|
シャープ株式会社は、1990年1月から製造販売した液晶プロジェクタ「XV-101T」において発火事件が2件発生したことを明らかにした。いずれも人的被害は無いが、今後の発生を未然に防ぐため、当該製品と同仕様の他社供給製品の使用中止を呼びかけるのと同時に、回収する。 対象となる機種は、シャープブランドが「XV-101T」と「PG-1000T」、「PG-X1000」、「XV-T1Z」の4モデル。さらに、パナソニック(旧松下電器)に供給した「TH-100CV1」とビクター向けの「VX-100T1」も対象となっており、対象機種の合計製造台数は16,599台。
発火事故は2007年に1件、2008年に1件発生しており、1件は周辺一部焼損、もう1件は天井・壁の一部煤による汚損が生じている。いずれも電源プラグをコンセントに差し込んだスタンバイ状態で発生したという。 発火の原因は、電源基板内の一部の電解コンデンサの劣化及び設置環境等により、基板面の絶縁が低下したため、と推測されている。スタンバイ状態で電圧がかかっている部位で、絶縁の低下が生じると更に劣化が進み、絶縁劣化部分で放電・リークが起こり、徐々に炭化し、発煙・発火に至ることがあるという。上記の6製品については、同型の電源基板を使用しており、同様の問題が発生する可能性があるとしている。ただし、現時点ではパナソニック、ビクターによる販売製品では事故は発生していない。 シャープ、パナソニック、ビクターの3社では、対象製品の利用者に対して、購入店、もしくは各社の窓口に問い合わせるよう呼びかけている。
( 2008年12月2日 ) [AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp]
Copyright (c)2008 Impress Watch Corporation, an Impress Group company. All rights reserved. |
|