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ビクター、イヤフォンに応じて音質を変えられる新「alneo」
-24bit/96kHzで処理する「スタジオ」モードも


7月上旬発売

標準価格:オープンプライス


 日本ビクター株式会社は、環境や接続するイヤフォン/ヘッドフォンに合わせて音質をカスタマイズできるポータブルオーディオプレーヤー「alneo XA-V80/40/20」を7月上旬に発売する。価格はオープンプライス。店頭予想価格は、メモリ容量8GBモデルの「V80」が27,000円前後、4GBの「V40」が24,000円前後、2GBの「V20」が19,000円前後の見込み。

 カラーリングはブルー(A)、ブラック(B)、レッド(R)、ホワイト(W)の4色。背面にポップアート調に描かれたニッパーのイラストがレーザー刻印されている。

レッドモデル カラーリングは4色。alneoドックを備えたコンポ「UX-GM77」に搭載も可能 背面にポップアート調に描かれたニッパーのイラストがレーザー刻印されている

 フラッシュメモリを内蔵したポータブルオーディオプレーヤー。3機種の仕様はメモリ容量以外同じ。レコーディングスタジオでも導入されている独自の高音質化技術「K2テクノロジー」をプレーヤーに適用し、高音質再生を追求。新たに動画再生機能も装備した。

 高音質再生用に「スタジオ・セッティング」モードを用意。24bit/96kHz対応のDACを内蔵しており、音楽ファイルをD/A変換前にビット拡張などを行なう「オーバーサンプリングK2処理」により24bit/96kHzの信号に変換。その信号をDACで処理することで、非圧縮/圧縮音源を問わず、高音質な再生ができるという。

 音質検討にはビクタースタジオが協力。スタジオのモニタースピーカーなどと接続し、スタジオが提供したWAVファイルを使用して音質を追い込み、ソフト/ハードの両面で音質を高めた設計を行なったという。また、付属のイヤフォンを新開発のカナル型(耳栓型)にしており、このイヤフォンを用いての音質検討も踏まえた音質にチューニングされている。

 なお、alneoドックを備えたコンポ「UX-GM77」と接続した場合はMTPモードでの接続となり、デジタルデータのままコンポへ楽曲を渡し、コンポ側のDACでデコードして再生される。その場合、楽曲情報をコンポのモノクロディスプレイに表示、ジャケット画像をalneoのカラー液晶で表示することができる。「UX-GM77」からの充電/楽曲転送も行なえる。

メインメニュー。各機能はアイコン表示され、ローリングさせながら選択する スタジオ・セッティングモードをON/OFFできる 付属のカナル型イヤフォン。このイヤフォンを用いた音質検討も行なわれた

 また、再生する環境や接続するイヤフォン/ヘッドフォンに合わせた音の作り込みが可能な「サウンド工房」機能を用意。「プリセット」と「チューニング」の2モードがあり、「プリセット」を選ぶと、リスニングシーンとして「サブウェイ」、「ストリート」、「パーク」、「ルーム」の4環境、ヘッドフォンとして「インナー」(イヤフォン)、「カナル」(イヤフォン)、「オープンエア」(ヘッドフォン)、「密閉」(ヘッドフォン)の4タイプを個別に選択。再生環境と出力機器に合わせた音質設定が行なえる。

 リスニングシーンの設定では、小さい音を大きくして音を聴きやすくするなどの変更が行なわれ、例えば地下鉄用の「サブウェイ」設定では70~80dB、静かな部屋の「ルーム」設定では20~30dBあたりの音を強めている。ヘッドフォン設定では、実際に各種ヘッドフォンで測定したデータを基に、タイプに合った補正が行なわれる。

サウンド工房の設定画面。上のラインが「リスニングシーン」、下が「ヘッドフォン」の選択ライン

 プリセットだけでなく、簡単/詳細チューニングで、さらに音を細かく追い込むことができる。詳細チューニングでは左右の音量バランスや周波数特性の設定を、内蔵されたテスト音を聴きながらパラメータを用いて調整。簡単チューニングでは、詳細チューニングの設定方法を簡略化しており「音量が自動で大きくなるので、音が聞こえた時点でボタンを押してください」などの質問に答えるだけで、最適なチューニングが手軽に見つけられるという。

 設定後には周波数特性のグラフ表示も行なえる。なお、前述の「スタジオ・セッティング」と、「サウンド工房」は排他使用となる。

左右の音量バランスや周波数特性の調整などを、テスト音声を用いて行なえる

WMV動画の再生場面

 2インチ、解像度220×176ドットのカラー液晶ディスプレイを採用。IPS液晶を採用しているため、広視野角を実現したという。新たにWMV形式の動画再生に対応した。動画は最大320×240ドット、30fps、384kbpsまで対応する。転送にはWindows Media Player 11を使用。同期転送時に自動に対応解像度の動画に変換される。JPEG静止画の表示も可能。

 音楽ファイルはMP3(8~320kbps)、WMA(8~320kbps)、WAVに対応。WM DRM 10もサポートする。同日発表のコンポ「UX-GM77」はAAC再生に対応しているが、プレーヤー側は非対応。

 再生周波数特性は30Hz~20kHz。イヤフォン用最大出力は20mW×2ch(16Ω時)。付属のカナル型イヤフォンには、約9mm径のユニットを採用。PCとの接続は底面に備えたUSB 2.0端子で行ない、コンポ「UX-GM77」との接続にもUSBを使用。同社ではコンポ側の接続部分を「alneoドック」と名付けている。

 電源は内蔵のリチウムイオン充電池を使用。充電はUSBポートから行ない、所要時間は約3.5時間。連続再生時間はMP3で25.5時間、WMAで24.5時間、WAVで28.5時間、WMV動画で6時間。最大外形寸法は89.3×44.5×10.5mm(縦×横×厚さ)。重量は46g。専用シリコンケースと液晶保護シートも付属する。

使用イメージ alneoドック


■ プレーヤーとコンポのソリューションとして提案

AVシステムカテゴリー商品企画部の長久淳一部長

 AVシステムカテゴリー商品企画部の長久淳一部長は、HDD/メモリタイプのオーディオプレーヤー市場について、「2005年以降は金額ベースでは微減が続いているが、1,000億円規模を維持している」とし、ビクターとして引き続き注力する商品ジャンルであることを説明。

 コンポ市場は2005年の172万5,000台から、2008年は98万6,000台と台数ベースでは減少している。しかし、トレンドとしてはHDD/メモリー内蔵タイプのシェアが増加している。そこで、PCレスでCDなどからのリッピング、プレーヤーへの転送が可能なalneoとメモリーコンポを投入。ソリューションとして提案し、コンポ市場では2008年度に台数目標シェア30%、HDD/メモリーコンポ内での台数シェア45%を目指す。プレーヤーでは同年度の台数目標シェア7%を掲げた。

 プロモーション展開には、同社のマスコットとも言える“ニッパー”をポップアートイラスト化したものを使用。プリインストールコンテンツとして様々なイラストを収録しているほか、店頭展示でも積極的にニッパーイラストを活用していく。

 また、発売記念キャンペーンも実施。7月2日~8月31日までの期間中に「UX-GM77」、「XA-V80/40/20」のいずれかを購入し、店頭配布の応募ハガキ、もしくはビクターのWebページで応募すると、ニッパーをあしらったUSBメモリ(300人)、タンブラー(300人)、CDギフト券(100名)などが当たるという。

プリインストールコンテンツ ポップアートなニッパーをプロモーションに活用

店頭展示例 発売記念キャンペーンの概要

□日本ビクターのホームページ
http://www.victor.co.jp/
□ニュースリリース(alneo)
http://www.victor.co.jp/press/2008/xa-v80.html
□ニュースリリース(発売記念キャンペーン)
http://www.victor.co.jp/press/2008/28_camp.html
□関連記事
【2007年8月8日】ビクター、ライン録音にこだわったオーディオプレーヤー
-録音レベルを表示可能なベーシック「alneo」
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20070808/victor1.htm

(2008年6月11日)

[AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]


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