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オンキヨー、ポータブルプレーヤーやヘッドフォン強化に向け海外ファンドから6億円調達

 オンキヨーは13日、海外ファンドEvolution Technology, Media and Telecommunications Fundを割当先とする第三者割当による資金調達を行なうことを取締役会において決議。デジタルオーディオプレーヤーやスマートフォン、ヘッドフォンなど、モバイル関連製品の開発や新規製品にかかるマーケティング資金の確保を目的として6億円を調達する。

 オンキヨーはオンキヨー/パイオニアブランドのハイレゾプレーヤーや、ハイレゾ配信サイト「e-onkyo music」などハイレゾオーディオ分野で事業展開を進め、今後はヘッドフォンやスマートフォンなどを含め、モバイル機器事業を強化して「『音の入口から出口まで』新しい音楽体験と感動を提案できる新製品やサービスの開発を早急に行ない、業績改善に向けてこれまで以上にスピード感を持って取り組むことが当社グループの喫緊の課題」と説明。

 2017年3月期上期の業績は、営業損益が前年同期比17億9,000万円の増益、経常損益も前年同期比16億7,200万円の増益で「統合シナジーは進んでいる」としており、さらなる事業拡大を目指して今回の資金調達を実施。調達にあたり、Evolution Technology, Media and Telecommunications Fundを割当先とし、無担保転換社債型新株予約権付社債を発行、買取契約を締結。29日に6億円の払い込みを受ける。

 調達資金の具体的な使途は下記の通り。

  • デジタルオーディオプレーヤー及びスマートフォンの研究開発費用:3億円
  • ヘッドフォンなどの上記関連製品の研究開発費用:1億2,000万円
  • 小型軽量デジタルアンプの研究開発費用:1億2,000万円
  • 上記製品のマーケティングに係る費用:5,500万円
    ※発行諸費用の概算額:500万円

 スマートフォン開発については、協業する企業への投資を含む。またヘッドフォンの研究開発費用については、「あらゆる音楽フォーマットに対応して高音質に再生するアプリケーションやPCと連携するアプリケーション」など、独自ソフトの向上も目的としている。

 今回の資金調達によりオンキヨーグループの財務基盤を強化し、「新規分野の製品開発や関連するマーケティング分野への投資を含め、新規事業の開拓を加速させる」としている。