次世代光ディスク委員会において、BDのライセンスなどに関する情報の収集や調査を行なう。 ISANについても引き続き調査を進め、日本のISAN-RA(国内登録機関)となることを視野に入れ、調査普及活動を行なうという。また、映画盗撮防止法の実効を高める方策や、ネット上における映像著作物の無断利用やファイル共有ソフト問題などの著作権侵害対策についても、引き続き対応を強化していくとしている。 □JVAのホームページ ( 2008年5月30日 ) [AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp]
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