三菱、世界初のBD/HDDレコーダ内蔵液晶テレビ

-37/32型の「REAL BHR」。“見る/録る/残す”を一台で


10月30日発売

標準価格:オープンプライス


 三菱電機株式会社は、HDDレコーダとBlu-ray Discレコーダを内蔵した液晶テレビ「REAL BHR300シリーズ」を10月30日より発売する。

 37型「LCD-37BHR300」と、32型の「LCD-32BHR300」の2モデルを用意し、37型は1,920×1,080ドットのフルHDパネルを、32型は1,366×768ドットパネルを採用する。価格はともにオープンプライス。店頭予想価格は37型が25万円前後、32型が20万円前後。

37型「LCD-37BHR300」32型「LCD-32BHR300」
スタンド部にBDドライブを装備

 容量320GBのHDDレコーダとBlu-ray Discレコーダを内蔵。BDとHDDの両方の録画機能を搭載したテレビは世界初としている。BD/HDDレコーダ内蔵により、デジタル放送の「見る」、「録る」、「残す」の各操作を、テレビのリモコンで簡単に行なえるようにしたほか、テレビと録画機器の接続の手間を省くなど、操作や設置の“わかりやすさ”にこだわって設計された。

 同社では、薄型テレビ購入時にレコーダも同時購入する人が多く、ユーザー調査においても、「1台で録画からディスク再生までの全機能が入っていて、すっきり設置できる製品」を求める声が多いという。そのため、「AV機器の設置や操作が苦手な人」を主なターゲットとし、BHR300シリーズを企画したという。

 テレビのスタンド部に、Blu-ray Discドライブや操作ボタンを備えており、リモコンを使わずに、再生/停止などの基本操作やトレーの開閉を行なえる。チューナは、地上/BS/110度CSデジタルダブルチューナと、地上アナログを装備し、HDDへのデジタル放送の2番組録画も行なえる。

BDのみとHDDのみのデメリットをBD/HDDハイブリッド化により解消ターゲットは、「AV機器の設置や操作が苦手な人」一体化によりシンプルな操作を実現

 


■ 録画機能はREALブルーレイとほぼ共通。単体でBD録画/再生も

 主な録画機能は、同社のBDレコーダ「DVR-BZ130」などと共通で、HD解像度のままMPEG-4 AVC/H.264での長時間録画にも対応し、最長5.5倍(AEモード)の長時間録画が行なえる。

 HD画質の記録モードとして、デジタル放送をMPEG-2 TSのまま録画できる「DR」と、AVC記録のAF、ANとAE(4.2Mbps)を用意。BD-Rは最大6倍速、BD-REは2倍速ディスクに対応する。DVD-R/RW記録にも対応し、HDDに録画した番組を、AVCモードでHD解像度のままDVD-R/RWにダビングするAVCRECも可能。SD解像度/MPEG-2の記録モードとしてXP/SP/LP/EPの各モードも用意している。

スタンド部のボタンで、トレーを開閉トレーを開けたところ操作ボタン

 録画予約は「予約する」ボタンでEPGを表示し、番組を選択/決定するだけの2ステップで完了。EPGは最大19ch/12時間表示に対応する。「おすすめ自動録画」機能も備えている。録画モードを変更する際には、詳細予約ボタンから好みのモードを選択できる。Blu-ray DiscビデオやDVDビデオ、CDの再生も可能となっている。

HDDからBDへのダビングも可能詳細設定で画質モードを選択できる
見どころ再生機能も装備している

 CMを含んだ番組をHDDに録画して再生する際に、本編、もしくはCMのみを順次再生できる「オートカットi」も搭載。2番組録画時にもオートカットiを利用可能で、番組/CM部分だけをBDやDVDにダビングできる。また、スポーツ番組の盛り上がりシーンだけを連続再生できる「見どころ再生(スポーツ)」や音楽番組用の「見どころ再生(音楽)」も備えており、番組のハイライト部分だけを簡単に再生できる。番組をCM部などで7分割して、見たいシーンを容易に検索できる「シーン検索」機能も備えている。

 リモコンは、利用頻度の高い予約録画と、再生操作のボタンを大きくわかりやすく配置した新デザインのものを採用。利用頻度の低いボタンはフタの下に収めている。録画予約は「予約する(番組表)」ボタンから、録画番組視聴は「見る」ボタンを押してから、各操作を行なう操作体系とすることで使いやすさ向上を図った。

新型リモコンを採用し、シンプルな操作系を実現従来モデルより、録画予約をシンプルにディスクを入れるだけでもBDを自動再生

 


■ 高画質化回路やオートターンも搭載。アクトビラダウンロードも

 37型では、フルHDパネルを採用したほか、高画質化回路の「DIAMOND EngineVII」を搭載し、倍速ピクチャー機能による残像低減や、ノイズ低減機能「HD3DDNR回路」、コントラスト向上技術「ダイナミックレベルエクスパンダーIII」により、画質向上を図っている。

 37/32型ともに、リモコンで左右各30度ずつ向きを変えられる「オートターン」を搭載。スピーカーは、10W×2chで、サラウンド技術「DIATONE サラウンド 2.0」や、低域強化機能の「DIATONE BASS」なども搭載。テレビやDVD再生時にコンテンツの音量を一定にする「おすすめ音量」も備えている。

 概算消費電力や省エネ度を一目で確認できる「ECOメーター」や、省エネ設定時/非設定時の電気代の違いやCO2排出量の違いを表示する「ECOモニター」も備えている。

 Ethernetも装備。デジタルテレビ用のポータルサービス「アクトビラ」に対応しており、ビデオ配信のアクトビラ ビデオ・フルに加え、コンテンツをHDDにダウンロード/BDにダビングも可能な「アクトビラ ビデオ・フル ダウンロード」にも対応する。

 USB端子やSDカードスロットも装備。AVCHDビデオカメラを接続し、HDDに取り込むことでAVCHD再生やBD作成が可能。i.LINK端子も備えており、i.LINK搭載CATV用STBからの録画も行なえる。

 入力端子はHDMI×3、S映像×2、コンポジット×3、アナログ音声×3。アナログ音声出力や光デジタル音声出力、ヘッドフォン出力も装備する。

 消費電力は37型が173W、32型が120W。年間消費電力量は37型が116kWh/年、32型が90kWh/年。スタンドを含む外形寸法と重量は、37型が900×339×639mm(幅×奥行き×高さ)/21.8kg、32型が783×339×599mm(同)/16.9kg。


(2009年 8月 19日)

[AV Watch編集部 臼田勤哉]