“バージョン2とか、完全版とかを何年か後にリリースしても構わないので、今すぐにでもBD版をリリースして欲しいというのが私を含めたアニメファンの切なる願いだろう”と、少し前に書きましたが、思いのほかはやく出るようで。でも“バージョン2”どころではなく、“1.11”とのこと。
DVD版をまっさきに購入した身としては、「細かく刻みすぎじゃね?」、「バージョン2が出るまでにBlu-ray 8本くらい出んじゃね?」とか苦笑いしつつ言いたくなりますが、あの作品がハイビジョンで観られるなら文句は言いますまい。しかもデジタルマスター使用のようですし。マスターの話は再生環境や映像の好みによって違うとは思いますが……。
もしBDプレーヤーの内蔵メモリが250GBくらいあったら、BD-Live経由で「1.01のDVD購入者には半額で1.11映像をダウンロード提供」とかいうサービスもできそうですが。追加特典映像のダウンロードとか、微妙な対戦クイズゲームとかより、よほど“Blu-rayの革新性”とか“エコロジー性”を示せると思うのだけれど……(結局文句か)。まあそれを言うなら「新劇場版」の存在そのものが、テレビアニメ版のバージョンアップですし、それだからこそ、新劇場版第2弾からは“従来版”の存在を忘れさせるくらいの変革を期待しております。
規模が小さくなってからの「A&Vフェスタ」は、CEATECなどの大型イベントと、インターナショナルオーディオショウやヘッドフォン祭などのマニアックな祭典の“いいとこ取り”ができればいいのになぁと思いながら取材しておりました。試聴室の席には限りがあるので整理券はやむなしなのですが、お目当ての機器を体験できずに肩を落として試聴室の前から去るお客さんも多く見かけました。
その点、区画そのものを暗くして、個室を常時開放にして多数のプロジェクタルームを見せていたアバックの手法には関心。気軽に、良い意味で無計画に、多数の機器を体験できるというのは良い展示だと思いました。ただ、同じことを漏れ広がる“音”でやるのは難しそう。理想を言えば、CEATEC並の大規模な会場で、各社が完全防音試聴室を10個くらい用意できれば良いのでしょうけれど……。
それはともかく、久々に聴いたスーパースワンは懐かしくも新しい、良い音でした。evanui signatureや自作コーナーといい、バックロードホーンを多く見かけた今年のA&Vフェスタ。能率が高く、エコなスピーカーとして再び脚光を浴びる日が来るかも?
(yamaza-k@impress.co.jp)