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TI、DRC機能内蔵のポータブル機器向けオーディオアンプ
-ブーストコンバータ搭載モノラルアンプも


携帯電話の内蔵スピーカーを使用してデモを行なった

7月8日発表


 日本テキサス・インスツルメンツ株式会社は8日、携帯電話やポータブルナビ(PND)などでの利用を想定したクラスDオーディオアンプ2製品を発表した。

TPA2016D2(右)とTPA2014D1(左)の評価ボード

 ポータブル機器向けクラスDアンプとして業界初となるダイナミックレンジ圧縮機能(DRC)を内蔵したステレオアンプ「TPA2016D2」と、低電圧時でも音割れを防ぐブーストコンバータ内蔵のモノラルアンプ「TPA2014D1」を用意。

 いずれも量産出荷中で、1,000個受注時の単価(参考価格)は「TPA2016D2」が1.60ドル。「TPA2014D1」は、QFNパッケージ製品が1.32ドル、WCSPパッケージ製品が1.40ドル。



■ TPA2016D2

白く囲ってある部分がTPA2016D2

 出力1.7W×2ch(8Ω時)のクラスDオーディオアンプ。プログラマブルのDRC機能を内蔵し、平均音圧レベルを向上。小さな音声も聞き取りやすくする。また、リミッタ機能も備え、音割れやクリッピング、過大な歪みを防ぐ。さらに、ノイズゲート機能により無音状態でのゲイン増大によるホワイトノイズを抑えることが可能。

 I2Cバス経由でDRCのパラメータを設定可能で、最終製品のオーディオ性能を最適化することが可能。ゲインは-28dB~+30dBまで設定できるほか、アタック/ホールド/リリース時間や、圧縮比、ノイズゲートなどの各パラメータが調整できる。

 そのほか、DRC機能をアンプ側に内蔵したことで、DSPの演算処理を最大20%軽減。省電力化にも貢献するとしている。パッケージは2.2×2.2mmのNanoFree WCSP。


携帯電話やポータブルDVDプレーヤー、PNDなどでの利用を見込む 従来品(上)とTPA2016D2(下)の出力波形比較 他社製品のAGC機能との比較


□製品情報
http://focus.tij.co.jp/jp/docs/prod/folders/print/tpa2016d2.html



■ TPA2014D1

左がTPA2014D1

 出力1.5W(8Ω時)のモノラルクラスDアンプ。ポータブル機器においては、バッテリ電圧の低下に伴い音量の低下や音割れの問題があるが、ブーストコンバータの内蔵により、満充電から最小電圧までの範囲で一定の出力電圧を保持、大容量での再生を可能にする。

 電源電圧範囲は2.5~5.5V。電力効率を85%とし、再生時間などの延長を実現する。電源雑音除去比(PSRR)は91dB。

 内蔵するPLLでアンプとブーストコンバータの動作クロックを同期し、可聴域のビートノイズを低減できる。パッケージは4×4mmのQFNと、2.3×2.3mmのWCSPを用意する。


□製品情報
http://focus.tij.co.jp/jp/docs/prod/folders/print/tpa2014d1.html


□日本TIのホームページ
http://www.tij.co.jp/

( 2008年7月8日 )

[AV Watch編集部/nakaba-a@impress.co.jp]


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