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auは3日、6月上旬以降に発売する携帯電話の新ラインナップ12機種を発表した。
発表機種のうち、ワンセグ放送に対応するのは8機種。また、6月上旬開始予定で、映画1本をフルで視聴可能な映像配信サービス「LISMO Video」には8機種が対応する。日立製の「Woooケータイ W62H」は、メインディスプレイに2.8型/240×400ドットの有機ELを搭載する。
■ おすぎさん「映画がポケットに」と絶賛
発表会では、取締役執行役員常務コンシューマ事業統轄本部長の高橋誠氏が新製品について「Sports」、「Change」、「Video」の3つのキーコンセプトで紹介。 「Video」で紹介されたLISMO Videoは、ハリウッド映画や海外ドラマ、アニメなど約2,000本の長尺コンテンツを高画質で視聴できるという配信サービス。2008年春開始のサービスとして発表されていたが、改めて6月上旬からの開始が決定。高橋氏は「大変お待たせしました。配信する2,000本のコンテンツを用意するのに時間が掛かりました」と陳謝した。 「有機ELディスプレイなど、これまで力を入れた高画質技術で楽しめるように」としてスタートし、高橋氏も実際に電車のなかで約2時間の作品である「スパイダーマン」を視聴。「2日間、十分に楽しめた」という。 ビデオの購入方法は、PC用ソフト「LISMO Port」から購入サイト「LISMO Video Store」にアクセスし、携帯用の映像データをダウンロード。携帯電話へ転送することで再生できるほか、PCで高画質版をストリーミング再生することもできる。 携帯電話用の映像ファイルはMPEG-4 AVC/H.264形式で、ビットレートは384kbps。なお、著作権保護技術「Marlin IPTV-ES」を採用し、PCでストリーミング再生する場合は、同技術に対応したデジオン製の「LISMO Video Player」でのみ再生可能。なお、COPP対応のビデオカードが必要なほか、DVI接続する際には、HDCP対応ディスプレイが必須となる。ビットレートは、2.5Mbpsまたは768kbps。 料金は時間制限のレンタル方式で、無料~525円。映画「バイオハザードIII」は72時間で420円、海外ドラマ「HEROS」は第1話のみ無料で、以降は1話210円/48時間。数話をまとめたパッケージ販売も予定している。 LISMO Video開始に合わせ、ゲストとして映画評論家のおすぎさんが来場。「携帯で映画が観られるようになるとは思っていたが、字幕などはちゃんと見られるのか…」と懐疑的だったおすぎさんは、W62Hでビデオを視聴すると、「うそみたい。映画がポケットに入っちゃう」と驚いた様子で、「革命が起こった」と絶賛。ケータイで見るおすすめコンテンツとしては「人間ドラマとかは大変だとおもうけど、マトリックスなどCGを多用した映画。音が良いからミュージカルも。アニメーションもコレだとすっきり見える」と語った。そして、最後に「一言だけ。できれば映画は映画館で」と映画評論家らしいコメントも残した。
「Sports」では、春モデルより採用された「Run & Walk」機能の強化について紹介。「音楽の次に力を入れている」(高橋氏)という同機能では、「Sportio」、「G'zOne W62CA」、「W64SA」の3モデルに加速度センサーを搭載。音楽のテンポにあわせてステップを踏んで、リズムゲームのように楽しみながらランニングができる「BEAT RUN」などに対応した。 また、スポーツブランドのアディダスとコラボレーションし、オリジナル携帯電話ポーチなどの発売や、ランニングイベントの開催などを予定。アディダスのランナー向けコミュニティサイト「ランニング共和国」の“建国メンバー”であるサッカーの宮本恒靖選手がビデオコメントを寄せ、「(所属チームの本拠地)ザルツブルグでは、お年寄りから若い人まで多くが音楽を聴きながらランニングを楽しんでいる。日本でも、携帯電話で気軽にランニングする人の姿が見られることが楽しみ」とした。
「Change」では、ソニー・エリクソン製「フルチェンケータイ re」について「着せ替えとは全く異なるコンセプト」とし、パネルだけでなく4つのパーツをチェンジできることを説明。交換用のデザインとして、「LISMO」をデザインした「スペシャルフルチェン」のほか、読売ジャイアンツや阪神タイガースなどの「スポーツフルチェン」、「ネギま!」や「のだめカンタービレ」などアニメキャラクターとのコラボレーションなどを用意し、年末までにライナップをそろえるという。 そのほか、新たな料金プランとして、基本使用料が月額980円(「シンプルコース」+「誰でも割」適用)まで低価格化できる新シンプルプランも発表。さらに、他社では既に導入されている携帯電話機本体の割賦販売も導入。W61Sと、今回の夏モデル以降では、従来の一括払いのほか、12/24回払いも選択できるようになった。
■ 新機能「LISMO Video」には8機種が対応
ワンセグ視聴/録画対応は日立製「W62H」と、シャープ製の「W62SH」、京セラ製の「W63SA」、「W64SA」、「W64K」、カシオ製の「G'zOne W62SA」、ソニー・エリクソン製の「フルチェンケータイ re」、東芝製の「W62T」の8機種。AW63SAはデジタルラジオの受信にも対応する。
LISMO Videoは、ワンセグ対応の上記8機種のうち「W64K」を除く7機種と、エクササイズ機能を強化した東芝製「Sportio」(スポーティオ)が対応するほか、既発売の6機種でも利用可能。 Bluetooth機能は「W62H」、「W62SH」、「W63SA」、「W62CA」、「W64SA」の5機種が搭載する。また、EZウェブのメニュー画面や待受け画面などをまるごと変更できる新サービス「ナカチェン」に7機種が対応する。
■ W62H
2WAYオープンスタイル構造を採用し、ワイドな画面で3Dゲームや「PCサイト/ドキュメントビューアー」などが使用可能。「au Smart Sports Run&Walk」アプリケーションもプリインストールしており、ランニングやウォーキングなどのスポーツをアシストしてくれる。ボディは蒸着とイルミネーションで高級感を演出。外部メモリはmicroSDカードを採用。カラーバリエーションはレザーブルー、フラッシュシルバー、シェードブラックを用意する。
■ フルチェンケータイ re
ディスプレイは2.7型、240×400ドット。ワンセグ受信にも対応。LISMO Videoに対応し、「スパイダーマン2」の短尺紹介映像をプリインストールしている。外部メモリはmicroSDカード。319万画素のデジカメ機能も備えている。
■ そのほか シャープ製「W62SH」は3型のモバイルASV液晶ディスプレイを採用。BluetoothやFMトランスミッタも内蔵し、ワイヤレスで音楽伝送が可能。京セラ製の「W63SA」はWINで初めて、グローバルパスポート(CDMA)に対応したモデル。あらかじめダウンロードしておくことで、海外旅行先の地図上で位置が確認できる海外版EZガイドマップにも対応している。
「W62T」はLISMO Video対応で、「バイオハザード II アポカリプス(短尺紹介映像)」をプリセットしている。アルミパネルを表面に採用。角に丸みがあるウェッジシェイプフォルムを採用する。
「W64K」は液晶を回転して閉じるだけで、簡単にワンセグが起動。光のあたる角度によってボディカラーが変化する。
http://www.au.kddi.com/index.html □ニュースリリース http://www.kddi.com/corporate/news_release/2008/0603/index.html □関連記事 【1月28日】au、ワンセグ対応7機種含む、携帯電話'08春モデル10機種 -3型有機EL「W61SA」など。新コンセプトは“auの庭” http://av.watch.impress.co.jp/docs/20080128/au1.htm ( 2008年6月3日 ) [AV Watch編集部/nakaba-a@impress.co.jp/yamaza-k@impress.co.jp]
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