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ヤマハ、定番のバイアンプモニタースピーカーに壁や天井への取付対応モデル

 ヤマハミュージックジャパンは、 業務用のモニタースピーカーの定番モデルに、壁や天井への取付に対応したモデルを追加。パワードスピーカーの「HS5I」、「HS7I」、「HS8I」の3モデルを9月に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格(1台)は「HS5I」が18,000円前後、「HS7I」が26,000円前後、「HS8I」が38,000円前後。ホワイトモデル(W)も用意する。

左からホワイトモデルの「HS5IW」、「HS7IW」、「HS8IW」、ブラックの「HS5I」、「HS7I」、「HS8I」

 1977年発売の「NS-10M」など、モニタースピーカーを長年手がけてきたヤマハは、2013年にモデルチェンジした「HSシリーズ」を投入。「長年培ってきたスタジオモニターづくりのノウハウと最先端の解析技術を融合し全ての要素を丹念に見直した」というパワードスピーカーになっている。

 新たに追加されるのは、そのHSシリーズを吊り設置に対応させたモデル。別売のスピーカーブラケットに対応したリギングポイントを追加しており、壁や天井に取り付けられるようになっている。これにより、業務用制作スタジオやホール・会館の音響調整室など、様々な環境での設置が可能になる。

別売のブラケットで吊り設置に対応する
設置のイメージ

 いずれのモデルも2ウェイ2スピーカーのパワードで、各ユニットを個別のアンプでドライブするバイアンプ構成になっている。ユニットのサイズはツイータが共通で1インチ、ウーファはHS5Iが5インチ、HS7Iが6.5インチ、HS8Iが8インチ。再生周波数帯域は、HS5Iが54Hz~30kHz、HS7Iが43Hz~30kHz、HS8Iが38Hz~30kHz。

 アンプの定格出力は、ウーファ用/ツイータ用の順番で、HS5Iが45W(4Ω)/25W(8Ω)、HS7Iが60W(4Ω)/35W(8Ω)、HS8Iが75W(4Ω)/45W(8Ω)。

 いずれのユニットにも、磁力線のフローを制御・均一化する磁気回路設計を採用。ツイータはドーム型で、「立ち上がりに優れ、高域の再生可能周波数を広げている」という。ウーファには大型マグネットを採用。レスポンスと高耐入力に優れ、「いかなる音量においても歪みの少ない制動感のある低域を実現した」という。

 エンクロージャはリアバスレフ。ポートで発生するノイズを低減するため、流体音制御技術を使い、空気の渦を最小限に抑えている。素材はMDF材で、接合には強度に優れた技法である三方留めを採用。木材の接合面に設けられた凹凸をすき間なく組み合わせることで、面の接合より強度を高めている。

 リアパネルには、壁際にスピーカーを配置した際に低域が強調される点を補正し、正確なモニタリングを可能にする「ROOM CONTROL」を搭載。HIGH TRIMも備え、部屋や用途に合わせたバランス設定が可能。入力端子はXLR、標準プラグ。

 外形寸法と重量、消費電力は、HS5Iが170×222×285mm(幅×奥行き×高さ)、5.5kg、45W。HS7Iが、210×284×332mm(同)、8.7kg、55W。250×334×390mm(同)、10.7kg、60W。