レビュー

今こそ叫べ!“円盤愛”。PS5+ディスクドライブで始める、Blu-ray/UHD BD生活

PlayStation 5 Pro

Blu-rayレコーダーやBlu-rayドライブのメーカーが相次ぎ撤退を表明するなど、Blu-rayに関する気になる話題が続いている。配信全盛の今、パッケージメディアは、一種のファンアイテムとなっている。再生専用プレーヤーがいつまで製造されるのか、一昔前なら考えもしなかった問題がリアリティを持って迫ってきているのが2026年という現代だ。

そんな時代にあえてBlu-rayを見つめ直してみたい。配信に対し、画質や音質にまだまだ優位性があり、配信の開始/終了に一喜一憂しなくて済むパッケージメディア。その魅力を今一度、掘ってみようじゃないか。配信で興味を持ち、これからパッケージメディアを買ってみようという人だって、いるかもしれない。

かくいう筆者は、Blu-rayのちょっとした愛好者だ。60タイトル弱のBlu-rayを保有し、プレーヤーは全部で3台。ソニー製4K対応Blu-rayレコーダーに、再生専用プレーヤーの「UBP-X800M2」と「PlayStation 5 Pro」を保有している。「専用プレーヤーはちょっとハードルが高い」と感じる人に身近なプレーヤーは、PS5だろうか。

PS5は、ディスクドライブ搭載モデルはもちろん、薄型にモデルチェンジして以降、別売のディスクドライブ「CFI-ZDD1J」を取り付ければ、DVDやBlu-rayの映像作品を楽しむことができる。PS5は、4K/HDR対応のUltra HD Blu-ray(UHD BD)も再生可能だ。

加入しているNetflixを比較対象に、フルHDのBlu-ray、さらに4KのUHD BDも含めた3バージョンで比較を実施。パッケージメディアの魅力を噛み締め、改めてその画質や音質の魅力を再確認できた。

懐かしい作品も、十分なクオリティで楽しめるBD

筆者のBlu-ray収納棚

筆者のBlu-ray収納棚は、いつのまにか2段では足らなくなって、奥行きを使った3段目が出現している。

実はまだまだあります

DVD時代は、それほどパッケージメディアを購入することもなかったが、2010年くらいから映画を少しずつ揃えていった。「沈まぬ太陽」「宇宙ショーへようこそ」「2012」などが最も古いコレクションだ。

テレビアニメは、1クール揃えるだけで3万円以上の出費となるので、基本的に全話入った1BOXになるまでノータッチだったが、2012年放送の「ガールズ&パンツァー」で全6巻のマラソン購入に初挑戦。以来、「月がきれい」「A.I.C.O.」「宇宙よりも遠い場所」「Turkey!」などがライブラリに加わった。

音楽ライブや海外・国内ドラマ、邦画や洋画に至るまで、本当に好きな作品は手元に残しておきたい。宅配レンタルでDVD版を見て、思わずBlu-rayをポチったなんてケースもあった。

ソニーの「UBP-X800M2」

ちなみに普段BDを視聴しているUBP-X800M2は本稿ではお休みをしてもらう。画質でいえば最も良好なのだが、販売終了製品であるし、最も普及しているBlu-rayプレーヤーである“プレステ”を視聴機にすることにした。

PS5 Pro以外のシステムは、AVアンプにヤマハ「RX-A6A」、フロント用パワーアンプにラックスマン「L-505uXII」、プロジェクターにソニー「VPL-XW5000」、スクリーンはシアターハウス「BCH1771WEM」、スピーカーシステムは6.1.2chのセンタースピーカー無しで構成している。

これだけのライブラリを前にすると、記事そっちのけで“懐かしいムーブ”をしたくもなる。読者の方は覚えているだろうか。BDが普及していなかった当時、同じ本編を収録したDVD版が同梱されていたことを。あるいは、本編はBlu-rayで、特典映像はDVDという事例を。筆者のコレクションでも、2010年ごろの作品でそれは見られる。

試しに「2012」を引っ張り出してみた。パニック映画の巨匠にして破壊王、ローランド・エメリッヒ監督の作品だ。まずDVDをPS5に入れて再生してみる。DVDなんて、もはや宅配レンタルのTSUTAYA DISCASでたまに見るくらいだ。最近のDVDは4Kにアップコンバートしてもどうにか視聴できる画質だが、懐かしの作品はどうだろう。

ローランド・エメリッヒ監督の「2012」。DVDとBDがセットになっている

再生してすぐに懐かしの記憶が蘇る。昔のDVDはアップコンバートすると、画質の粗さが目立つのだ。輪廓は極端にぼやけて、色も褪せて見える。だが、BDになると、4K(80インチスクリーン)で視聴してもまったく問題ない。16年前の作品ということもあり、CG部分の解像感は甘いが、実写の部分はまったく不満を感じない。古い作品を4Kという現行モニターで見ても、十分に鑑賞できるのは、BDの大きなメリットだと思う。

DVDの頃、フルHDにアップコンしてここまでの満足感を得られたか、否だ。映像資産という意味でも、BDの価値は高いと筆者は思う。ついでに言えば、ロスレスのサラウンドは、DVDと比べるべくもない、圧倒的なクオリティの差を聴かせてくれた。

PS5 Proにディスクドライブを取り付ければBD/UHD BDプレーヤーになる

別売のディスクドライブ「CFI-ZDD1J」

さて、話題をPS5に戻そう。ディスクドライブは品薄こそ収まったが、まだ1人1台の購入制限が掛かっているようなアイテムだ。取り付けは簡単。白いカバーを外すとき壊しそうで怖いという評判はあるものの、実際にツメが折れたという話はあまり聞かない。

筆者は初期型・薄型・ProとPS5を使ってきたが、一番外しにくかったのは初期型で、世代を経るごとに扱いやすくなっている。工具も不要で、押し当てるだけでドライブは本体に固定される。ドライブ同梱の専用カバーを取り付ければ作業は完了だ。

これがドライブ本体
PS5 Proの白いカバーを外して
このように接続する

横置きの場合は、ドライブの分だけ底面の厚みが増す。同梱の横置きフットは高さが足りなくなってしまうが、ディスクドライブに付属する専用横置きフットを使えば安定する。

厚みが増すので、横置きすると不安定になってしまうが……
ドライブに付属する専用フットを使えば
このように安定して横置きできる

ちなみに筆者は普段、縦置きにしている。専用のオーディオボードで振動対策をしながら、縦置きスタンド無しの直置きスタイルだ。今回は見栄えも考えて、初めて横置きで視聴を行なった。代わりの振動対策は、振動吸収系のインシュレーターを使用した。

オーディオラックに設置したところ

では、改めてPS5 ProでのBD/UHD BD再生機能をチェックしよう。コントローラーでの操作がやりにくい方は、公式のメディアリモコンを別途お買い求めいただくとして、それ以外の細かな仕様や挙動をおさらいしたい。おおまかには理解しているつもりだったが、今回改めて検証してみた。

まず、映像面。UHD BDに対応するのだから4Kは問題なく出力できる。HDRについては、HDR10のみ対応だ。一部のBDソフトで採用されているHDR10+やDolby Visionには対応しない。3DのBDには非対応だ。

HDRは、HDR10のみ対応。PS5は、モニターに対応した出力仕様をチェックできる

次に音声面。細かな規格の名前を列挙すると、アルファベットの洪水になってしまうので割愛するが、特に問題なく現行フォーマットは楽しめる。大事なことは「ビットストリーム」の設定だ。

他には、動作音や消費電力についても、書いておきたい。まず音だが、ディスクの回転音は気になるときもある。常時ずっとではなく、読込み始めや再生する箇所によっては「ブーン」と音が鳴る。再生専用機ではまず聞かない音だけに、ここはネックといえばネックだ。

消費電力は、ワットメーターで測ってみた。バックグラウンドでOSが動作していることもあり、再生中はおよそ65Wくらい。ホーム画面のアイドル状態では57Wくらいだった。一般的な再生専用機が15W前後ということを考慮すると、65Wという数字はゲーム機であることを再認識させてくれる。

パッケージメディアを最良のクオリティで視聴するには、設定への配慮も重要だ。PS5の設定を見ていくと、関連しそうな項目がいくつか見つかる。しかし、「ゲーム」や「ストリーミングアプリ」に適用されるのか、「パッケージメディア再生」に適用されるのか微妙な内容も少なくない。ここで言うストリーミングアプリとは、Amazon Prime、Netflixなどのストリーミングサービスだ。

例えば、映像設定の「色」内にある「HDR」の設定。オフ/常にオン/対応時のみオンの3種類があるが、これはゲームやストリーミングアプリに適用される。Blu-rayなどのパッケージメディアの再生には適用されない。

映像設定の「色」内にある「HDR」の設定

サウンド設定の「全般」内にある「音声フォーマット(優先)」も同様にゲームやストリーミングアプリに適用される。「出力機器」にAVアンプを選んでチャンネル数を設定する際も、ゲームやストリーミングアプリ向けで、Blu-ray再生には影響しない。

サウンド設定の「全般」内にある「音声フォーマット(優先)」
「出力機器」にAVアンプを選んでチャンネル数を設定する部分も、ゲームやストリーミングアプリ向けのものだ

実際にNTEというゲームをプレイする際に、音声フォーマット(優先)をDolby Atmosにしてチャンネル数を7.1chに設定、ゲーム内のサウンドでドルビーアトモスを選ぶと、天井付近から館内アナウンスの声が聞こえてきた。PS5では、23年9月にゲーム音声のDolby Atmos対応が実現している。

NTEのゲーム内でドルビーアトモスを選んだところ

では、パッケージメディア再生時の映像や音声の設定はどうしたらいいのか。

まず映像面だが、BDのために改めて設定するべき項目はない。HDR含め、自動で最適なフォーマットで出力してくれる。あえて言うなら、「HDR調整」はやった方がいい。

ゲームと映像作品では、テレビやプロジェクター側の映像設定を使い分けている人もいるだろう。テレビ側でBlu-rayなどを見るときの画質設定を呼び出してから、PS5側でHDR調整をやり直すとより好みに近い自然なバランスで楽しめる。UHD BDを見る方は、ぜひ実践してほしい。

HDR調整画面

次に音声面だ。Blu-ray再生中に設定画面を表示すると、ノイズリダクションやダイナミックレンジコントロール、音声フォーマットなどを変更できる。音声フォーマットはリニアPCMとビットストリームを選択できるのだが、ここがホームシアターファンにとって最重要項目。ビットストリームを選ぶことで、AVアンプやサウンドバーに収録された音声信号をそのまま送ることができる。

ソース本来の鮮度感を大事にしたい方はもちろん、Dolby AtmosやDTS:X、AURO-3Dなど、最新のフォーマットをデコードして楽しみたい方は要チェックだ。ダイナミックレンジコントロールも音量を出せる環境の方はオフを選ぶとソースそのままの音量幅になる。

AVアンプなど、サラウンドフォーマットのデコードが可能な機器と組み合わせる時はビットストリームを選ぼう

配信、BD、UHD BDを見比べてみる

ここからは配信とBD、UHD BDの3種類を比較してみよう。配信は、ちょうどNetflixに加入していたので、「天気の子」と「映画『ゆるキャン△』」をチョイスした。

天気の子は、新海誠監督の2019年公開の作品。新海監督作品の中でも、特にお気に入りの一本だ。まず配信版を見る。Netflixは、広告付のプランを選んだのでフルHDのSDR配信だ。広告付と言っても、たまに頭や途中に短い広告が入る程度で、まったく広告を見ずにドラマ1話を見切れることもザラにあって驚いた。

PS5はLANケーブルでネットワークに接続している。LAN経由で入ってくるノイズ対策としてLAN iSilencerを活用した。映像ストリーミングもネットワークオーディオと同様、ノイズ対策は大切だ。

HDRの設定は、常にオフにして、SDR作品をHDR化しないように配慮した。チャンネル数は、ソースと同じ5.1chとした。

Netflix版は、若干色褪せて見える。いわゆる“色の濃さ”が薄い。雨描写はわずかにノイズ味がある。

同じフルHDのBD版を見ると、色味は改善、解像感は向上し、背景の緻密さもより伝わってくる。被写界深度の描写は鮮明になり、奥行き感もアップした。音は映像よりも顕著に変わる。同じ5.1chでも、さすがロッシーからロスレスへの変化だ。音は太くなり、中身が詰まっている感じが頼もしい。

ハイレゾやWAVをMP3に変換すると、薄っぺらい芯のない音になるが、あの変化とほぼ同じだ。音像の表面を描くだけで、厚みや奥行きに乏しい。雨音の密度やリアリティもBDは格段に向上した。

これでもう十分じゃん!と思ったが、UHD BD版も観てみる。背景の緻密さがもう一段上の領域に達し、1カット1カットが絵画のよう。物語の世界に吸い込まれそうだ。東京の大都会としての情報量の多さは、BD版とは大きく異なっている。奥行きや空間表現力もさらに向上し、色味のグラデーションは余裕を見せている。階調が滑らかになることで、背景の塗りは自然に見える。

映画『ゆるキャン△』は、自分が唯一持っているゆるキャン△関係のBD/UHD BDだ。大人になったりんたちは、できることが増えたけれど、大人だからこそぶち当たる壁や葛藤を生々しいテイストで描いたことで、人生を考えさせる深みのある良作となった。

UHD BD版は、Dolby Visionおよび7.1chサラウンドでの収録だ。これは貴重な映像資産になると思い、迷わずポチった。約110分に及ぶメイキングドキュメンタリーは本当に見応えがあって、作り手へのリスペクトも高まった。アニメ作品で特に顕著であるが、ここでしか見られない特典映像やインタビューなどが掲載されたブックレットはパッケージメディアの大きな魅力だ。

映画『ゆるキャン△』BD/UHD BD

Netflix版は、フルHDのステレオ音声配信だった。やはり気になるのは、若干色が薄いところ。BDを見ると、適度に鮮やかになって自然な色味になる。Netflixがソースに手を加えているとは考えにくいので、アプリの仕様だろうか。

Netflix版は、アバンの夜キャンプ+花火大会のシーンは、少々ノイズ感がある。衣服やオブジェクトの表面のザラつきが気になる。特に暗部のシーン。ただ、動きの激しいシーンは少ないからか、ぱっと見の画質はBD並みといえなくもない。

だが、BD版を再生すると、映像がパキッとシャープに変わった。背景もクッキリと美しい。ザラつきもなくなった。ノイズリダクションをオフから1にすると、暗部のノイズはほぼ気にならなくなる。2にすると効きすぎた。夜空の階調が階段状に見えてしまい、キャラの輪廓も少し甘くなってしまうので、1が適当だろう。

いったんノイズリダクションをオフに戻し、UHD BD版を再生しよう。

まず、夜景・昼景問わず、ノイズが激減。画面全体がクリアで息を呑んだ。キャラの線はより滑らかになってジャギー感が皆無だ。花火大会のシーンは、明暗のメリハリが利いて臨場感を高めている。BD版は、画面全体が明るい感じだったのに、UHD BDでは夜の暗闇/ガスランタン/花火とそれぞれの明暗が描き分けられていて、これが作り手の伝えたい画質か!と唸った。PS5はHDR10までなので、Dolby Visionで見ればもっとすごいのだろう。また、リビングの有機ELテレビ・ソニー「XRJ-48A90K」の方がHDR表現は有利なはずだ。今度、テレビでも試してみたくなった。

もう一度Netflix版に戻ると、表面のザラつきやノイズがより際立って見えてしまった。やはり好きな作品は円盤で見る価値はまだあると確信する。

BDとUHD BDの比較をもう少しやってみる。

映画「グランツーリスモ」。チャプター15、ル・マン開催中、雨が降ってくる夜シーンの少し前から視聴。BDを見てるときは、正直、「これで十分じゃん」という感想だ。遠景のカットで、樹木や観客の解像感がやや粗いように感じるが、普段そこまで凝視していない。

UHD BDで同じシーンを見ると、色域の広がりがリアリティを高めていることに驚かされた。筆者のプロジェクターVPL-XW5000は、BT.2020の色域に対応しているが、完全には包含していない。それでも人の肌や衣服の表面が極めて本物に近い豊かな色味であることは分かる。

レーシングカーのライトは、BDよりもはっきり眩しい。夜の闇は白っぽさが軽減され漆黒に近づき、さらに没入できる。遠景のカットは滲みが軽減された。総じて圧巻の映像美という他ない。

「ジュラシック・ワールド/新たなる支配者」でもBDとUHD BDを比較してみたが、明暗のメリハリが利いているのがUHD BDの一番のメリットだと感じた。眩しいほどのピークや暗部の沈み込みも魅力なのだが、同じ画面内で暗いところと明るいところの棲み分けが巧みで、人間の目って贅沢なんだなと思ってしまった。オーディオで言えば、いい音を聞いて耳がアップデートされたときのような気分だ。ますます有機ELテレビでも鑑賞せねばと思えてきた。

パッケージメディアは文化的な資産

パッケージメディアの魅力は、画質・音質が向上するだけでなく、別の所にもあると筆者は思う。配信との比較で、それを改めて感じた。

手軽にどこでも見られる配信は、確かに魅力的だ。パッケージになっていない海外ドラマや、“円盤”を買うまではいかないけどチェックしたいアニメなど、驚くほど安価で見たい作品を大量に楽しむことができる。

ただ、配信終了したらおしまい、サービス退会したらおしまい、といった厳しい現実とも隣り合わせだ。色々な配信サブスクを利用して思うのは、作品を見まくる行為は幸せだけれども、なんだか鑑賞ではなく消費しているような気にもなる。

この大量消費感に苦しくなって、もう少し作品を深く知りたいと、ネットで海外ドラマの特集記事や本国のサイトを覗いたり、自ら情報を取りにいくことで心を落ち着かせた事もあった。

パッケージメディアは、作品と向き合う時間を作り、作品愛を育んでくれる。安くない金額を支払って届いた初回限定版は、外箱の質感からしてグッとくる。ブックレットは、制作陣やキャストのインタビュー、制作資料が満載で、作品にもっと近づける気がする。特典映像やコメンタリーは、作品への理解が深まり、作り手への関心や尊敬をもたらしてくれる。

懐かしのアニメ作品を引っ張り出した。「かみちゅ!」などを手掛けた舛成孝二監督の初劇場作品「宇宙ショーへようこそ」。制作期間4年を掛けた大作映画は、16年の時を経て、筆者の4K/80インチシアターで鮮やかに鑑賞できた。フルHDのBDを4K大画面で、なんの不満もなく堪能できる。国内でBDの映画が発売されはじめたのは2006年の11月だというから、BDというメディアが20年以上経っても鑑賞に堪えうる規格であることに驚くばかりだ。

「宇宙ショーへようこそ」のBD-BOX

今後のテレビなどのモニター環境を考えてみると、当分は4Kが続きそうだ。地上波の4K化も規格は昨年5月にARIBで承認されたが、いつ始まるかは不透明。となると、テレビやプロジェクターも8Kが主流になるとは考えにくく、しばらくは4Kのままということになるだろう。BDもプレーヤーさえあれば、最新のテレビでまだまだ楽しめる映像資産ということになるまいか。

おおげさな話で恐縮だが、パッケージメディアは文化的な資産だと思う。この文化を大衆が難なく楽しめる環境は、どうにか残ってほしいと願うばかりだ。

オンラインであらゆる映像作品を音質も画質もBDと同等以上のクオリティで半永久的に楽しめるなら、パッケージメディアが要らなくなるかもしれない。しかし、そんな未来は到底想像できないからこそ、今も“円盤”の価値は残っているのだ。

再生機を持ってない方は、PS5ならディスクドライブを付ければプレーヤーになる。そして、好きな作品は映画館に行って、サブスクも見て、できればパッケージメディアを買って応援していただきたい。素晴らしい文化を残すために。

橋爪 徹

オーディオライター。音響エンジニア。2014年頃から雑誌やWEBで執筆活動を開始。実際の使用シーンをイメージできる臨場感のある記事を得意とする。エンジニアとしては、WEBラジオやネットテレビのほか、公開録音、ボイスサンプル制作なども担当。音楽制作ユニットBeagle Kickでは、総合Pとしてユニークで珍しいハイレゾ音源を発表してきた。 自宅に6.1.2chの防音シアター兼音声録音スタジオ「Studio 0.x」を構え、聴き手と作り手、その両方の立場からオーディオを見つめ世に発信している。ホームスタジオStudio 0.x WEB Site