村田製作所、圧電セラミックス技術搭載の新スピーカー

-“理想的な点音源”を追求した「Suono 京」


スピーカースタンドは別売

11月上旬発売

標準価格:16万8,000円(ペア)


 株式会社村田製作所は、圧電セラミックス技術を応用したブックシェルフスピーカー「ES701 Suono 京」(すおーの きょう)を発表した。10月より予約を受け付け、出荷は11月上旬より行なう。価格はペアで16万8,000円。

 13cm径フルレンジの中央に、同社の「ハーモニックエンハンサー」を備えた同軸ユニットを採用するブックシェルフスピーカー。製品名は、イタリア語で“音”を意味する「Suono」に、京都で生まれたスピーカーとして「京」の文字を組み合わせたもの。小型ブックシェルフながら、音楽のスケール感、エネルギー、生々しさを楽しめるとしている。

 「ハーモニックエンハンサー」は、電気信号を加えると振動する圧電セラミックスを、半球形状に焼成して振動板とするスピーカー技術。音声信号が入力されると半球形状のセラミックスが膨らんだり縮んだりしながら音を発するもので、指向性が広い点音源のスピーカーとして同社が提案している。

ES701 Suono 京

 圧電セラミックスは入力信号に対して高速応答性を持つことが特徴で、「音楽情報の中で音色、空間情報が含まれる倍音成分の一音一音の立ち上がりから立ち下りまで時間の遅れなく正確に再生する」という。

 ES701は、「オーディオファンのみならず、初心者や、リビングで聴きたい人にも最適」とする製品。13cm径ポリプロピレン振動板のフルレンジユニットに、ハーモニックエンハンサーを取り付けた同軸構造を採用する。同社の半球圧電セラミックスの素子を使った同軸用ドライバを新設計し、フルレンジユニットの能力を最大限に引き出すために同軸上の最適な場所にハーモニックエンハンサーを配置。理想的な点音源を実現したという。

 エンクロージャは、側面に天然木(ユーカリ)を、バッフルと天地/背面にはMDFを使用。内部には定在波を抑える工夫も施し、これらの素材の組み合わせと板厚を最適化することで豊かな響きを可能にしたとしている。

 平均音圧レベルは85dB(70Hz~20kHz)。最大入力は30Wで、推奨アンプ出力は25~100W。外形寸法は212×247×312mm(幅×奥行き×高さ)、重量は5kg。サランネットが付属する。


(2009年 9月 30日)

[AV Watch編集部 中林暁]