zionote、JAVSのヘッドフォンアンプ内蔵DAC「DAC-2 MARCH」

-34,800円。TI製高級DAC内蔵。I2S伝送でジッタ低減


ヘッドフォンアンプ内蔵DAC「DAC-2 MARCH」

 zionoteは、韓国ジヌンエレコムのオーディオブランド「JAVS」のヘッドフォンアンプ内蔵DAC「DAC-2 MARCH」を9月10日に発売する。価格はオープンプライス。直販価格は34,800円。

 I2S(HDMI端子)、同軸デジタル、光デジタル、アナログ音声(ステレオミニ)の入力端子を各1系統備え、ヘッドフォンアンプも内蔵した製品。CDプレーヤーなどとデジタル接続し、内蔵DACでアナログ変換した後、内蔵ヘッドフォンアンプで増幅・再生が可能。さらに、アナログ音声出力(RCA)も備えており、単体DACとしても使用できる。

 アナログ入力した音声をヘッドフォンで再生できるほか、同軸/光デジタルのコンボ出力端子も1系統装備。アナログ入力した音声をデジタル変換し、同デジタル端子から出力する単体ADCとして使用することもできる。ADCにはAKMの「AK5386」を使用する。

 DACにはTI製のBurrBrown「PCM1792」を採用し、24bitをサポート。サンプリングレート・コンバータ(SRC)チップにもハイエンドのTI製「SRC4392」を使用。44.1、48、88.2、96、176.4、192kHzに対応する。さらに、「Bypassモード」使用時はオリジナル サンプリングレートでそのまま再生。アップサンプリング機能も使用でき、入力音声の周波数が低い時でも192kHzにアップサンプリングして処理できる。

 ジッタ対策も行なっており、アシンクロナス(非同期式)方式のSRC ICと超高精度(±1ppm)クロックのTCXO(温度補償型水晶発振器)を採用することで、データクロックを安定させ、音声品質を飛躍的に高めたという。


背面の端子

 さらに、HDMIを用いて、音声信号とクロックを別に伝送してジッタを低減する「I2S」方式の入力も可能。「JAVS LINK」と名付けられたもので、同方式の出力に対応したデジタルトランスポーター「UDT-1」(オープン/実売29,800円前後)と接続することで、伝送時の損失を減らし「2つの機器をケーブルで接続する音質的デメリットを根本的に解決する」という。

 ヘッドフォンアンプ部には、TI製の「TPA6120A2」を搭載。適合するヘッドフォンインピーダンスは32Ω~600Ω。ステレオミニと標準の2つの出力端子を備えている。オペアンプは、ナショナルセミコンダクター製の「LME49860」を2個、差動増幅部には「LME49710」を2個搭載。差動増幅部には高いパフォーマンスを達成させるために、デュアル用ソケットにシングル変換基板を使い、LME49710の中でも高価なメタル缶タイプを標準搭載している。アナログ入力用「S4580P」や、DACのI/V変換部、差動増幅部の4つは交換も可能(交換による故障は無償サポート対象外)。

 DACとしての利便性を高めるため、アナログ出力の音量はボリュームノブによる調整と固定の切り替えが可能。ヘッドフォンアンプやプリメインアンプなど音量調整が可能な機器へ出力する際にはフィックス(Bypass)モード、パワーアンプやモニタースピーカーなどDAC-2で音量調整が必要な環境ではバリアブルモードで使用する。

 外形寸法は145×90×33mm(幅×奥行き×高さ)。電源はACアダプタを使用する。フットシール、ボリュームノブ予備ネジ、六角レンチなどが付属する。



(2010年 8月 30日)

[AV Watch編集部 山崎健太郎]