ニュース

ソニー、広指向性スーパーツイータ搭載スピーカー。ペア約3万円のブックシェルフから、イネーブルドSPも

ブックシェルフ「SS-CS5M2」

ソニーは、ホームシアターでも活用できるパッシブスピーカーの新モデルを発表した。価格はオープン。ブックシェルフ「SS-CS5M2」は9月20日発売で、ソニーストアでの価格はペア30,800円、フロア型「SS-CS3M2」は11月15日発売で、1台23,100円、センターの「SS-CS8M2」が2026年1月24日発売で17,600円、Dolby Atmosイネーブルドスピーカー「SS-CSEM2」はペア販売で、2026年春発売予定となっている。

ブックシェルフ「SS-CS5M2」とフロア型「SS-CS3M2」共通の特徴

ブックシェルフ「SS-CS5M2」とフロア型「SS-CS3M2」には、どちらも19mmのスーパーツイーターを搭載。ソニー独自の「広指向性スーパートゥイーター」で、広い指向特性がもたらす自然な音の広がりにより、表情豊かで、生き生きとした音楽を再現でき、楽器一つ一つの位置や奥行きまでも再現する正確で広大なサウンドステージを実現するという。

ハイレゾ音源再生時の狭いスイートスポットを、広い指向性によって大幅に拡大。小型ツイーターの弱点である音圧不足を、徹底した磁気回路の強化や、ボイスコイルにCCAW(銅メッキアルミ)線を採用するなどの軽量化によって改善した。

25mmソフトドームツイーターも共通。振動板に素直で癖のない音質のポリエステル繊維を採用。振動板のコーティングやバックキャビティの吸音なども入念に調整することで不要な色付けを抑えた。

130mmのウーファーには、ソニー独自のセルラーコーン素材を採用。剛性が高く、高圧・高速で振動しても形状を維持するため、どのような環境でも音質が安定し、より力強い低音再生が可能という。

ブックシェルフ「SS-CS5M2」

3ウェイ3スピーカーのブックシェルフ。19mmのスーパーツイーター、25mmのツイーター、130mmのウーファーを搭載。「映画や音楽を生き生きと響かせる、鮮明でクリア、そして臨場感あふれるサウンド。ソニーのAVレシーバーとの相性も抜群」という。

各ユニットから出る音のタイミングにもこだわった。広指向性スーパートゥイーターの効果を最大限に引き出すために、メインツイーターとの間隔や奥行きなどの位置関係をミリ単位で調整。フェイスプレート上にマウントすることで徹底した位置管理を実現した。

各ツイーターの開口部形状は試作と試聴を繰り返し音質と特性の双方を最適に調整。さらに、ウーファーを含む全ユニットの位置関係をシビアに調整し、高品位なクロスオーバーネットワークで位相を調整することによって音の立ち上がりを揃え、ハイスピードなサウンドを実現している。

筐体にも工夫がある。キャビネットやバッフルから生じる不要なノイズを排除するため、フェイスプレートを凸状にすることで、各ツイーターのバッフル周りの面積を削減。バッフル表面の反射を軽減するとともに、端面に施されたテーパーによってキャビネットの端で発生する回折現象を抑えた。

エントリークラスながら、高品位なオーディオパーツも投入。クロスオーバーネットワークの素子にはツイーター用のコイルに空芯を、ウーファー用に珪素鋼板コアを採用。可能な限り太い巻線を採用している。

エンクロージャーには十分な厚みを持つMDF材を使用。響きをコントロールするために、ユニットの背圧やエンクロージャー内部で発生する定在波を抑制する吸音と、エンクロージャーそのものの振動を抑制する制振の2つに分類し、それぞれアプローチを変えて対策を施した。

吸音材の材料の種類や位置、また補強の入れ方を、何度も試作と試聴を繰り返す事で最適に調整。背面に配置されたバスレフダクトは、不要なノイズを抑え、低域の再生能力を向上させている。

インピーダンスは6Ω、最大入力は100W。出力音圧レベルは87dB(2.83V/1m)。再生周波数帯域は53Hz~50kHz。外形寸法は約178×220×335mm(幅×奥行き×高さ/グリルネット含む)。重量は約4.3Kg(グリルネット含む)。

フロア型「SS-CS3M2」

フロア型「SS-CS3M2」

3ウェイ4スピーカーのフロア型。19mmのスーパーツイーター、25mmツイーター、130mmリジッドウーファー×2基を搭載する。

フロア型も、各ユニットから出る音のタイミングを調整。メインツイーターとの間隔や奥行きなどの位置関係をミリ単位で調整し、フェイスプレート上にマウントすることで徹底した位置管理を実現した。各ツイーターの開口部形状は試作と試聴を繰り返し音質と特性の双方を最適に調整。全ユニットの位置関係をシビアに調整し、高品位なクロスオーバーネットワークで位相を調整することによって音の立ち上がりを揃えている。

フェイスプレートを凸状にすることで、各ツイーターのバッフル周りの面積を削減し、バッフル表面の反射を軽減。回折現象の発生も抑えている。

クロスオーバーネットワークの素子にはツイーター用コイルに空芯を、ウーファー用に珪素鋼板コアを採用。可能な限り太い巻線を採用。コンデンサーは全てフィルムコンデンサーにしている。

スピーカーターミナルには真鍮専用ターミナルを採用。ターミナルのマウントは、キャビネットの開口部が最小限になるように配慮して振動を抑えた。また、ダブルウーファーのクロスオーバーを個別に調整することで濁りのない中域と力強い低域を両立している。

エンクロージャーは十分な厚みを持つMDF材を使用。吸音と制振の2つに分類し、それぞれアプローチを変えて対策を施している。バスレフダクトは前面に配置。不要なノイズを抑え、低域の再生能力を向上させている。

インピーダンスは6Ω、最大入力は145W。出力音圧レベルは88dB(2.83V/1m)。再生周波数帯域は45Hz~50kHz。外形寸法は約230×260×921mm(幅×奥行き×高さ/グリルネット含む)。重量は約11.1Kg(グリルネット含む)。

センター「SS-CS8M2」

センター「SS-CS8M2」

2ウェイ3スピーカーのセンタースピーカー。25mmのツイーターと、100mmのリジッドウーファー×2基を搭載する。

ツイーターはバッフル板にダイレクトマウントせず、フェイスプレート上にマウントして。ユニットの開口部の形状やフェイスプレートの端面に施されたテーパーで、回折現象の影響を抑えている。

クロスオーバーネットワークの素子には、ツイーター用のコイルには空芯を、ウーファー用には珪素鋼板コアを採用。エンクロージャーの響きをコントロールし明瞭なセリフ再生をするため、ユニットの背圧やエンクロージャー内部で発生する定在波を抑制する「吸音」と、エンクロージャーそのものの振動を抑制する「制振」の2つに分類し、それぞれアプローチを変えて対策を施している。

インピーダンスは6Ω、最大入力は145W。出力音圧レベルは86dB(2.83V/1m)。再生周波数帯域は55Hz~25kHz。外形寸法は約430×220×146mm(幅×奥行き×高さ/グリルネット含む)。重量は約5.1Kg(グリルネット含む)。

Dolby Atmosイネーブルドスピーカー「SS-CSEM2」

CSシリーズのデザインと音響思想を踏襲して設計されたDolby Atmosイネーブルドスピーカー。コンパクトな筐体であるため、フロントスピーカーの上や壁などにも設置しやすい。

フロア型の上部に設置したところ

独自のセルラーコーン素材を採用した、100mmのフルレンジユニットを1基搭載。剛性が高く、高圧・高速で振動しても形状を維持するため、どのような環境でも音質が安定し、クリアで立ち上がりの良い音質を実現。SS-CS3M2、CS5M2、CS8M2と同じ振動板素材を使用することで、サラウンド音場の重要な要素である音色の統一感を実現した。

CSシリーズの音響思想を継承し、Dolby Atmosの音響効果を最大限に発揮するよう設計。エンクロージャーの響きをコントロールするために、ユニットの背圧やエンクロージャー内部で発生する定在波を抑制する吸音と、エンクロージャーそのものの振動を抑制する制振のそれぞれで吸音材の種類や位置、補強の入れ方まで何度も試作と試聴を繰り返すことで最適に調整した。

エンクロージャの素材はMDF。試聴を繰り返し補強を適切に施すことでエンクロージャの剛性を高めた。また、左右の側板の厚みを変えることで、イネーブルドスピーカーとしての広い空間再現性を実現している。

SS-CSEM2は壁掛けスピーカーとして設置することも可能。TVの上にフロントハイスピーカーとして設置するなど、Dolby Atmosイネーブルドスピーカー以外の用途に使用することも可能。

インピーダンスは6Ω、最大入力は100W。出力音圧レベルは86dB(2.83V/1m)。再生周波数帯域は70Hz~32kHz。外形寸法は約178×190×146mm(幅×奥行き×高さ/グリルネット含む)。重量は約2.8Kg(グリルネット含む)。