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DIATONEスピーカー復活。1台60万円のNCV-R振動板採用2ウェイブックシェルフ

 三菱電機エンジニアリングと三菱電機ライフネットワークは、DIATONEスピーカー「DS-4NB70」を9月29日より発売する。価格は60万円(1台)。生産台数は年間400台。

DIATONE「DS-4NB70」

 2016年にDIATONE(ダイヤトーン)ブランドが70周年を迎えたことを機に製品化を進めてきたスピーカーシステム。三菱電機が独自開発したカーボンナノチューブ「CSCNT」と複数の樹脂を配合した「NCV-R振動板」を低音・高音両スピーカーユニットに搭載し、「高速・等音速でリアリティーあふれるサウンドを実現した」という。

DIATONE「DS-4NB70」

 2ウェイバスレフ型のブックシェルフスピーカーで、ウーファは160mm径のNCV-Rコーン型、ツイータは30mmのNCV-Rドーム&コーン型。磁気回路にネオジウムマグネットを採用し、NCV-R振動板の性能を発揮。NVC-Rの高い伝搬速度と適度な内部損失を活かし、低域から高域まで、ハイスピードでレスポンスに優れた音楽再生を特徴とする。ツィータには磁性流体を採用し、周波数特性を向上している。

 ウーファの磁気回路には、新開発の「ECCT(Eddy Current Canceling Technology)」を採用。磁気回路のプレートを内周から外周にかけてカットし、渦電流が交流歪に与える影響を効果的に低減させ、音質改善する。また、強力な磁力を持つマグネットでポールを挟み込むダブルネオジウム構造の独自技術MLCT(Magnetic Loop Canceling Technology)により、低音域歪みのエネルギー成分を約10分の1に低減しているという。

 フレームと磁気回路の接合には、亜鉛ダイキャストのマグネットカバーを組み合わせたDMM(Direct Magnet Mount)方式を採用。構造体としての共振を徹底的に抑制し、スピーカーの揺れによる音の立ち上がりロスを低減している。

 エンクロージャーはウーハーユニットの性能を充分に引き出す内部容量を確保。「大型スピーカーに迫る臨場感と迫力ある低音域の再生を可能にした」という。フロントバッフルには音の響きの良い厚さ36mmのフィンランドバーチ材を採用し、「DS-10000B/DS-20000B」でも実績のあるカーボン含有ポリエステル樹脂によるピアノ塗装を施している。職人の手作業による6層塗装とバフ研磨仕上げにより、適度な振動の拡散と吸音効果による高いS/Nを実現している。

 再生周波数帯域は38Hz~80kHzでハイレゾ対応。出力音圧レベルは88dB(2.83V,1m)。インピーダンスは4Ω。外形寸法は270×289×473mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約17kg。

5月のOTOTENにおける展示

 専用スタンド(推奨品)として、ティグロンのスピーカースタンド「MGTシリーズ」に、DS-4NB70専用品をオプションで展開。スタンドと組み合わせて実力を最大限に発揮できるとしている。