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番組本編だけを「らく見」できる“時短”がテーマの東芝新BDレコーダ

 東芝映像ソリューションは、放送時間よりも時間を短縮して番組を楽しめる“時短”にこだわったBlu-ray Discレコーダ「レグザブルーレイ」を11月上旬より発売する。ダブル/トリプルチューナで、HDD容量500GB~2TBまでの4モデルを用意し、価格はオープンプライス。店頭予想価格は55,000円~85,000円前後。

新レグザブルーレイ。上が「DBR-T2007」、下が「DBR-W1007」

 地上/BS/110度CSデジタルトリプルチューナと2TB HDDの「DBR-T2007」は、店頭予想価格85,000円前後、トリプルチューナ/1TB HDD「DBR-T1007」は75,000円前後、ダブルチューナ/1TB HDDの「DBR-W1007」は65,000円前後、ダブルチューナ/500GB HDDの「DBR-W507」は55,000円前後。

DBR-T2007
DBR-T1007
DBR-W507

 新レグザブルーレイのテーマは「時短」。リモコンに「時短」ボタンを装備し、このボタンを押すことで、録画番組を[時短で見る]画面が立ち上がり、CMをスキップして、本編だけを見られる「らく見」、らく見を1.3倍速再生する「らく早見」、5分で番組をダイジェスト再生する「飛ばし見」を選択。より短い時間で番組が楽しめる。

 また、PCだけでなく、スマートフォンでも使用できる新「ネットdeナビ」機能も搭載し、宅内では、アプリ「DiXiM Play」からの録画予約や番組再生、番組名やチャプタ名の編集など対応。月額100円でDiXiM Playに機能追加することで、外出先からの録画予約や番組再生に対応する。

「時短」のために生まれ変わったレグザブルーレイ

テレビを見る時間がないなら「時短」を

 最大の特徴は「時短で見る」機能。「テレビを見ている時間がない」というユーザーの声に応え、「放送時間よりも時間を短縮して番組を楽しめる」ことを目指して開発したという。

[時短で見る]UIを新搭載

 リモコンの「時短」ボタンを押すと、[時短で見る]画面が起動する。ここでは、通常再生のほか、CMをスキップして、本編だけを見られる「らく見」、らく見を1.3倍速再生する「らく早見」、5分で番組をダイジェスト再生する「飛ばし見」が選択可能。

らく見:CMをスキップして、本編だけを再生
らく早見:らく見を1.3倍速再生する
飛ばし見:5分で番組をダイジェスト再生(らく見を20分割して、15秒再生&スキップ)

[時短で見る]
リモコンに専用の[時短]ボタン

 各方式での再生時の[残り時間]も表示し、例えば通常54分の録画番組に対し、らく見の場合[45分]、らく早見は[34分]、飛ばし見は[5分]など、自分の時間にあわせた再生方式を選択可能。「この番組は30分で見られる」など、見る前に判断できるため、生活の空き時間を有効に使いながら番組を楽しめるという。

番組選択時に再生方法を選択。残り時間を見ながら選べる

 初期設定では[時短で見る]画面で番組を選んで決定ボタンを押すと通常再生になるため、[らく見]で再生するには番組を選んでから、左右カーソルで再生方式[らく見]を選択する必要がある。ただし、番組を選んですぐに[らく見]や[らく早見]するよう設定変更もできる。

再生コース一括切替で、番組選択時の動作を指定できる。番組を選ぶだけで「らく見」も
番組再生中に再生方法を変更できる

 なお、新レグザブルーレイでは、テレビへのHDMI出力以外にも、ネットワーク経由でのスマートフォン/タブレット、PCでの録画番組視聴「レグザリンク・シェア」に対応するが、[らく見]などの時短再生機能はHDMI出力時のみとなる。タブレットやスマホ対応は「今後の課題」としている。

 従来モデルのリモコンは、「時短」ボタンではなく、「ざんまい」ボタンを備えており、人気番組やジャンルごとの番組リストを呼びだす「ざんまいプレイ」が利用できた。新レグザブルーレイでもざんまいプレイと同種の機能は搭載されているが、UIが変更されている。

録画も「時短」

 DBR-T2007/T1007は3番組の同時録画に、DBR-W1007/W507は2番組同時録画に対応し、最大12倍の長時間録画も可能。番組の切り替わり箇所にチャプタを付与する「マジックチャプター」も3番組同時に動作する。

DBR-T2007

 内蔵HDDだけでなく、別売USB HDDへの録画も可能で、4台までのUSB HDDを同時接続できる。複数番組録画中の番組再生やネットワーク番組再生、ディスク再生に加え、新たに録画中に録画済み番組の編集やディスク書き込みが可能となった。

番組表

 録画の「時短」も目指し、「おまかせ自動録画」を強化。好きなタレントや名前などのキーワードや映画などのジャンルを設定しておくだけで、自動録画できる。番組表データをもとに東芝が独自に解析し、毎日更新される「人物リスト」も用意。人物名を選ぶだけで、文字入力の手間いらずで、その人物の出演番組を自動録画する。

人物リスト

 編集機能は、チャプター編集やプレイリスト編集などに対応。新た番組録画中の録画済み番組のタイトル変更やチャプタ編集などの作業が可能となったほか、BD-R/RE(BDAV)ディスク上でのチャプタ分割/結合、タイトル変更などに対応した。

おまかせプレイリストで本編のみとした番組を、そのままダビング

 SeeQVaultにも対応し、レグザブルーレイのHDDのバックアップが可能。買い替え時などに対応機器に「引っ越し」可能になる。また、録画番組をネットワーク経由で対応の東芝レコーダにダビングできる「ネットdeダビングHD」にも対応する。

SeeQVaultで番組持ち出し。VRモードでDVD化も

 新機能「おまかせダビング」も搭載。録画番組の本編部分だけをディスクにダビングできるもので、番組を選んでリモコンの[サブメニュー]から[ダビング]→[おまかせダビング]と進むだけの3ステップでディスクに残せる。

 また、録画時に[持ち出し]指定も可能となり、新たにスマートフォンやSeeQVault対応SDカード、さらにVRモード(DVD-VR)での書き出しに対応。VRモードに設定しておけば、DVD-R/RWにダビングして、ポータブルDVDプレーヤーやカーナビにすぐに持ち出せる。

 SDカードスロット(W507を除く)やUSB端子を備えており、SeeQVault対応のmicroSDメモリーカードに持ち出し用録画番組を自動ダビング可能。ネットワーク接続なしに、録画番組を持ち出して、AndroidスマートフォンやiPhoneで視聴できる。東芝からSeeQVault対応のmicroSDメモリーカード「MSV-Aシリーズ」とカードリーダセット「MSV-RWシリーズ」も発売されている。

SeeQVault対応のmicroSDカード/カードリーダーで、番組持ち出ししてiPadで視聴
MSV-AシリーズとMSV-RWシリーズ

 前面にUSB端子を装備したことで、メモリーカードリーダーなどの使い勝手を向上。また、録画した番組を転送できる「TransferJetアダプタ」にも対応。バッファロー「BSCRTQ01/V」を接続し、TransferJet対応スマートフォンに非接触で録画番組を転送できる。

新ネットdeナビでスマホから録画再生。DiXiM Playでリモート視聴

 全モデルでEthernetを装備するほか、DBR-W507以外の上位3モデルはIEEE 802.11a/b/g/n無線LANも搭載。スマートフォンやタブレット、PCとの連携が可能な、新「ネットdeナビ」を搭載する。

新ネットdeナビ

 パソコンだけでなく、スマートフォンからも「ネットdeナビ」が利用可能で、iOS/Androidアプリ「DiXiM Play」を使って、番組表からの予約や録画番組/放送番組視聴が行なえる。加えて、月額100円の有料契約により、外出先からの番組予約やリモート視聴が可能。配信画質は、320×240ドット/0.6Mbpsから1,280×720/12Mbpsまでの8段階から選択できる。

スマホやタブレットから番組表で録画予約や放送のリアルタイム視聴、録画番組視聴が可能に

 出力端子はHDMI×1と、光デジタル音声出力×1。HDMI出力は4Kアップコンバート出力に対応し、高画質化技術「XDE」により、HD映像も精細に4K化できるという。USBは2系統(W507のみ3系統)。

DBR-T2007の背面

 消費電力は25W(T2007/T1007)/23W(W1007)/20W(W507)。外形寸法は430×210×46mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約2.7kg(T2007)/約2.5kg(T1007)/約2.4kg(W1007)/約2.1kg(W507)。

DBR-T2007のリモコン
DBR-W507のリモコン

「時短」で「家族」、「女性」に訴求

 東芝映像ソリューション VS第一事業部の北原正宏 事業部長代理は、レコーダ利用者の中で女性比率が増えており、2016年には37%まで拡大したことと、60%のユーザーが「家族」でレコーダを共用しているとの調査結果を紹介。新レグザブルーレイは、「女性」、「家族」をキーワードとし、ユーザーの実際の利用シーンに着目したところ、「おまかせプレイ」、「早見早聞」などの便利な機能が「伝わっていない」ことがわかったという。

東芝映像ソリューション VS第一事業部 北原 事業部長代理

 そこで、これまでのレグザブルーレイの便利機能の魅力を再提案するキーワードとして「時短」に定め、おまかせプレイ(本編のみ再生)や早見などの機能の「見せ方」を変更。新たなユーザーインターフェイスで、時短のための便利再生機能にまとめたのが新レグザブルーレイとなる。

キーワードは「時短」

 おまかせ録画の強化や、ダビング機能の改善なども「時短」をテーマに改善。新ネットdeナビによる外出先視聴なども含め、「時短のためのレコーダ」を訴求していく。