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欧州最大の家電機器展示会「IFA 2008」が8月29日~9月3日にドイツ・ベルリンで開催。“次世代液晶テレビ”を発表したシャープのブースをレポートする。 新開発のRGB LEDバックライトを搭載し、最薄部で薄さ1インチ(約23mm)となる液晶テレビ「AQUOS XS1シリーズ」の65/52型が発表された。開幕前日のプレスカンファレンスで製品の全容を明らかにし、ブースの展示でも約半数以上がXS1シリーズとなるなど、同製品が展示の目玉になっている。 XS1シリーズは、LEDバックライトによりコントラスト100万:1以上を達成。色再現ではEBU(ヨーロッパ放送協会規格)比166%、NTSC比150%とした。設置場所に合わせた輝度調整機能などで、消費電力も同サイズの従来品に比べ低減。12bit BDE階調表示にも対応している。
パネルはフルHDで、日本の亀山工場で生産されたものを使用する。欧州で10月発売予定としており、価格は未定だが、ハイエンドモデルとしてリリースされる。なお、日本での発売については決まっていない。チューナは別筐体「TU-X1E」で、ディスプレイとはHDMIで接続する。 音響面では、パイオニアと共同開発した薄型スピーカー技術を採用。シャープの1bitアンプともマッチしたという。筐体デザインは喜多俊之氏が担当。欧州製品ながら、主流とされる黒ではなくシルバーを選んでおり、従来製品との違いを感じさせる。
ブース内にある製品は、多くがXS1シリーズで、来場者も画質の違いなどに注目していた。高付加価値製品として、設置スタイルの提案も行なっている。 コントラストなど、LEDバックライトの効果が目を引くが、製品の特徴の一つとして、通常モード以外に「Gallery Mode」を搭載。静止画を絵画のように表示するモードで、画面内に額縁のようなフレームも映像で表示する。輝度は落とすものの、色再現力の向上により、自然な描写が行なえるとしている。
■ 太陽光発電AQUOSでもXS1
Sharp Electronics Europeの田嶋俊之CEOは、28日に行なったプレスカンファレンスにおいて、XS1について4つの要素で「次世代」をアピール。コントラストや色再現などの画質面、約23mmという薄さ、パイオニアとの協力による新デザインのスピーカー、省電力による環境への負荷低減を挙げた。 同社は、52型で最薄部20mmという「未来のテレビ」を2010年の堺工場稼動までに発売することを目指していたが、10月発売が実現すれば、同等に近い製品が前倒しで登場することになる。 ブースには、太陽光パネルを用いて「画面と同程度のサイズの太陽電池で電力もまかなえる」というデモ展示も行なっていた。実際に発電は行なっていなかったが、ディスプレイにはXS1を使用しており、このモデルが省電力の面でも性能が高いことがうかがえる。
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□IFA 2008ベルリンショーのホームページ(英文) ( 2008年8月30日 ) [AV Watch編集部/nakaba-a@impress.co.jp]
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