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“ポータブルCD風”DAPから、iFi audio弩級モデル「iDSD Phantom」まで。NiPOから超小型DACアンプ登場

FIIOの平面磁界ドライバー搭載の開放型ハイエンドヘッドフォン「FT7」

「冬のヘッドフォン祭 mini 2026」が7日、ステーションコンファレンス東京6Fで開催。各社が新製品や、開発中モデルの参考出品を行なっている。ここでは、エミライやオリオラスジャパンブースをレポートする。

エミライ

iFi audioの「iDSD Phantom」

エミライブースで注目を集めているのは、iFi audioの「iDSD Phantom」だ。今春発売予定で、海外での予価は税別4,499ドル。

DAC内蔵ヘッドホンアンプのフラッグシップモデルでありつつ、ストリーマー機能も搭載。DAC + ストリーマー + ヘッドホンアンプを統合したモデルとなる。

世界初・業界最高峰というDSD 2048リマスタリングを実現。さらにJVCケンウッドのK2HD Technologyも利用できる。

ヘッドフォンアンプとしては、最大出力7,747mWの純A級アンプを搭載。さらに、半導体と真空管を切り替えて音の違いを楽しめる。

ストリーマーとしては、Qobuz、Tidal、Spotify、Roon、Airplay 2などに対応。

DACは、バーブラウンで、4基をインターリーブ構成で搭載。Crysopeia FPGAによる独自信号処理により、PCM 768kHz/32bit、DSD 512までのネイティブ再生ができる。

天板はクリアで、内部の基板が見える

iOS/Android用アプリ「Nexis」からの遠隔操作も可能。端子は、AES3、XLR、M12産業用コネクタ、光デジタル、SC、BNC Sync In/Out端子を搭載する。

iFi audio「NEO Stream 3」

iFi audio「NEO Stream 3」は今春発売予定のストリーマー。海外での予価は税別999ドル。

ネイティブでPCM 768kHz、DSD 512までの再生が可能。ジタル化で失われた音楽情報を時間軸処理で復元というJVCケンウッドの高音質化技術K2HDテクノロジーを搭載。

バーブラウンのチップセットを中心に構築されたカスタムDACステージを搭載する。PCMとDSDを別々の経路で処理し、アナログ変換に至るまでビットパーフェクトな信号を保持し、自然な音楽性を実現。

Tidal、Spotify、Qobuzなどから直接ストリーミング再生が可能j。「Nexis」アプリを使用して、NEO Stream 3とホームWi-Fiの間のシームレスで迅速なセットアップとストリーミング制御が可能。

クリーンな電源とスムーズな高音域のため、アップグレードされたコンデンサの「ELNA SilmicII」を採用。内蔵iPurifierおよびANCテクノロジーを搭載し、デジタル出力を、より正確で低歪みにしたとのこと。

iFiaudio「ZEN Stream 3」

iFiaudio「ZEN Stream 3」も本邦初公開。今春発売予定のストリーマーで、海外での予価は399ドル。

K2テクノロジーを搭載し、Tidal、Spotify、Qobuzなどから再生ができるほか、Qobuz Connectにも対応。PCM 384kHz、およびDSD 256のネイティブ再生に対応する。

電源部に、アップグレードされたポリマーや、ELNA SilmicIIコンデンサを搭載。クリーンな電源とよりスムーズな高音域を提供する。さらに、iPurifierやANCテクノロジーも搭載し、正確で低歪みなデジタル出力も可能という。

下段がFerrum Audio「HYPSOS Dual Output」

Ferrum Audioからは「HYPSOS Dual Output」が初公開。人気のDCパワーサプライ「HYPSOS」の“2台の機器を同時に駆動できるバージョン”と呼べるモデルで、今春発売予定、海外での予価は税別1,395ドル。

同じ電圧要件を持つ2台のデバイスを、同時に簡単に駆動できる。リニア電源とスイッチング電源のハイブリッド設計により、低リップル・低ノイズ、そして高速トランジェント応答と高効率を実現。最高の音質を追求すべく、出力電圧を微調整できるSweetSpotTuning(SST)も搭載する。

接続した機器のDC入力端子の位置で正確な電圧レベルを確保するため、特殊なケーブル設計と高精度センサーを使ったフィードバック機構を採用。常にフラットな電圧レベルになるよう監視し、自動調整する4Tセンシング機能を搭載する(4TSD機能はメイン出力でのみアクティブとなる)。

FIIO「Snowsky DISC」

FIIOからは「Snowsky DISC」というDAPが登場。Snowskyシリーズ第2弾のエントリークラスDAPと位置付けられており、まるでポータブルCDプレーヤーのようなユニークなデザインが特徴。カジュアルながら音質にもこだわったという。今春発売予定で、海外での予価は税別79.99ドル。

3色展開で、1.8インチの円形ディスプレイは、通常のDAPのように音楽ファイルをリスト表示したり、アルバムアートを表示できるが、再生を開始すると、アルバムアートがゆっくりと回転し、ポータブルCDを使っているような気分が味わえる。

アルバムアートがゆっくりと回転し、ポータブルCDを使っているような気分が味わえる
時計を表示する事も可能

DACは、「CS43131」をデュアルで搭載。独自開発のLinuxベース・ピュアオーディオシステムを搭載。ハイレゾ認証も取得する。

3.5mmシングルに加え、4.4mmバランス出力も搭載。バランス時は280mWの高出力も可能。Bluetooth5.4に対応し、BluetoothイヤフォンやBluetoothスピーカーとも連携できる。

外部ストレージとして最大2TBのmicroSDカードが使用できる、USB DAC機能も備えるほか、AirPlay、Roon Ready(認証中)のWi-Fi対応も可能。

FIIOのポータブルCDプレーヤー「DM15 R2R」

FIIOのポータブルCDプレーヤー「DM13」の進化モデル「DM15 R2R」も登場。2月6日に発売されており、価格はオープンで、市場想定価格は48,400円前後。カラーはブラック、シルバー、ホワイト。レッドは後日発売予定。

独自開発のフルバランス24bit R2R DACを搭載し、CD再生に加え、USB DAC、Bluetooth送信、デジタル出力も可能。DM13の発売後、「各所からのフィードバックを丹念に反映し、1年の時を経て進化した」という新モデルが「DM15 R2R」。ポータブルな筐体に、CDサーボ、USB DAC、R2Rモジュール、Bluetoothモジュールという5つのコアコンポーネントを詰め込んだ。

すべてMCU(マイクロコントローラユニット)によって制御・連携されており、この徹底的な「コア」の進化によりあらゆる機能・性能がグレードアップ。「同カテゴリー、同クラスの製品を凌駕した」という。

ヴィンテージ・ポータブルCDプレーヤーのクラシックなオーディオ特性を再現するために、独自開発の4チャンネルフルバランス24bit R2R DAC回路を搭載。0.1%の精度と低温度ドリフト(30ppm)で厳選された、合計192個の精密薄膜抵抗器(1チャンネルあたり48個)を用いて構成。繊細かつ厚みのある、00年代前後のクラシカルなサウンドを実現した。

USB DAC機能も追加。最大384kHz/32bitまでのPCMと、DSD256に対応する。前面に3.5mmシングルと4.4mmバランスの端子を備え、幅広いイヤフォン、ヘッドフォンとの接続が可能

ディスク再生システムは、DM13で培われた過去1年の大幅な最適化をベースに進化。CDメカニズムのカスタマイズにも手を加え、ディスクの位置合わせにセルフリバウンド式のスチールボール設計を採用することで、スムーズなディスクの出し入れと傷つきの低減を実現した。

オリオラスジャパン

オリオラスジャパンのブースでは、EvoAriaブランドの、フラッグシップポータブルDAP「EvoOne Cu」と「EvoOne Ti」が本邦初公開。どちらも4~6月頃の発売を予定しており、価格は1,200,000円前後、限定生産になる見込み。

左から「EvoOne Cu」と「EvoOne Ti」

2機種に共通する特徴は、DACがAK4191EQ×2基、AK4499EXEQ×4基による並列差動構成になっていること。各AK4499EXEQはMONOモードの電流出力とし、8系統のI/V変換を実施することで極めて高い整流精度を確保。

アンプ部は、最新の真空管「Nutube 6P1」×2基と、完全対称差動入力段、電圧増幅段、出力駆動段からなる3段構成フルディスクリートアンプ回路を搭載する。3段階の出力パワー切替が可能で、最大出力は1300mW/32Ω。

ソリッドステート/ハイブリッド駆動切替、NFB切替、真空管の音色設定、陽極電圧切替など、ユーザーの環境や聴感に応じた約50通り以上の調整が可能。

Qualcomm QCS8550(Snapdragon 8 Gen2相当)を搭載し、16GBメモリと512GBストレージメモリを搭載。最大2TB TFカードも利用できる。OSはAndroid 13で、Googleフルフレームワーク対応。DTAによるAndroid全体のロスレス出力(SRC回避)が可能。

5.99インチディスプレイを搭載。10,000mAh(3.87V)大容量バッテリーを搭載。再生時間は約10時間、満充電まで約2時間。内蔵バッテリーをバイパスする外部DC電源モードも搭載する。Bluetooth 5.3、WiFi 7に対応。HibyCastミラーリング操作にも対応する。

EvoOne Ti

EvoOne Tiは、筐体にTC4航空機グレード・チタン合金を採用。PVD処理による上質な手触りとシルバートーンが特徴。1階HDI構造で、ブラインドビアによる電源GNDの短縮を実現。デジタル/アナログ信号を内層で分離し、干渉を徹底排除。完全等長等比設計による高い動作安定性も特徴。重量は約575g。

EvoOne Cu

EvoOne Cuは、高導電率真鍮筐体を採用。強力な電磁シールド効果が特徴。極低インピーダンスのGNDリターン経路を構築。デジタルノイズを筐体経由で循環させ、アナログ回路への干渉を遮断する設計になっている。重量は約740g。

「Traillii Ultra IEM System」

Oriolusからは「Traillii Ultra IEM System」が登場。今春発売予定で、想定価格150万円。

イヤフォンとDAC内蔵ヘッドフォンアンプがセットになっており、イヤフォンのドライバーは合計28基。専用のアンプ内部には32bitオーディオ専用DSPによるデジタル3ウェイクロスオーバーを搭載。アナログ回路に付きものの素子誤差や温度変動、相互干渉といった制約を受けず、帯域分頻点の正確性、スロープの再現性、位相整合を理想値に近い形で実現できるという。

入力されるアナログ信号のDSP処理はアンプ前段で行なわれ、2段構成の完全独立アナログ回路専用に低域/中域/高域の3帯域×左右合計12系統のアナログ信号を生成。アナログ増幅+バッファ回路を通過し、各ユニットを別のパワーアンプで駆動する。

NiPO「COCOM1」

NiPOからは、超小型なDAC搭載ヘッドフォンアンプ「COCOM1」が出展。今春発売予定で、想定価格は4~5万円の見込み。

スマホに装着したことを忘れるという28gの軽量さと、7mm以下の極薄設計が大きな特徴。さらに、特殊なフレキシブルPCBを用いたOTGケーブルが本体から伸びており、スマホの背面と組み合わせやすい。信号経路も接続端子部も極小化している。

DACチップは旭化成エレクトロニクスの「AK4493SEQ」を採用。4.4mmバランス出力、3.5mm出力に対応。最大500mW(32Ω)の高出力を備える。