パナソニック、「VIERA」Vシリーズに65V型、58V型を追加
-ネオ・プラズマパネルでコントラスト4万:1/低消費電力
パナソニック株式会社は、薄型テレビ「VIERA」のVシリーズ大型モデルとして、プラズマの65V型「TH-P65V1」と、58V型「TH-P58V1」を9月15日に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は65V型が70万円前後、58V型が55万円前後の見込み。どちらもエコポイント対象モデル。
3月から順次発売が開始されている液晶(37/32型)、プラズマ(50/46/42型)のVシリーズの大型モデル。42~50型に採用されている、フルHD解像度1,920×1,080ドットの「ネオ・プラズマパネル」を65/58型でも採用。
「ネオ・プラズマパネル」では、1コマの表示時間を従来より短縮することで、動画解像度1,080本(従来モデルPZ800は900本)を実現。動きの速いシーンでも、精細感が高く、細部の動きや素材の持つディテールも質感豊かに描写するという。また、遅い動きと速い動きが混在するシーンが多い番組でも、動画解像度が一定なので、見やすさが向上するという。
また、新しい電極構造を採用することで、PDP前面板の電極幅を広げ、放電領域も拡大。これに新放電ガス、新蛍光体などを組み合わせることで、発光効率は2007年モデル(PZ750シリーズなど)比で約2倍に向上。黒浮きの原因となる予備放電を低減させるとともに、ピーク輝度を向上させ、世界最高のコントラスト4万:1(最大200万:1)を実現している。
蛍光体材料やプロセス技術、光学フィルタにより、デジタルハイビジョン放送の色規格の色面積比で約120%となる広色域を実現。デジタルシネマの色表現領域を満たした。さらに、パナソニックハリウッド研究所で培った技術を用い、Blu-ray Discソフトの圧縮された色域をオリジナルに近づける「ハリウッドカラーリマスター」機能も備えている。x.v.ColorやDeep Colorにも対応する。
HDMI入力を4系統備え、1080/24p入力に対応。24pで撮影/収録された映像を2-3プルダウン処理せずに表示できる。また、信号処理回路は世界最高レベルという最大18ビットのデジタル信号処理を実現。「わずかな明るさの違いや微妙な色あいの違いも繊細に描写する」という。ほかにも、ナチュラルな肌色表現や、前後の映像との整合を図りながらのコントラスト調整、ディティールエンハンサーなどの処理を行なっている。
チューナは全モデル地上/BS/110度CSデジタルシングルチューナ。アナログチューナも1基搭載する。また、SD/SDHCカードに記録されているデジタルカメラ写真やAVCHDの動画、AVCHD Liteも再生できる。
ネットワーク機能はYouTubeの視聴ができ、アクトビラ ビデオ・フルにも対応。同社製センサーカメラと接続することで、屋外などの監視にも利用可能。「どこでもドアホン」と接続すれば、テレビを見ながら来客の確認ができる。
HDMI端子はVIERA Linkに対応。対応のDIGAやラックシアターなどを、VIERAのリモコンで簡単に操作できる。付属のリモコン「らくらくアイコン」ボタンから、「ディーガ録画一覧」を選ぶだけで、接続されたDIGAの電源オンやVIERA入力切り換えを自動で行なうほか、DIGAのHDDに録画されている番組一覧をVIERAの画面で確認できる。
番組表は、最大7時間分の番組表が一覧できる新「インテリジェントテレビ番組ガイド」で、ジャンル別の検索も可能。表示チャンネル数は、3/5/7/9/11/15/19を切り替えられる。また、1つの放送局の番組表を時間帯別に8日分表示できる「チャンネル別番組表示」、視聴履歴を元に最大20番組をおすすめする「インテリジェント機能」も利用可能。GUIの表示パターンも変えられる。
付属のリモコン |
サウンド面では、バーチャル3Dサラウンドシステムに、周波数スペクトルを使った、新周波数制御アルゴリズムを採用。テレビに備えた左右2chのスピーカーで、デジタル放送の5.1ソースをより臨場感豊かに再生できるという。サウンドモードはスタンダード、スタジアム、ミュージック、シネマ、ニュースの5種類用意。振動板には竹繊維を使っている。
ネオ・プラズマパネルや回路の集積化などにより、年間消費電力量は従来モデル(65/58PZ800)と比べ、約35%低減。
パネルだけでなく、HDMIのリンク機能も活用して消費電力を低減。「こまめにオフ」機能は、本VIERAの視聴状態に応じて使用していない接続機器(レコーダやAVアンプ)の電源を自動でオフする機能。さらに、VIERAを視聴していない時に、使用していない接続DIGAの待機電力モードを自動で最小に切り換え節電する「ECOスタンバイ」機能も用意。VIERAをオンにすればDIGAも完全電源オフ状態からクイックスタートモードに切り替わり、結果として起動時間短縮に繋がるという利点もある。
品番 | TH-P65V1 | TH-P58V1 |
サイズ | 65V型 | 58V型 |
解像度 | 1,920×1,080ドット | |
消費電力 | 688W | 635W |
年間消費電力量 | 325kWh/年 | 310kWh/年 |
スピーカー | 14×3.5cm ×2 | |
音声最大出力 | 総合20W | |
入力端子 | HDMI×4 D4×1 コンポジット×3 S映像×2 アナログ音声×4 アナログRGB(D-Sub 15ピン)×1 | |
出力端子 | コンポジット S映像 アナログ音声 光デジタル音声 イヤフォン | |
その他の端子 | モジュラー Ethernet | |
外形寸法 (スタンド含む 幅×奥行き×高さ) | 1,572×415×1,016mm | 1,422×387×933mm |
重量 (スタンド含む) | 約67kg | 約52kg |
(2009年 8月 5日)
[AV Watch編集部 山崎健太郎]