無線LAN搭載SDカード「Eye-Fi」に動画対応の4GBモデル

-PCレスでYouTubeアップロードなどが可能。9,980円


Eye-Fi Share Video 4GB

4月27日発売

標準価格:オープンプライス


 アイファイジャパン株式会社は、デジタルビデオカメラなどで撮影した動画/静止画のアップロードが可能な無線LAN搭載SDカード「Eye-Fi Share Video 4GB」を4月27日より発売する。価格はオープンプライスで、直販価格は9,980円。直販サイトのほか、Apple Storeや家電量販店でも販売される。

新たにYouTubeアップロードなど動画向け機能を搭載

 2008年12月に国内発売された「Eye-Fi Share 2GB」の上位製品で、SDHCに対応。容量以外の大きな特徴として、アップロード機能においてこれまでの静止画以外に動画にも対応した。なお、4GBモデルの発売に合わせ、2GBモデルの価格を改定。従来の直販9,980円から、7,980円に値下げされる。

 SD/SDHC対応デジタルビデオカメラやデジタルカメラで撮影した静止画/動画を、カメラに収めたままの状態で無線LAN経由で専用サーバーに自動アップロード可能。また、パソコンへの自動保存するように設定することもできる。さらに、オンライン動画共有サイトのYouTubeとFlickrにも対応し、撮影後にパソコンを使わず自動アップロードすることも可能。静止画と動画の転送先を個別に設定できるほか、「静止画はサイトに投稿し、動画はPC保存のみ」といった利用にも対応する。

 パソコンの対応OSはWindows XP/VistaとMac OS X 10.4/10.5。カード内に専用ソフトウェアをプリインストールし、SDカードリーダとセットで販売する。

これまで、Eye-Fiは静止画の自動アップロードやパソコンへの保存ができるサービスとして展開してきた

4GBモデルの製品仕様

パッケージ。上が4GB、下が2GBモデル

 対応する動画は、DCIMフォルダに記録される2GB以下のファイル。フォーマットはMPEG-1/2/4と、QuickTime、FLV、WMV、AVI。解像度やビットレートに制限はないが、「まずはSDコンテンツから始める」(田中大祐社長)とし、AVCHDには対応しない。無線LANはIEEE 802.11b/gに対応。なお、アドホックモードでPCや他の通信端末と直接接続することはできない。

 Eye-Fiカードのソフトウェア機能として、複数のEye-Fiカードを1つのアカウントで管理可能。さらに、カード購入者にはiPhone用のアプリケーションも無償配布。iPhoneで撮影した静止画をアップロードできるというもので、同じアカウントで管理できる。静止画アップロードでは、mixiやPicasa、mobile me、facebookなどの各オンラインサービスに対応する。

 そのほか、無線LAN設定時に、電波が無い状態でも、ネットワーク名とパスワードを先に入力して先に設定を済ませることが可能になった。また、パソコンのみに転送する設定の場合に、パソコンが起動していなくてもEye-Fiのサーバーを経由して後でPCに取り込むことができる。さらに、投稿サイト利用時にアルバム名や日付フォーマット、キーアワード/タグ、投稿カテゴリ指定などの詳細設定が行なえる。



■ シェアリングのスタイルを変える

 事業戦略については、来日している米Eye-FiのJef Holoveプレジデント兼CEOが説明。撮影した後に自動アップロードするという機能について「デジタルメモリは、撮影した直後にすぐ共有できることが重要。その記録は、時間がたってから見返すことでまた別の価値がある。我々が目指すのは、コンシューマが膨大なコンテンツを管理・共有する行為をワイヤレスで簡単にできるための手助け」とした。

 新たに動画アップロードに対応した点については、「ファイルが大きく、フォーマットの種類が多い点は写真と異なるが、この製品でシェアリングのスタイルが変わり、選択肢が広がる。ビデオをもっと楽しく簡単に使えるようにするために、ソフトの改善で動画/静止画を好きな形で管理できるようにした」と説明する。

 なお、米国では無線LANアクセスポイントの位置情報を付加できる「4GB Eye-Fi Explore Video」も発売されているが、日本での販売は未定。ニーズを見て今後判断するという。

 従来の静止画アップロード機能では、カシオの一部カメラでEye-Fi装着時にアイコンが表示されるといった連携機能が採用されている。今後、Eye-Fi内蔵のカメラが登場するかといった点については「カメラメーカーの判断」としたが、これまでの協業メーカーには、システム構築に使える開発ツールも提供しているという。

米Eye-FiのHoloveプレジデント兼CEOとアイファイジャパンの田中社長日本におけるパートナー企業発表会の映像をすぐにアップロードするというデモも。使用した製品は米国仕様で、位置情報も表示している


(2009年 4月 27日)

[AV Watch編集部 中林暁]