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ソニーは、8月12日から14日まで、米ロサンゼルスで開催されたコンピュータ・グラフィックスに関する国際会議 「SIGGRAPH2008」において、Cell Broadband EngineとグラフィックスプロセッサのRSXを搭載した、マルチコア・プロセッシング・プラットフォーム「ZEGO」(ゼゴ)シリーズの第1弾モデル、「BCU-100」を発表した。米国市場向けに2008年内の発売を予定している。 米ソニー・エレクトロニクスが発表したコンピューティングユニット。マルチコア・プロセッシング・プラットフォーム「ZEGO」の第1弾モデルであり、語源は「Zest to Go」。「Zest」は「熱意」、「to GO」は「未来へ」を意味しており、「このプラットフォームにより新しいビジネスを展開するソニーの意志を表現している」という。 230GFLOPSの高速処理能力を持つCell/B.E.と、高速なグラフィックス処理が可能なRSXを搭載。高速メモリー「XDR」もオンボード搭載しているが、19インチラックの1Uに収まる省スペースを実現。消費電力も330W以下に抑えている。
高い処理能力を活かし、4KなどフルHD解像度を超えるコンテンツの制作に適しており、SIGGRAPH2008ではカメラやVTRとCGを連携したワークフローや、カメラのメタデータをリアルタイムにCGに反映することで、ポストプロダクションでのCG制作の工程を効率的に行なうデモなどが行なわれたという。
会場では、「BCU-100」に対応したサイドエフェクトソフトウェア製の編集ソフト「Houdini Batch」も紹介。マルチスレッド処理能力を活かした物理シミュレーションや、VTRからDPX/Cineonファイル形式で背景画像を直接端末に取り込み、CGとの合成処理を行なうデモも実施。4K、最大4,096×3,112ドットの非圧縮データを直接CG端末へ取り込めるため、ライティング・パターンの確認や色合わせが効率的に行なえるという。
そのほかにも、4K画像処理の参考アプリケーションとして、Cell技術を用いた4Kデータのリアルタイム・ロスレス・エンコード/デコード処理もデモ。56型、パネル解像度3,840×2,160ドットの液晶モニタの技術参考展示なども行なわれた。
□ソニーのホームページ
(2008年8月18日) [AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]
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