NECエレ、モバイルAV機器向けの新システムLSI

-H.264のD1サイズで録画/再生などを可能に


5月11日発表


 NECエレクトロニクス株式会社は、携帯マルチメディアプレーヤーなどのモバイルAV機器向けシステムLSI「EMMA Mobile 1-D」を11日よりサンプル出荷開始した。サンプル価格は4,000円。

 マルチメディアデータ再生用の機能を1チップ化したLSIで、従来のEMMA Mobile 1では14mm角だったパッケージサイズを12.7mm角に約20%小型化するとともに、DRAMもパッケージ内に封入。モバイル機器の小型化に加え、高速インターフェイス設計を不要とし、基板設計を容易とするという。

 なお、DRAMを省いた「EMMA Mobile 1-S」も同時に製品化。サンプル価格は3,000円。量産規模としては10月から2種類合計で月産100万個を予定している。

 いずれもARM製のCPUコア「ARM1176JZF-S」やデジタル信号処理用のDSPコア、動画圧縮用のMPEG-4 AVC/H.264機能ブロックなどを1チップに集積。720×480ドット(D1サイズ)/30fpsのH.264動画のエンコード/デコードや、WMV、MPEG-4動画のデコード、MP3、AACなどの音楽デコード/エンコードなどを低消費電力で実現できるという。

 NECエレクトロニクスでは、マルチメディアプレーヤーやワンセグテレビなど、モバイルAV分野における戦略製品と位置付けて展開。5月13日より東京ビックサイトで開催される「第12回組込みシステム開発技術展」のNECブースでも展示する。


(2009年 5月 11日)

[AV Watch編集部 臼田勤哉]