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BS4Kチューナ搭載で50型が10万円、ハイセンス4KテレビはレグザエンジンNEO

ハイセンス ジャパンは、BS4Kチューナーと映像エンジン「レグザエンジンNEO」を搭載した4K液晶テレビを12月初旬より発売する。価格はオープンプライスで、50型の「50A6800」が10万円前後、「43A6800」が9万円前後。

3月に東芝映像ソリューションの子会社化を完了した海信電器による、4Kテレビで、東芝「レグザ」の名を冠した高画質エンジン「レグザエンジン NEO」搭載や、BS 4Kチューナーなど東芝の映像技術をハイセンスブランド製品に展開した第1弾製品となる。

50A6800
43A6800

BS 4Kチューナーの搭載もハイセンスブランドでは初。50/43型の3,840×2,160ドット4K液晶パネル(60Hz駆動)を搭載。バックライトは直下型LEDで、ローカルディミング機能は非搭載。応答速度は8msec。パネル、バックライトはハイセンス自社製とのこと。

HDR方式はHDR10とHLGに対応。新搭載の「レグザエンジン NEO」は、BS/CS 4K放送用の高精度エンジンで、ブロックごとの映像種類を検知して、最適な画質を再現するほか、地デジのノイズも最大限抑制し、はっきりした画質を実現。肌色のリアルな表現も特徴とする。

レグザエンジン NEOは、ハイセンスと東芝映像ソリューションが共同開発したオリジナルエンジン。ベースとなる映像処理性能はレグザと同じだが、一般的な用途では使われない一部映像モードやプロ向けの機能、調整項目などが削減されている。

画作りについてもレグザと差別化を図っており、今回のモデルでは「立体感あるハイコントラストな映像」と「自然で鮮やかな映像」を目指したと説明。環境適応型の自動画質調整と合わせ、リビングルームでも映える色鮮やかな映像が楽しめるという。

「目指す画作りはレグザと異なるが、最終的な画に関してはレグザ開発陣も見ている。外販されているボードやチップを組み合わせた、単なる“ジェネリック4Kテレビ”とは一線を画す」(磯部副社長)と話す。

レグザエンジンNEO
DCI-P3色域は、90%をカバーする
映像メニュー

低遅延表示を実現するゲームモードを搭載し、最小遅延は約0.83msec。2,560×1,440/60p出力のPCゲームにも対応するという。

チューナーは、地上/BS/110度CSデジタル×3と、BS/CS 4K×1。別売のUSB HDDを追加して、2番組の同時録画も可能。受信チャンネルに限られるが、4K放送番組の録画にも対応する。番組表は見やすく高精細な4K番組表を採用。著作権保護技術のSeeQVaultにも対応する。

4K解像度の番組表

10W×2chのフルレンジスピーカーを搭載。サウンドイコライザー「Hi-Sound Pro」や人の声を聞き取りやすくする「Clear Sound」、Dolbyの音質技術「Dolby Audio」などによる音質向上も実現した。

ホーム画面(Launcher)は、ハイセンス独自のインターフェイス「VIDAA(ビダ)」を採用する。好みのアプリやチャンネルを自由に編集でき、VODサービスの呼び出しも簡略化。使い勝手を改善させている。なお名称のVIDDAは、スペイン語で“素晴らしい生活”を意味している。

映像配信サービスは、YouTube、Netflix、TSUTAYA TV、スカパー! オンデマンド、クランクインビデオ、DMM.com、U-NEXT、アクトビラ、ひかりTV 4K、dTV、DAZNに対応する(DAZNはファームウェアアップデートで後日対応)。

Google home linkによる音声検索に対応し、スマートスピーカーやスマートフォンのGoogleアシスタントから、チャンネル変更や音の調整などの操作が可能。

入出力端子は、HDMI入力×3、光デジタル音声出力×1、コンポジット映像入力×1、RCAアナログ入力×1のほか、USB、LAN端子を備える。

消費電力は50型/140W、43型/120W。年間消費電力は50型/115kWh、43型/105kWh。

スタンド含む外形寸法は、50型/111.6×24.4×69.8mm(幅×奥行き×高さ)、43型/96.1×21.4×60.6mm(同)。スタンド含む重量は、50型/16.6kg、43型/11.7kg。

レグザエンジン NEOで「戦える」。有機ELにも参入

ハイセンスジャパンの李文麗社長は、「ハイセンスと東芝映像ソリューションの融合の第1弾。ハイセンスジャパンは新しく生まれ変わる」と語り、両社の関係強化とともに、A6800シリーズを紹介した。

李文麗社長(左)と磯辺浩孝副社長(右)

磯辺浩孝副社長は、「レグザエンジン NEOにより、ハイセンスのテレビは普及価格帯モデルからミドルエンド、ハイエンドに注力していく」と、A6800シリーズが新たな戦略製品であると強調。「レグザエンジン NEO搭載製品は、来年にかけて3モデルを投入する。A6800の次は、ULEDシリーズの後継機、そして有機ELも発売する」と説明した。なお、新ULEDシリーズは2019年2月、有機ELは3月の発売を見込んでいるとのこと。

東芝との市場の住み分けについては、あくまで別の会社であることを強調し、「東芝レグザブランドは、映像のプロが認める本質志向モデル。ハイセンスはスタイリッシュなデザインとシンプルで使いやすい高画質モデル」とブランドの違いを説明。「いままでは4社の日本メーカーが強く、なかなか入っていけなかった。レグザエンジン NEOにより同じ土俵に入り、戦っていけるのではないか」と語った。