iPhone/touchにワンセグ番組をダビングできるソフトが公開 －Mac用ワンセグソフトから無線LAN経由でダビング

11月25日公開 標準価格：「TVPlayer」無料 　　　　　　 「OneTV 2.0アップデート」1,200円

　OneTV 2.0で録画したワンセグ放送を、iPhone 3G/iPod touchにダビングするシステム。ダビング10に対応しており、iPhoneなどへ9回のコピーが行なえる。ダビング時にiPhoneやtouchで再生できるように録画データのトランスコードが行なわれており、30分番組を約1分40秒で伝送可能(Core 2 Duo 2GHz/802.11b環境)。トランスコード後の解像度やフォーマットは公表されていない。

　OneTV 2.0をインストールしたMacから、iPhone/touchへのダビングには無線LANを使用。iPhone/touch側で「TVPlayer」を起動させると、OneTV 2.0が起動しているMacを検索。その中にアクセスすると、保存された番組がライブラリリストとして表示され、ダビングしたいものを選択。転送後はTVPlayerから再生が行なえる。なお、Macのワンセグチューナで視聴中にはTVPlayerからアクセスすることはできない。

視聴画面

　従来のUSBワンセグチューナでは、録画データはそのコンピュータやチューナデバイスの固有情報から生成した鍵を使い、ローカルで暗号化して保存していた。OneTV 2.0とTVPlayerでは、TVPlayerからダビング要求があった場合、OneTV 2.0側で録画データから必要な情報を切り出し、再構築した上で、伝送するiPhone/touchの固有情報から生成した鍵を使ってローカルで暗号化。そのデータをiPhone/touchへ転送している。

　その際、ダビング回数の管理をOneTV 2.0で行なうのではなく、同社が用意した管理サーバーに記録。番組識別子をダビングごとに抽出して記録するため、記録ファイルのヘッダ情報やメタ情報などを改ざんし、ダビングカウントを不正操作することはできないという。そのため、転送時にはOneTV 2.0とiPhone/touchが参加している無線LANが、インターネットにも接続されている必要がある。

　ほかにも、iPhone/touchを改造するいわゆる「Jailbreak」行為を検知し、自動的に記録データを抹消する機能も装備。前述のようにiPhone/touch固有情報から生成した鍵を使ってローカル暗号化し、そのハードウェア(iPhone/touch)と専用アプリが無ければ再生できないことなども合わせ、同社では「ARIBのコンテンツ保護機能の実装基準を満たしているものと考えている」と説明。ARIBへの申請も既に行なっているという。

　データ放送、字幕放送には非対応。また現在のところ、東京のフジテレビ、大阪の讀賣テレビと関西テレビ、名古屋の中京テレビ、メ～テレではダビング10が利用できず、ダビングそのものが行なえないという。同社によれば、iPhone OSの仕様による問題で「解決には時間がかかる」という。他の地方局でも同様に利用できない放送局がある見込み。

　Win用ソフトは開発用のライブラリを今後公開予定で、採用する他社から対応ソフトが登場する見込み。Mac版ライブラリも提供済みで、対応ソフトが各社から登場する予定だという。

□マキエンタープライズのホームページ
http://www.makie.com/ja/index.html
□TVPlayerの紹介ページ
http://www.makie.com/ja/iphone/tvplayer/

(2008年11月25日)

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