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野球のリプレイ映像を好きな角度で楽しむ「4D REPLAY」。KDDIが日ハム戦で実験

 KDDIと北海道日本ハムファイターズは、米4D REPLAYの自由視点映像システム「4D REPLAY」を活用した国内初の実証実験を8月5日と6日に札幌ドームで行なう。打者がボールを捉えたり、投手の手からボールが離れる瞬間などを複数の角度から視聴できる技術で、球場の大型ビジョンとCS放送「GAORA」でリアルタイム放映する。

 自由視点映像技術の4D REPLAYは、アレー状に設置した複数のカメラの映像をもとに、ある時間を切り取って様々なカメラアングルで映像を再生できる「タイムスライス方式」を利用。5~10秒で複数カメラから集めた映像を再編集し、自由視点映像を生成できる特長を強みとしており、スポーツなどのライブ中継で利用されている。

 今回の実験では、札幌ドームで開催される日本ハムファイターズ対オリックス・バファローズの試合を撮影。札幌ドームの一、三塁ダッグアウト上からホームプレート後方のフェンスに沿ってカメラ100台を設置し、打者がボールを打つ瞬間や、投球時の瞬間などをリアルタイムで複数の角度から捉える。

 生成された自由視点映像は、球場の大型ビジョンと、CS放送「GAORA」でリアルタイム放映。さらに後日、運動通信社が運営するスポーツメディア「SPORTS BULL」で、アーカイブ映像として配信する。無料のiOS/Androidアプリのほか、パソコンのブラウザからもアクセスできる。

実証実験の撮影イメージ

 KDDIは3日、コーポレートベンチャーファンドの「KDDI Open Innovation Fund」を通じて、4D REPLAYを開発・販売する米4D REPLAY, Inc.に出資したと発表。両社は自由視点映像についての研究と技術進化を重ね、コンテンツ制作技術の早期確立を図る。また、その成果をもとに、5Gなどの次世代ネットワーク展開に合わせて、新しい価値体験の提供に取り組む。

4D Replay Compilation