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マランツ、中級SACDプレーヤーの新モデル「SA-15S2」
-プリメインアンプ最上位「PM-11S2」も


9月より順次発売

標準価格:157,500円~399,000円


 株式会社マランツ コンシューマー マーケティングは、SACD/CDプレーヤー「SA-15S2」と、ステレオプリメインアンプ「PM-11S2」を発売する。発売時期と価格は、プレーヤーの「SA-15S2」が10月予定で157,500円、アンプの「PM-11S2」が9月予定で399,000円。カラーはいずれもゴールドのみ。


■ SA-15S2

 「SA-15S1」の後継モデル。リファレンスモデル「SA-7S1」や「SA-11S2」の開発過程で検証された、ハイグレードパーツやノウハウを盛り込んだという。SACDのマルチチャンネル再生には対応していない。

SA-15S2 背面

 新開発のオリジナルメカエンジン「SACDM-10」を搭載。SA8003とSA7003で搭載したディスクトレーを採用しているほか、メカモジュールのベースに、ケブラーの約2倍の強度を持つという「ザイロンFRP」を使用。台座部分を2mm厚の鋼板で強固に固定し、回転部の振動がシャーシや基板に伝わるのを防いでいる。ザイロンの防振効果や制震効果、遮音効果とも組み合わせ、ディスクの読み取り精度が向上しているという。

 オリジナルの高速電圧増幅モジュールHDAMを採用。ローノイズ、低歪フィルタ回路にディファレンシャル入力のHDAMを使用し、それを高速に送り出すために、「HDAM-SA2」を採用。HDAMとHDAM-SA2を両方使うことで、低歪、ハイスピードを徹底したとする。

内部

 DACはシーラスロジック製の「CS4398」。SACDのDSD信号を処理するだけでなく、内蔵するダイナミック・エレメント・マッチング回路により、CDの16bit PCM信号も高精度に処理できるという。なお、CD-R/RWの再生にも対応しており、ディスクに記録したMP3/WMAの再生も可能。

 光デジタル音声入力も備えており、単体のDACとしても使用可能。24bit/96kHzまでサポートする。またフィルタの切り替えによる音質変化も楽しめ、SACD/CD/DACモードのそれぞれに、2種類のフィルタモードを用意。フィルタリングしないダイレクトな音と、奥深い音像や音源の位置関係がより明確に再現されるモードなどが楽しめる。

 ほかにも、高音質フィルムコンデンサや、SA-7S1にも採用したマランツ特注のカスタム電解コンデンサなどを投入。電源レギュレータには純銅カバーを装着し、制振とシールド対策も実施。トロイダル型電源トランスも内蔵。アルミ製ショートリングと珪素鋼板シールドによる2重シールドとしているほか、トランス捲き線はデジタル/オーディオ回路、ディスプレイなどに、それぞれ独立した回路を用意している。

 アナログ出力回路とヘッドフォン出力の間にバッファアンプを搭載。ヘッドホン回路との相互干渉を排除したほか、ヘッドホン出力回路自体と、その電源回路も見直し、従来モデルよりも高音質化したという。アナログ出力端子には真鍮削り出しのピンジャックを採用。筐体内側にはL/Rチャンネル間のGND電位差を排除する純銅板製「ゼロ・インピーダンス・プレート」も備えている。

 S/N比はSACD、CD共に110dB。高調波歪率はSACDが0.001%、CDが0.0015%。RCAのアナログステレオ出力に加え、同軸デジタル、光デジタル出力を各1系統。光デジタル入力を1系統用意する。なお、デジタル出力はCDのみ対応する。消費電力は20W。外形寸法は440×419×123mm(幅×奥行き×高さ)。重量は13.5kg。


■ PM-11S2

 「SM-11S1」の後継となるプリメインであり、前モデルの「左右チャンネルの音声信号を流れに沿って並行伝送し、最短距離で増幅する」というコンセプトに基づいた内部コンストラクションを継承。そこに、セパレートアンプSC-11S1/SM-11S1で開発された高音質パーツやアルミニウム製トップパネルなどを盛り込んでいる。

SA-15S2 背面

 定格出力は100W×2ch(8Ω時)、200W×2ch(4Ω時)。独自の高速電圧増幅モジュールの最新版「HDAM SA3」を搭載。温度特性に優れ、スルーレートは200V/μsec以上を実現した。同モジュールはコンパクトに作られているため、実装面積の小型化、信号ループの最短化が行なわれ、外来ノイズの飛び込みが低減している。このモジュールは要所であるラインバッファ、バランスバッファ、フォノイコライザ、プリアンプ、パワーアンプの各部に搭載している。

内部

 プリ部は電流帰還型を採用。フォノイコライザアンプも、プリと同様のコンスタントカレント・フィードバック型とし、低域から広域までのNFB量を一定にすることにより音質に変化の無いスムースで奥行きのあるサウンドを追求している。ボリュームには0.5dBステップで電子制御可能なWolfsonの「WM8816」ボリューム・コントロールICをパラレルで使用。さらにS/Nを高めたという。

 また、制御信号とグランドをオーディオ信号系とは完全に分離した「フローティング・コントロール・バス・システム」に対応。最大4台(8ch)までのPM-11S2をシンクロ動作可能。前述のコントロールICは、こうした複数台連動制御においても正確なボリューム・コントロールが行なえる。なお、2台のPM-11S2をF.C.B.S.機能を利用してシステムアップすることで、バイアンプ駆動にも対応可能。

 パワー部の瞬時電流供給能力をさらに向上。電源トランスはPM-11S1と同様に、プリアンプ電源用のチョークをドーナツ状トロイダルコアの中空部分に収めた独自構造を採用。PM-11S2ではMA-9S2と同様に、トロイダルコアを2段重ねとし、アルミケースを採用した大型トロイダルトランスを新たに開発している。

 スピーカーターミナルは、WBT製のものを使用。バナナプラグ/Yラグの両方に対応。電源ケーブルは極太OFCケーブルを使用。プリアウト出力も備えており、プリアンプとしても使用できる。

 入力端子はバランス(XLR)×1、アンバランス(RCA)×3、フォノ(RCA)×1。テープ(レコーダ)入出力も2系統用意する。消費電力は300W。外形寸法は440×444×168mm(幅×奥行き×高さ)。重量は26.6kg。

□マランツのホームページ
http://www.marantz.jp/
□ニュースリリース
http://www.marantz.jp/ce/news/press/2008/20080908-PM11S2_SA15S2.html

(2008年9月12日)

[AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]


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