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NTTとフジTV、北京五輪の非圧縮HD映像をミリ波無線伝送
-約1kmの無線伝送トライアル。ニュースで使用


トライアルのイメージ

トライアル期間:8月8日~24日


 日本電信電話株式会社(NTT)と株式会社フジテレビジョンは、8日より開催されている北京オリンピックの中継において、120GHz帯ミリ波無線でハイビジョン映像を非圧縮伝送するトライアルを実施すると発表した。トライアル期間は8月8日から、オリンピック閉幕の24日まで。

 北京オリンピックスタジアムを背景とした特設中継ポイントと、放送拠点となる国際放送センター(International Broadcast Center:IBC)に120GHz帯ミリ波無線機を設置。特設中継ポイントからのハイビジョン映像を圧縮せずに、IBCまでの約1kmを無線伝送する。

 この中継ポイントでは五輪公園地区のほぼ全域を死角なくカバーし、様々な建物を背景に記者がレポートできることから、違和感のない自然な映像でオリンピックの熱気をそのまま家庭に伝えられるという。このトライアル映像は、早朝から深夜にかけて放送されるフジテレビのニュース番組で利用される。

 今回のトライアルは、NTTが研究開発を進めている120GHz帯ミリ波無線技術と、フジテレビのハイビジョン番組制作技術により実現。フジテレビの番組制作スタッフが無線機などを運用することで、有効性と課題を確認することを目的とする。送信機本体の外形寸法は190×380×130mm(幅×奥行き×高さ)、重量は7.3kg、消費電力は約100W。


送信機本体(左)と送信機コントローラ(右)

 現在、放送局で広く使用されているマイクロ波帯の映像伝送用無線機(FieldPick-up Unit:FPU)の伝送速度は0.03~0.06Gbpsで、そのままでは1.5Gbpsのハイビジョン映像は伝送できず、信号の圧縮/伸長に伴う0.5秒程度の遅延を避けられないという問題がある。

 NTTが開発した120GHz帯ミリ波無線伝送技術の最大伝送速度は11.1Gbpsで、ハイビジョン映像を非圧縮で最大6chまで多重伝送が可能。これまで両社は、ハイビジョン映像の複数回線による同時無線伝送を、2005年の公開実験や、Inter BEE2005、NAB2006などでの公開デモで実証してきた。


□NTTのホームページ
http://www.ntt.co.jp/
□フジテレビのホームページ
http://www.fujitv.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.ntt.co.jp/news/news08/0808/080808a.html
□関連記事
【2005年8月11日】フジテレビとNTT、NTT Comが非圧縮HDの無線伝送実験
-120GHzミリ波帯を使用。遅延のない複数伝送を実証
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20050811/fujintt.htm

( 2008年8月12日 )

[AV Watch編集部/nakaba-a@impress.co.jp]


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