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ソナス・ファベール、「Venere」シリーズ最上位のフロア型3ウェイスピーカー

 ノアは、ソナス・ファベールのスピーカー、Venere(ヴェネレ)シリーズ最上位となる、フロア型3ウェイ「Venere Signature(ヴェネレ・シグネチャー)」を9月1日より発売する。価格は79万円(ペア)。仕上げはWood(ウォルナット突板仕上げ)の他、受注生産でピアノフィニッシュのブラックとホワイトを用意する。

Venere Signature

 女神を意味する「Venere」の名を冠し、ライラ(竪琴)からインスピレーションを受けたという“ライラ・シェイプ”形状のエンクロージャを採用。上位モデルの「リリウム」や「イル・クレモネーゼ」などソナス・ファベールの他の製品で培った技術を盛り込んだ。設計はソナス・ファベールの開発責任者、パオロ・テッツォンが行なっている。

 ライラ・シェイプによってキャビネットの平行面を無くし、共振や固有振動に起因する音の濁りを抑制。底面には大口径のホーン型バスレフポートを配し、ドライバユニットの背圧をコントロール。意図しないスプリアス振動の影響を受けずに、低域を360度全方位に放射・拡散させる設計とした。

 キャビネット容積は既存モデル「Venere 3.0」と比較して約40%増え、スケール感と解像度に優れた再生を追求。ダイヤモンド・エッジ加工を施したアノダイズ仕上げの8mm厚メタルを本体のベース・プレートに採用し、剛性と安定性を向上。

“ライラ・シェイプ”形状のエンクロージャ

 ユニットは3ウェイ5スピーカー構成で、DKM(独ドクトル・クルト・ミューラー)製。29mm径シルク・ソフトドーム型ツイータと、150mm径ミッドレンジユニットを各1基、アルミニウム・コーンの180mm径ウーファユニットを3基搭載。

3ウェイ5スピーカー構成のユニット

 ミッドレンジはVenere Signature専用設計で、コーンにポリプロピレンを重ねた構造の新素材「Curv(カーヴ)」を採用。優れた応答性を確保し、同軸アンチ・コンプレッサーによってレゾナンスと歪みを抑えるという。メタル製フレームはフリーコンプレッション設計とした。

 ウーファは軽量かつ高剛性のアルミニウム・コーンを採用。高速レスポンスで低周波数信号を忠実に再生できるとする。

受注生産のピアノフィニッシュホワイト
同ブラック

 クロスオーバーは無共振設計で、振幅や位相を最適化。周波数特性は40Hz~25kHz、クロスオーバー周波数は250Hz/2,500Hz。音圧レベルは90dB SPL、インピーダンスは4Ω。推奨アンプ出力は40W~300W。

 スピーカーターミナルはバイワイヤ端子で、バナナプラグにも対応する。スピーカー1本の外形寸法は391×478×1,236mm(幅×奥行き×高さ)、重量は28.8kg。

北イタリア・ヴィチェンツァの工房で1台ずつ職人による手作業で製造されている