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2011年以降のBSデジタルD-VHS記録で支障が出る可能性

-BS再編などで設計上限を超える可能性。ビクター発表


4月13日発売


 日本ビクター株式会社は13日、2011年以降にD-VHSデッキでBSデジタル放送を記録する場合に、番組の送出側の運用次第で記録に支障が出る可能性があると告知した。

2004年発売の「HM-DHX2」

 BSデジタル放送については2011年に新規参入を含めたチャンネルの再編が予定されている。そのため、番組送出運用方法によってはD-VHSビデオデッキでの記録に支障が出る可能性があるという。同社はVHSデッキの生産を2007年末で終了しているが、以前販売していたD-VHSデッキに関して注意喚起を行なっている。

 対象となるD-VHSデッキは、「HM-DH30000」、「HM-DH20000」、「HM-DH35000」、「HM-DH5500」、「HM-DHS1」、「HM-DHX1」、「HM-DHX2」。

 2000年からサービスを行なっているNHKおよび在京キー局関連のBSハイビジョンチャンネルについては、送出に使用可能な帯域が2008年にかけて当初帯域より拡大。そのため、帯域の送出運用方法によってはD-VHSで記録されるデータ量が設計上限を超える可能性があることが判明したという。具体的な現象としては、記録した番組の再生画面にノイズが入ったり、音声が途切れたりすることが想定されるという。

 現在の各BS局の送出運用方法はD-VHSで記録可能な範囲にあり、問題は生じていない。しかし、2011年のBS再編では新規事業者の参入もあり、また既存の事業者についてもサービス向上の必要から、D-VHSの設計上限を超える運用が行なわれる可能性があるという。

 ビクターでは、「D-VHSは開発/発売時点で知り得たデジタル放送帯域に沿って作られており、その想定上限をこえるデータ量の信号入力に対して発生する不都合については機器側での回避ができない」としており、将来、上記のような運用が実施された場合の対処策としては、「受信機のアナログ出力(通常画質)からD-VHSのアナログ入力に接続し、STDモード、もしくはS-VHS/VHSのSP/EPモード等で記録する」よう呼び掛けている。なお、地上デジタル放送のハイビジョン記録につきましては、将来にわたりD-VHSで十分対応が可能としている。

 同社では、2011年10月以降、ウェブサイトに追加の情報を掲載していくとしている。

  パナソニックや日立製作所もD-VHSユーザーに注意喚起している(4月16日追記)。



(2009年 4月 13日)

[AV Watch編集部 臼田勤哉]