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ソニー、3D表示できる医療用4K液晶モニタ。高精度な奥行き認識で医療技術向上に寄与

 ソニーは、高精細な3D表示も可能な医療用の4K液晶モニタを2017年1月10日に発売する。55型「LMD-X550MT」、31型「LMD-X310MT」をラインナップ。価格はオープンプライスで、想定売価は導入規模などによって異なるが、55型で300万円前後のイメージ。3Dアイシールドキットが付属する。4K医療用モニタとしては業界に先駆けた3D表示対応となる。

55型「LMD-X550MT」

 医療現場では、手術顕微鏡や内視鏡装置などの医療機器において、4K映像やHDの3D映像への対応が進んでおり、そのクオリティを表示できる機器のニーズがあり、「4K解像度の高精細な映像や、奥行情報を認識できる3D映像を活用することで、医療技術の更なる向上を目指したいという要望が高まっている」という。

 それを受けて開発されたのが「LMD-X550MT」と「LMD-X310MT」。パネルはどちらもa-Si TFTアクティブマトリクスLCD。解像度は55型が3,840×2,160ドットの16:9、31型は4,096×2,160ドットの16:10。高精細な表示に加え、4Kの放送規格であるITU-R BT.2020信号にも対応。色域の表現領域も拡大している。

31型「LMD-X310MT」

 サイドバイサイド、トップアンドボトム、ラインバイラインをサポートし、HDの3D表示と比べ、最大4倍の解像度での立体視が可能。接続端子はSDI(3G対応)、DVI、HDMIを備え、SDI接続時はHD解像度のデュアルストリーム3D表示も可能。

 3D映像の表示は全画面に加え、子画面でのPinP(ピクチャーインピクチャー)表示や、執刀医の対面位置に立つ医師が見るのに適した、映像を180度回転させた3D表示にも対応。術野映像を3Dでメインエリアに表示しつつ、2Dの参照画像をサブエリアに表示することもできる。

 付属の3Dアイシールドキット「CFV-E30SK」は、軽量で装着感が良く、長時間使用しても疲れにくいデザインを採用。フレーム1本とアイシールド3枚がセットになっている。

 液晶画面と画面保護パネル間の空気層を樹脂で充填した、独自の「オプティコントラストパネル」構造を採用。画面に当たる光の反射と拡散を低減し、画像のゆがみやコントラスト感の低下を防止。鮮明で視認性の高い表示ができるという。

 独自技術「A.I.M.E.」(Advanced Image Multiple Enhancer)で、内視鏡や手術顕微鏡などからの映像の輪郭や色を調整することも可能。3D映像にも適用できる。