東芝、HDD増設対応「VARDIA」のミドルレンジ2機種
-実売は1TB 9万円、320GB 7万円。VHS一体型も
株式会社東芝は,、DVDレコーダ「VARDIA」の新モデルとして、外付けUSB HDDを増設できる2モデルを9月上旬に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格はHDD容量1TBの「RD-S1004K」が9万円前後、320GBの「RD-S304K」が7万円前後の見込み。
また、USB HDD増設には非対応だが、VHSと250GB HDD、DVDの一体型レコーダ「D-W250K」も9月中旬に発売する。価格はオープンで、店頭予想価格は6万円前後の見込み。
■ RD-S1004K/RD-S304K
2機種とも地上/BS/110度CSデジタルチューナを2基、地上アナログチューナを1基搭載したDVD/HDDレコーダ。MPEG-4 AVC/H.264にエンコードしての長時間録画が可能なTSEモードを備えるほか、TSE、TS、VRの各モードをDVDに混在記録でき、ハイビジョン解像度のままDVDに残せる「HD Rec」機能も引き続き備えている。
新モデル最大の特徴は、市販のUSB HDDを増設できること。最大2TBのUSB HDDが利用でき、レコーダ1台あたり最大8台まで増設できる。USB HDDに対する予約録画も可能。ダビング10にも対応しているため、USB HDD内の番組をDVDにダビングすることも可能。なお、録画したUSB HDD内の番組は他の機器では再生できず、VRモードでの直接録画には非対応。また、USB側での2番組同時録画には対応しない。
スカパー! HD放送の録画にも対応。対応チューナとLAN接続することで、チューナで受信した番組をVARDIAのHDDに録画できる。前述の「HD Rec」を利用し、スカパー! の録画番組も無劣化でDVDにダビングできる。
【お詫びと訂正/2009年8月7日】
記事初出時、スカパー! の録画番組を編集するとDVDにダビング(HD Rec)できないと記載しておりましたが、編集した後でも可能でした。なお、「ネットdeダビングHD」では、無編集でないとダビングはできません。お詫びして訂正させていただきます。
RD-S304K |
VARDIA同士をLANで接続し、HDD内のコンテンツをダビングする「ネットdeダビング」機能も強化し「ネットdeダビングHD」となった。従来はVRモードで記録したコンテンツのみ可能だったが、新モデルからハイビジョン放送のTS録画や、スカパー! HDをTSE録画(無編集)したコンテンツもダビングできるようになった。「ネットdeダビングHD」対応機種同士であれば、ダビング速度も向上するという。
音質にも注力。 機器内部やケーブルの伝送路で発生するジッタを低減するため、HDMI音声用のマスタークロック生成回路に「ジッターリダクション回路」を搭載。接続したAVアンプやテレビに安定したクロックを伝送することで、ジッタの影響を抑え、音場感の豊かなしっかりした音を再現するという。
そのほかの主な仕様は、従来モデルのRD-S503やRD-S303と共通。約7倍の長時間録画(MPEG-4 AVC/H.264、TSEモード、2.8Mbps)に対応。新モデルでは同モードが標準設定になり、リモコンの録画モードボタンで選択できるようにするなど、使い勝手が向上した。音声は最大5.1ch×2ストリームまで対応。放送時のAACフォーマットのまま保存するため、二カ国語放送やサラウンド放送を無劣化で残せる。
他にも、おまかせ自動録画や、ユーザーの録画/再生履歴に応じて、自動録画を行なう「お楽しみ番組 自動録画」も利用可能。DLNAサーバー機能「ネットdeサーバーHD」や、再生時に「おまかせ」ボタンを押すとCMを抜いた番組本編だけのプレイリストを自動作成して再生する「おまかせプレイ」、ネットワークを介してDVDや映画などのコンテンツ紹介が行なわれる「おすすめサービス」と、同サービス内にあるビデオクリップのダウンロード機能、おすすめ情報の新着を小窓で知らせる「ぷちまど」機能なども備えている。
HDMIはレグザリンクに対応。テレビからの制御だけでなく、「レグザリンク・ダビング」にも対応するため、対応した液晶テレビ「レグザ」のHDDに記録した番組をレコーダを使ってDVDに書き出すこともできる。入出力端子面での違いは、S1004Kのみi.LINK(TS。DV入力兼用)を1系統装備。また、上位モデルの「X9」に搭載されているスカパー連動端子は省かれている。DVDドライブのダビング速度はDVD-RAM 3倍速、DVD-R 8倍速、DVD-R DL 4倍速、DVD-RW 6倍速。
モデル名 | RD-S1004K | RD-S304K |
HDD容量 | 1TB | 320GB |
映像DAC | 12bit/148MHz | |
音声DAC | 24bit/192kHz | |
入力端子 | S映像×2 コンポジット×2 アナログステレオ音声×2 | |
出力端子 | HDMI×1(1080/24p対応) D4×1 S映像×1 コンポジット×1 アナログステレオ音声×2 光デジタル音声×1 | |
その他の端子 | Ethernet×1 i.LINK(TS。DV入力兼用)×1 USB×1 (USB HDD/USBキーボード共用) CATV連動端子×1 | Ethernet×1 USB×1 (USB HDD/USBキーボード共用) CATV連動端子×1 |
消費電力 | 44W | |
待機時消費電力 (高速起動ON) (アンテナ出力切替OFF) | 0.5W | |
待機時消費電力 (高速起動OFF) (アンテナ出力切替OFF) | 2.7W | 2.6W |
外形寸法 (幅×奥行き×高さ) | 431×342×72mm | |
重量 | 5.4kg | 5.2kg |
■ D-W250K
D-W250K |
HD Recには非対応。デジタル放送の録画はTS/VRのどちらかで、TSEモードでの録画には非対応。USB HDDの増設、スカパー! HDとの連携などのネットワーク機能、「XDE」などは省かれている。
VHSテープ内の映像をDVDにダビング可能。EPGにも対応し、HDMI出力を1系統備え、レグザリンクにも対応。そのほかの出力はD4、S映像、コンポジット、アナログステレオ音声、光デジタル音声を各1系統用意。入力はS映像、コンポジット、アナログステレオ音声を各2系統。モジュラージャックも備えている。
DVDドライブはDVD-R/RWの書き込みに対応。消費電力は50W。外形寸法は435×354×100mm(幅×奥行き×高さ)。重量は6.3kg。
(2009年 8月 6日)
[AV Watch編集部 山崎健太郎]