|
ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)は9日、HDD容量80GBの、新しいPLAYSTATION 3(PS3)を発表した。発売日は10月30日。ゲームソフト「グランツーリスモ5プロローグ SpecIII」を同梱して、価格は39,980円。型番は「CECHL00」。カラーリングは標準色のクリアブラックに加え、カラーバリエーションとしてセラミック・ホワイト(CW)、サテン・シルバー(SS)の3色を用意する。
また、詳細は未定だが、11月27日には「ワールドサッカー ウイニングイレブン 2009」を同梱したパックも発売するという。なお、従来の40GBモデルも継続販売されるが、10月10日より価格設定が39,980円からオープンプライスに変更される。 従来モデル(CECHH00)との違いは、HDD容量が2倍の80GBに増えたこと。また、付属するコントローラがSIXAXISから、振動機能を備えたDUALSHOCK 3へと変更されている。また、期間限定でゲームソフト「グランツーリスモ5プロローグ SpecIII」を同梱しているのも特徴だ。 さらに、ゲームソフト「リトルビッグプラネット」が付属する「リトルビッグプラネット ドリームボックス」バージョンも10月30日に44,980円で発売する。こちらにはDUALSHOCK 3コントローラが2個付属する。
それ以外の外形寸法や重量といった仕様は40GBモデルから変更なく、消費電力も約280Wで同じ。
なお、PS3用周辺機器としては、「ワイヤレスキーパッド」(5,500円)や、コントローラーをPS3本体無しで充電できるACアダプタ(2,800円)などが12月18日から発売される。Bluetoothのワイヤレスヘッドセットは10月30日発売で5,000円。
■ PSPから直接PlayStation Storeにアクセス可能に 9日より幕張メッセで開幕したゲーム関連総合展示会「東京ゲームショウ2008」では、新型PS3の発表を含む、プレスカンファレンスを実施。PS3とPSPの今後のサービスに関する発表も行なわれた。まず、従来PS3、もしくはPCでしかアクセスできなかったPLAYSTATION Network(PSN)のPlayStation Storeに、10月15日から、PSPで直接アクセスできるようになる。新型PSP発売の前日だ。 ストア名は「PlayStation Store for PSP」。PCやPS3を介してしか行なえかった、PSP用ゲームのダウンロードなどが、PSP単体でできるようになる。サービス開始時のコンテンツラインナップとして、新作ゲーム5タイトル、ゲームアーカイブス230タイトル、無料体験版15タイトル、各種プロモーションビデオなどを用意する予定。ゲームアーカイブスの価格は、PS3/PCで購入した場合と同じ、300~600円程度。
なお、SCEが10月16日にリリースするPSP用新作タイトル「勇者のくせになまいきだor2」と、10月23日発売の「BLEACH~ソウル・カーニバル~」に関しては、UMDディスクの発売と同時にダウンロード販売も開始。今後も「パタポン2 ドンチャカ♪」や「LocoRoco 2」、「銃声とダイヤモンド(仮)」など、SCEのソフトについては、パッケージソフトの販売と同時にダウンロード販売も開始するという。 また、PSP用Storeサービスの開始と同時に、「まいにちいっしょ」も無料で提供。「まいにちいっしょ ポータブル」と名付けられており、トロステーションやミニゲームなどが楽しめる。 さらに、9月に発表されたPS3を介したアドホック接続によるネットワークゲームについても詳細が発表された。サービス名は「アドホック・パーティー」で、β版となるが、10月30日にサービスが開始される。利用料は無料。 StoreからPS3に、専用ソフトをダウンロードすることで、複雑な設定を行なわずに利用できるのが特徴。PS3で専用ソフトを立ち上げると「ロビー」と呼ばれるユーザー同士が交流できる場所にアクセスでき、テキストチャットでコミュニケーションできる。ユーザーはロビー内で「ルーム」を作成。そこに入ったユーザー同士で、PSPのゲームを一緒に楽しめる。
ユーザー同士の引き合わせやコミュニケーションをPS3が担当、ゲームプレイをPSPが担当するイメージで、PSPの操作データはPS3を介して相手に送信される。そのため、PS3にヘッドセットやUSBカメラを接続し、ボイスチャットをしながらPSPで対戦することも可能。なお、PS3とPSPの接続には無線LANを使用しているため、無線LANを内蔵しない20GBモデルのPS3では利用できない。 10月30日のサービス開始時には「モンスターハンターポータブル 2nd G」が対応。今後も「PHANTASY STAR PORTABLE」など、対応タイトルが増加するという。
■ PlayStation Home
PS3でβテストが行われているコミュニケーションサービス「PlayStation Home」も、今後の展開が発表された。現在は抽選で選ばれた一部のユーザーのみがテストに参加している状態だが、10月下旬から11月上旬にかけて、さらに大規模なクローズドβを実施。その後、2008年内にはオープンβサービスを開始するという。 また、Homeへの参入ソフトウェアメーカーも発表。カプコン、コナミ、セガ、ハドソン、コーエー、バンダイナムコゲームズなど、24社の参加が決まっている。「グランツーリスモ」、「BIOHAZARD 5」、「STREET FIGHTER IV」、「SIREN:New Translation」、「みんなのGOLF 5」、「ゴミ箱 -GOMIBAKO-」、「まいにちいっしょ」、「ダービータイム オンライン」、「ナムコミュージアム」など、人気ゲームとのコラボレーション企画も進行中。Homeの中にある、自分の部屋に設置したテレビで“まいにちいっしょ”を楽しんだり、パックマンをデザインしたアバター用Tシャツを開発し、実物のTシャツも用意。ゲームの外にいる人が、アバターと同じ服を着られるといった企画も検討しているという。
さらに、βテスト中のHomeにおいて、ゲームショウのSCEブースを再現。会場に来なくても、同社ブースの雰囲気が味わえるという。解説を行なったネットワークビジネス&サービス部Home Japan Project推進課の赤川良三シニアプロデューサーは、「今回の(プレスカンファレンス)のような発表会をHomeの中で再現することも可能」と語り、アイデア次第で多様なサービスが実現できるHomeの可能性の豊かさをアピールした。
■ 強力なゲームソフトがPSP/PS3を牽引 SCEJプレジデントのショーン・レーデン氏は、新たにリリースする80GB HDDのPS3について、「ネットワークコンテンツはもちろん、写真や映像など、ユーザーのコンテンツを保存するネットワークサーバーとしても、十分活用できるものだ」と、利点をアピール。 平井一夫代表取締役社長兼CEOは、PS3とPSPのセールス状況について「PSPはモンスターハンターポータブル 2nd Gが、PS3はメタルギアソリッド4(MGS4)が牽引役となり、順調なセールスを記録している。PS3に関して言えば、MGS4が発売された週は、その前週と比べて、PS3本体の販売数が8倍強になった」という事例を紹介。強力なゲームタイトルがプレイステーションフォーマットの普及に大きな役割を果たしていることを強調した。 さらに、PSNで開始されたアニメ配信や、進化を続けるHomeの状況を紹介。ブース展示でもPSNのサービスやHomeを体験できるコーナーを設けたことを説明。「ゲームを中心としながら、さらにネットワークサービスを充実させることを皆さんにお約束する。新しいエンターテイメントの創造に向け、全身全力で取り組む」(平井社長兼CEO)と決意を語った。
□SCEのホームページ (2008年10月9日) [AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]
Copyright (c)2008 Impress Watch Corporation, an Impress Group company. All rights reserved. |
|