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ヤマハ、阿蘇山観測もできる産業用ドローン。高度2,800m、35kg積載
2016年10月11日 13:07
ヤマハ発動機は、産業用ドローンのハイエンドモデルとなる自動航行型無人ヘリコプター「FAZER R G2」を開発。'17年4月から計測、観測、監視、撮影、運搬などの用途で法人向けに機体のレンタルと業務受託を開始する。
「FAZER R G2」は目視範囲外の無人地帯を自動飛行するための産業用ドローン。'16年モデルの「FAZER R」をベースに、自動飛行制御システムや、12リットル燃料タンク、撮影/計測機器搭載用アタッチメントなどの装備を追加した。許容積載量は10kgから35kgに、運用高度は1,000mから2,800mに強化。これまで運用できなかった標高の高い浅間山、十勝岳、草津白根山、阿蘇山などの火山の観測にも対応可能とした。さらに、衛星通信対応の受信機を搭載し、航続距離は従来機「RMAX G1」の3kmに対し、90kmまで拡大している。
同社は2006年から自動航行型の産業用無人ヘリの「RMAX G1」を運用した計測、観測、監視、撮影業務などを行なっている。自動航行型無人ヘリの離発着は操縦者が送信機で行ない、離陸後は事前にプログラムした可視外を含めたエリアで航行可能。火山観測や放射線測定など多方面で使われているという。新モデルは、2014年の法改正により、離陸時重量の上限が100kgから150kgとなったことを受けて開発。従来モデルより積載能力や運用高度、航行時間を向上させた。最高速度は秒速20m、運用距離は30km、航続時間は100分。
外形寸法は734×3,665×1,226mm(幅×奥行き×高さ)、メインローター径は3,115mm、テールローター径は550mm。エンジンは水冷/4ストロークで、総排気量は390cm3。燃料はレギュラーガソリンで、タンク容量は12リットル。
「FAZER R G2」は、10月12日~15日まで東京ビッグサイトで開催される「2016年国際航空宇宙展」に出展される。