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エレキット、真空管とオペアンプ変更可能でヘッドフォンも駆動できるアンプキット

 イーケイジャパンは、電子工作キット「エレキット」の新製品として、「6AQ5シングル真空管アンプキット TU-8150」を2月下旬に発売する。価格は45,000円。

「6AQ5シングル真空管アンプキット TU-8150」の完成写真

 真空管に馴染みのある人だけでなく、若い世代も組立てが楽しめるよう、複雑な配線の引き回しが不要なプリント基板を採用した工作キット。プリメインアンプで、MT管ながら、見た目以上のパワーを取り出せる真空管「6AQ5」の高信頼タイプ「6005W」を出力管に使っている。出力管の差し替えや、動作モードの切り替え、オペアンプの交換なども可能で、「この1台で真空管アンプの楽しさを満喫できる」という。

 さらに、組立説明書とは別に「真空管アンプ トラの巻」も付属。真空管アンプ設計の基礎も学べる。

「真空管アンプ トラの巻」

 使用真空管は6005W×2本、12AX7×1本。6AQ5/6005Wは7ピンMT管だが、オクタルベースのGT管やメタル管の6V6が同特性であるため、付属のサブ基板に差し替えるだけでソケット形状の違う6V6を装着可能。真空管による音の違いが楽しめる。

付属のサブ基板を使い、ソケット形状の違う6V6を装着可能
右はメタル管の6V6を実装したところ

 パワフルな五極管接続、繊細な音が特徴の三極管接続、両方の良さを兼ね備えたウルトラリニア(UL)接続、3種類の接続モードの切り替えが基板上のジャンパプラグの差し替えで可能。8Ω負荷時の定格出力は五極管接続時で2.9W×2ch、三極管接続時で1.6W×2ch、UL接続で2.9W×2ch。

ジャンパプラグの差し替えで3種類の接続モードの切り替えが可能

 真空管2段構成ではゲインが不足するため、オペアンプによるプリアンプを内蔵。オペアンプはICソケットに実装しているため、好みに合わせて他のオペアンプに差し替えることもできる。

 入力端子は背面にRCA×1、前面にステレオミニ×1を搭載。出力端子はバナナプラグ採用のスピーカーターミナルに加え、標準ジャックのヘッドフォン出力も装備。イヤフォンから高インピーダンスのヘッドフォンにまで対応できるよう、組立時の抵抗の取り付け方を3通り選べるようになっている。

 適合スピーカーは4~16Ω(4~8Ω推奨)、適合ヘッドフォンは8~600Ω。カップリングコンデンサは、大型のものに取り換えが出来るようにスペースを確保。長さ36mm、高さ・幅各19mmまでのコンデンサを取り付けられる。消費電力は28W(無信号時)。外形寸法は210×252×122.5mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は約3.5kg。

ヘッドフォン出力も備えている