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砂漠を歩く感覚も分かる、世界初の触感センサー搭載VRシューズ&グローブ「Taclim」
2017年1月4日 10:00
Cerevoは、世界初の触感センサー搭載VRシューズ&グローブ「Taclim(タクリム)」を開発。ラスベガスで1月5日(米国時間)より開催される「CES 2017」と、その開幕前イベント「CES Unveiled」(同3日開催)において、開発中の実機を展示する。発売は2017年秋頃で、価格は10~15万円程度を予定している。
左右それぞれの手で持つグローブ部と、靴のように足に装着するシューズ部がセットになった入出力対応のVRデバイス。日本電産セイミツと協業し、Taclim用にカスタマイズした最新鋭のタクタイル・デバイスを合計8つ(グローブ部 1×2、シューズ部 3×2)搭載。VR空間の映像や音声に合わせてシューズとグローブから、触感をフィードバック。ヘッドマウントディスプレイなどの視覚/聴覚に加え、両手両足の触覚を伝えることで、よりリアルなVR体験を可能にする。9軸(加速度、角速度、地磁気)センサーも内蔵。
タクタイル・デバイスは、振動の種類を自由に変更でき、シューズからは、砂漠、草原、水辺といった地面を踏みしめたときの触感の違いや、キャラクターが装着している靴の種類による感覚を、VR空間で再現。また、装着者の手足の動きを、内蔵の9軸センサーでとらえ、VR空間内に反映する入力デバイスとしても機能。動きによる入力と触感フィードバックを組み合わせてVR空間への没入度を高められる。
CES 2017の展示では、ゲームメーカーのジェムドロップが1月末にリリース予定の PlayStation VR 向けソフト「ヘディング工場 (英題:Headdbutt Factory)」を題材とし、同社がTaclim向けに新規開発したVRゲーム「Taclim demonstration with Headbutt Factory」をデモ。同タイトルはTaclim発売時にも無償提供予定としている。
Taclim向けの開発環境はUnityプラグインとして提供し、開発者は、自由にTaclimを入出力デバイスとして使うコンテンツを作ることが可能。触感データは、基本的な触感がサンプルデータとして公開されるほか、WAV形式のファイルを取り込むことで、独自の触感データを作成できる。
利用シーンに合わせて通信方式の異なる2種類のバージョンを販売予定。より手軽かつ安価に Taclim を体験できるBluetooth Edition(Bluetooth 4.1)のほか、大規模な人数や多数の参加者が集まるイベントなど、電波が混雑した環境でも安定した通信が行なえる920MHz帯に対応した「Sub-giga Edition」を用意する。
内蔵バッテリで約2時間動作(2秒に1回振動した場合)し、充電はmicroUSB経由で行なう。充電時間は約3時間。外形寸法はシューズ部が290×100×140 mm(幅×奥行き×高さ)、グローブ部が50×50×147mm(同)。重量はシューズ部、グローブ部とも未定。