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家具や内外装材、防犯・耐震製品、ホームシアターなど、リフォームに関連する企業/団体が178社参加。製品やプランを紹介するイベント「住まいのリフォーム博 2008」が20日、東京ビッグサイトで開幕した。会期は20日~23日。入場は無料。主催は日本経済新聞社。
178社が参加し、660小間を使用。来場者数65,000人が見込まれている。リフォームを予定している人達を対象にしたイベントだが、ホームシアターの導入は昨今のリフォーム業界で重要なトレンドの1つ。会場内には特別企画コーナー「ホームシアターインテリア2008」が設けられ、国内外のAV機器と、それにマッチする家具や内装が豊富なバリエーションで展示されている。AV誌のステレオサウンドが総合企画・プロデュースを担当。インテリアデザインをゼロファーストデザインがプロデュースしている。
■ ソーテックの低価格オーディオPCが参考展示 オンキヨーのブースでは、リビングと個室をイメージした2つの部屋を設け、自社のオーディオと、それにマッチするインテリアを紹介している。他ブースの多くがピュアオーディオやシアターシステムを展示しているのに対し、PCをメインとした展示が行なわれているのが特徴だ。 同社ではオンキヨーブランドで、HDオーディオコンピュータ「HDC-1.0(S)」や、「APX-2(H)」といった、高音質/静音を重視した小型PCを販売。PCをシアターやオーディオコンポの1つとして利用することを提案しており、リビングコーナーでもその一例を紹介している。ここで、未発表のオーディオPCが展示されていた。
外観は「HDC-1.0(S)」と良く似ているが、ブランドがソーテックになっているのが特徴。右下に「POWERED BY ONKYO」のロゴが見える。型番は「HDC-1L」。インテルのAtomプロセッサ搭載のシールも確認できた。「HDオーディコンピュータのコンセプトを継承しながら、ソーテックブランドでより購入しやすいモデルとして提案する予定」とのことで、近日中に正式な発表がある模様。10万円を大幅に割り込む低価格で登場する見込みだ。
■ ソニー
ソニーのブースでは、液晶テレビBRAVIA「KDL-52X1」と、BDレコーダ「BDZ-T75」を、シアタースタンド「RHT-G1200」に設置したシステムを配置。組み合わせるインテリアブランドはligne roset。黒を基調としたAVシステムと調和させるよう、灰色をベースカラーとした「EXCLUSIF」という2人掛けソファ(29万4,000円)とラウンジソファ(35万7,000円)を配置。ロッキングチェアーは「NEO(アルミアーム付)」(28万8,750円)が展示された。 2chデジタルアンプ「TA-F501」と、SACD/CDプレーヤー「SCD-X501」、スピーカー「SS-K10ED」というコンパクトなピュアオーディオシステムは、ligne rosetのTVボード「RELE-MELE BKO」(18万6,900円)に設置。大胆に色の異なる2つのボードが組み合わされており、クールとウォームという異なるイメージが同居しているようなデザインが特徴だ。
座り心地抜群のリクライニングチェアは、同じくligne rosetの「SHAMAN」(47万2,500円)。PLAYSTATION 3と組み合わせ、くつろいだ空間でゲームやシアターを楽しむイメージ。フロアには有機ガラス管を振動させて音を出す、無指向性スピーカー「Sountina」(サウンティーナ)も展示された。
■ パイオニア
パイオニアは、ポルトローナ・フラウというブランドとコラボ。60型のプラズマ「KRP-600A」と、AVアンプ「SC-LX81」、BDプレーヤー「LX71」、スピーカーは「S-81」シリーズが使われている。ソファの「クワドラ」は、ラブソファ(113万円)、肩肘ベンチ(79万9,000円)と、高級モデル。肩肘ベンチは肘掛け部分が大きく作られているのが特徴で、自由な姿勢で観賞できそうだ。 目を引くのがプラズマやアンプが搭載されたAVパネルラック。SOPRATHEATERというブランドのもので、組み合わせるテレビやスピーカーのサイズに合わせ、カラーや大きさを決めて製作される。60型の場合、予算は100万円程度だという。今回の展示ではシアターとしての映像クオリティを重視し、バックボードのカラーはブラック。プラズマ「KURO」の暗部の沈み込みをより際立たせている。
ソファに座った目線では、視界のほとんどが黒で覆われ、中央にプラズマの映像が浮かぶようなイメージ。シアターの理想は部屋の内装を全て黒にすることだが、普通のリビングでは難しい。高画質とリビングとしての居心地の良さを両立させるパネルラックと言えるだろう。下部のコンポ収納棚は、扉がメッシュになっており、アンプなどの発熱を逃がすように工夫されている。
■ 和の空間で楽しむシアター ホームシアターというと、どうしても洋風の部屋で実践するものというイメージがあるが、和風の部屋での活用提案も行なわれている。会場中央に、飛騨・高山に伝わる町屋建築の日本家屋が丸ごと再現され、5つのバリエーションが展示された。 畳部屋の純和室には、日立の液晶テレビWooo「UT37-XP770W」が、シルバーのフロアスタンド「TB-LSZ0081」と組み合わせて展示。35mmの薄型筐体のためか、畳とシルバーの組み合わせでも不思議と違和感が少ない。組み合わされるインテリアはshirakawaのもので、座卓「LT-6850 HI」(14万4,900円)、座椅子「S-818 HI シャドイチマツ」(4万6,200円)など。
板の間に、クリスタルのような透明感のあるインテリアを設置したのは、ブランド・Materia CASA。実はクリスタルではなく、透明度の高いアクリルを使っているという。来場者の注目を集めたソファ「Glasial Sofa」(150万1,500円)も、肘掛け部分などが全てアクリルで作られている。テーブルの「Slash Center Table」(12万6,000円)も透明感が特徴。テレビラックの「Majestic TV Board」(25万2,000円)は黒を基調としているが、脚部にアクリルが使われている。
和の空間のために生まれてきたようなスピーカーと言えば、家具製品で知られるデンマークのメーカー、Davonの2ウェイ同軸バスレフ型スピーカー「rithm」(リズム)。1インチのドームツイータを7インチウーファーの中央に配置させ、ユニットの背面の独創的な形状が特徴。ふすまをバックにしてもまったく違和感が無い展示になっていた。ソファはHIDAのもので、3人掛け「EM102SO」(50万5,000円)、1人掛け「EM102A」(25万5,000円)など。
■ アイデアで空間を有効利用 空間を上手に使い、プロジェクタを使ったシアターを提案していたのは日東樹脂工業。スクリーンの「ブルーオーシャン」シリーズの透過型モデルと、KGバルテックのウォークインクローゼットを組み合わせたもので、クローゼットの中にプロジェクタ(エプソンEH-TW3000)を設置。クローゼットとリビングを仕切る引き戸に、透過型のスクリーンを埋め込んでおり、そこに映像を投写。リビングから見ると、引き戸のスクリーンに裏側から投写されていることになり、明るい空間で大画面シアターが楽しめるという。
視聴者の背後からの投写でも、一工夫ほどこしたスクリーンの設置を提案。リフォーム時、天井を高くとり、投写する壁の上部を斜めにし、そこにスクリーンを設置する。スクリーンに正対するのではなく、見上げるような角度になるため、リクライニングチェアやソファの背に頭をあずけた状態で、映像が見やすいのが特徴だという。
■ 本格的なAV機器を、生活に溶け込ませる そのほかにも、スピーカーキャビネットとのカラー統一を重視するなど、大型の本格的なAV機器を極力違和感なく、リビングなどの生活空間に溶け込ませる展示や、寝室、バスルーム、トイレといった空間にもAV機器を取り入れる提案などが行なわれている。
■ IFFT/interiorlifestyle livingでもAV機器が 併催されている「IFFT/interiorlifestyle living」にも足をのばしてみた。丸紅インフォテックのブースでは、iPodやiPhone 3Gなどが搭載できる、12月上旬発売予定のクロックラジオを出展。時計表示やスヌーズボタンなどが大きく作られているのが特徴で、使いやすさとシンプルなデザインを追及。筐体はコンパクトだが、左右にスピーカーを内蔵。iPodの中の音楽を目覚まし音として使用できる。価格は12,800円程度を予定。 より本格的なiPodオーディオシステム「iSofa」も参考展示。12月末か2009年1月頃の発売を予定しており、価格は49,800円前後。他のシステムでも使われているスピーカー「BoBO」と、デジタルアンプ内蔵のメインユニットを組み合わせたシステムで、コンパクトさと癖の無い音質が特徴だと言う。
□住まいのリフォーム博 2008のホームページ
(2008年11月20日) [AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]
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