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ビクター、MPEG-4 AVC/MPEG-2両対応のビデオカメラ用LSI
-「HDギガブリッドDuo」に搭載。民生/業務の両方へ展開


LSIの名称は「ビデオカメラ用デュアルコーデック対応HD信号処理LSI」
6月9日発表


 日本ビクター株式会社は9日、ビデオカメラ用として業界初となる、MPEG-4 AVCとMPEG-2のハイビジョン解像度の映像に両対応できる1チップLSIを開発したと発表した。同社の新画像処理エンジン「HDギガブリッドDuo」へ搭載される予定で、同エンジンを搭載した民生用ビデオカメラが今後、発表されると予想される。

 同社はHDD搭載ムービーカメラ「Everio」の記録フォーマットとして、一貫してMPEG-2を採用しているが、MPEG-4 AVCフォーマットの普及に伴い、新たに1,920×1,080ドットのMPEG-4 AVCエンコード用アルゴリズムを開発。一方で「多くのコンテンツ資産を持つMPEG-2に対応した記録も重要」とし、デュアルコーデックに対応したLSIを開発したという。

 MPEG-4 AVCでは、コーデックアルゴリズムに最適なチューニングを施すことで、低レート時の画質を改善。記録レートをダイナミックに制御することで、5MbpsでもフルHD解像度のまま、高精細な録画が行なえるという。また、MPEG-2では従来より高ビットレートな27Mbpsでの録画を可能にした。

 2つのコーデックの使い分けについて同社では「高画質で長時間記録に適したMPEG-4 AVC」、「高ビットレートの安定性と既存編集環境への適合性を持ったMPEG-2」と説明。両方をサポートすることで、多岐に及ぶユーザー編集環境に柔軟に対応できるとしている。また、プラットフォームを共通化することで、最小限のシステム拡張で業務用HDカメラへの展開が可能になるという。

 MPEG-4 AVCでは動き検索などの演算負荷がMPEG-2よりも大きく、複雑な信号処理が必要になるが、コーデック処理アルゴリズムを最適化することで、高速な処理を実現。外部メモリとのアクセスを専用のDMA回路を使用することで高速化したほか、動き検索、動き補償ブロックの一部や内蔵メモリを共用化することで、回路規模の拡大を抑制。SDカードやIDE、USBなど、各種記録媒体用のインターフェイスも備えている。

□日本ビクターのホームページ
http://www.victor.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.victor.co.jp/press/2008/hd_lsi.html

(2008年6月9日)

[AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]


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