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DJI、ドローンFPV映像ゴーグルを5月20日発売。プロ向け高輝度モニターも
2017年4月25日 17:53
DJIは、ドローンで撮影する一人称視点(FPV:First Person View)をフルHD映像で視聴できるゴーグル「DJI GOGGLES」を発表した。価格は57,800円(税込)で、5月20日以降に出荷する。
また、スマートフォンやタブレットよりも高輝度な最大2,000cd/m2のプロ向けモニター「CRYSTLASKY」を発表。価格は5.5型(1,000cd/m2)が60,800円(税込)、7.85型で1,000cd/m2のモデルが90,600円(税込)でそれぞれ5月中旬に出荷。7.85型の2,000cd/m2モデルは129,000円(税込)で6月上旬に出荷する。
「CRYSTLASKY」などは、4月24日から27日まで米国ラスベガスで開催されている「NAB Show 2017」で展示される。
FPVゴーグル「DJI GOGGLES」
空から俯瞰した一人称視点の眺めをフルHD映像で体験できるFPVゴーグル。Mavic ProやPhantom 4シリーズのユーザーは、バイザーの側面にあるタッチパッドから、インテリジェントフライト機能を活用できる。
1,920×1,080ドットのディスプレイを左右に2つ備え、約3m先にある216型スクリーンと同じ状態の映像が観られるという。ビームスプリッターを使って、両目の前に映像を表示し、偏光の特性を利用して左右の映像の重なりを防ぐ。
OcuSync伝送システムにより、最大2組のDJI GOGGLESと1台のMavic Proを接続可能。映像のタイムラグを最小化するため、送信機を経由せずにドローンから直接映像データを受信。Mavic Proで飛行している場合、720p/60fpsの映像伝送と、1080p/30fpsの短距離伝送において、最小遅延110msを実現したという。
内蔵のタッチパッドでメニューシステムのナビゲーションをシンプルに操作でき、ActiveTrack(アクティブトラック)、TapFly(タップフライ)、地形フォローモード、シネマティックモードやトライポッドモードといった主要なインテリジェントフライト機能へ簡単にアクセス可能としている。
実際の固定翼機により近い飛行をシミュレートできる「固定翼モード」も利用可能。機体は前方へ飛行し、旋回する時は大きな弧を描くように飛行。固定翼モードのAR軌道予測機能により、複雑な環境下でも安全に同モードを使用可能としている。
ヘッドトラッキング機能も搭載。Mavic ProまたはPhantom 4シリーズの利用時は、自分の頭の動きにより機体のヨーとカメラのチルト両方を操作でき、頭を左右に動かすことでコントロールスティックを動かすことと同じ操作ができる。頭を左右に傾けると機体も左右に旋回、頭を正面にすると旋回が停止する。そのほか、操縦者が送信機で機体を操縦している際に、DJI GOGGLESでカメラジンバルの操作が可能。固定翼モードと組み合わせると、頭を動かしてMavic Proを操作できる。
なお、FPV飛行の場合は、操縦者は各国の法律や規制に常に従い、周囲の空域をモニターする補助者と一緒に飛行することを推奨している。日本では、操縦者がFPVゴーグルを使用して飛行することは、目視外飛行となり、国土交通省への申請が必要。操縦者以外がゴーグルを装着してFPV映像を視聴することは問題とならない。
バランスよく装着できるというヘッドバンドを採用し、顔面への圧力を最小限に抑制。長時間でも快適に装着できるという。FPVと3人称視点はフリックで切り替わる。眼鏡の上からでも装着可能。バイザーを上げるとFPVモードが終了し、機体や周囲の状況を自分の目ですぐ確認できる。スクリーンとヘッドバンドは持ち運びや保管時に取り外せる。
DJI GOGGLESをPhantom 4、Phantom4 Advanced、Phantom 4 Pro、Inspire 2と接続する時は送信機のUSBポートを利用。内蔵のmicroSDカードで、機体からDJI GOGGLESにファイルをダウンロードできるほか、その場で動画ファイルを確認できる。さらに、HDMIでDJI GOGGLESを映像機器と接続して映像やゲームを楽しむことも可能。
ジャイロ、加速度計、近接センサーを搭載。内蔵バッテリ容量は9,440mAh。連続使用時間は最大6時間。外形寸法と重量は、レンズが195×155×110mm、490g。ストラップは、折りたたんだ状態が255×205×92mm、重量は500g。
スマホより高輝度なプロ向けモニター「CRYSTALSKY」
プロフェッショナルユーザーを対象に高輝度化した、解像度2,048×1,536ドットのIPSマルチタッチ液晶モニター。DJIの新しいCendence送信機には直接取り付けられ、それ以外のDJI送信機には、専用のアダプタを介して装着する。パイロットや写真家、映像制作者だけでなく、捜索隊やソフトウェア開発者、映像制作者や建設関係者など幅広い利用を想定している。
スマートフォンやタブレットに比べて明るく、7.85型モデルは最大輝度2,000cd/m2。真昼の直射日光の下でも、はっきりとスクリーンを確認できるという。
高速記憶用と、4K動画再生用に2つのmicroSDカードスロットを搭載。本体内蔵のストレージは、5.5型が16GB、7.85型の1,000cd/m2モデルが64GB、7.85型の2,000cd/m2モデルが128GB。いずれもHDMIとUSB Type-Cを備える。
バッテリを装着した状態の外形寸法は、5.5型が 153.76×39.6×84.94mm(幅×奥行き×高さ)、7.85型が208.6×34.75×147.8mm(同)。外付け補助バッテリ使用時の動作時間は最大約6時間。動作環境温度は-20度から40度。