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DJI、橋の底面撮影や捜索救援活動にも使える産業用ドローン「MATRICE 200」
2017年2月27日 15:03
DJIは、空撮による点検や検査、データ収集など、産業向けの新たなドローン「MATRICE 200」シリーズを発表した。同社初となる、上向きのジンバルマウントを搭載しており、橋梁や鉄塔、電波塔などの底面や裏側を撮影できるという。カメラは「ZENMUSE X4S/X5S/Z30/XT」に対応。高性能のズーム撮影や赤外線撮影にも対応できる。出荷は6月頃の予定で、「価格は改めてご案内する」としている。
送電線や通信電波塔、橋梁などの点検では、落下や感電などのリスクがある。M200シリーズを使えば現場から離れた場所で安全に点検や検査ができるという。エネルギー施設のメンテナンスでは、高い安定性や耐候性、防水性を活かし、巨大な送電網を緻密なレベルで視覚化したり、風力タービンや海上の石油掘削施設などの点検や検査も全ての角度から行なえる。
捜索救援活動でも利用可能。ビジュアルセンサーや赤外線センサーを使い、火災や自然災害における捜索救援活動の潜在的な危険性を認識。集めたデータを基に、現場責任者が判断できるようになる。
M200シリーズには、「M200」、「M210」、「M210 RTK」の3機種をラインナップ。スタンダードタイプのM200は、単一下方ジンバルマウントを搭載。M210は、単一下方ジンバルマウント、デュアル下方ジンバルマウント、単一上方ジンバルの複数のペイロード構造。M210には、サードパーティ製センサーとアクセサリに対応する追加の接続ポートを用意。機体上部に取り付けられる追加のセンサーとペイロードにも対応予定。M210 RTKには、cm単位の高精度なナビゲーションが可能なD-RTKモジュールが使用可能。
IP43等級の堅牢設計で、電子コンパス、GPS、デュアル内蔵計測ユニット(IMU)、3つの気圧計を含む20個以上のセンサーを内蔵。「最大限の冗長性と信頼性を提供する」という。ジンバルコントローラーは保護のために機体本体と一体化し、障害物を回避するために、機体の下部と前部に2台のステレオ・ビジョンシステムと上方向赤外線センサも装備。冗長化バッテリーシステムも備えている。
「DJI GO 4」アプリに加え、新しい「DJI Pilot」アプリに対応。新アプリは産業利用における飛行体験とユーザー体験を最適化するために設計されており、アプリ内で飛行計画の立案や、インターフェースを数回タップするだけで、複雑なフライトタスクを計画できる。