リコー、プロジェクタ事業参入。2製品を10月発売

-光学ユニット設計などの技術力を自社製品に


PJ X3240N

 リコーは、プロジェクタ事業参入第1弾として、「IPSiO(イプシオ) PJ X3240N/X3130シリーズ」2機種を10月5日より発売する。輝度3,000ルーメンの「PJ X3240N」と、2,000ルーメンの「PJ X3130」を用意し、価格はいずれもオープンプライス。店頭予想価格はX3240が183,800円前後、X3130が123,800円前後。

 各モデル1年間の無償保証が付くほか、プラス2万円で2年間保守を追加した「安心3年モデル」も用意する。

 リコー初のプロジェクタ製品。同社ではプロジェクタの基幹部品となる光学ユニットを設計/生産し、プロジェクタメーカーに供給していたほか、販売面でもリコーの販路で他社プロジェクタを販売してきた。そのため技術力や販売実績があり、加えて複合機やプリンタの保守で培ったサービスを発揮することで、ビジネス向けのプロジェクタで付加価値を提供できると判断したという。

 新製品はA4サイズ以下という小型軽量が特徴で、X3240Nは0.7型/1,024×768ドット、X3130は0.63型/1,024×768ドットの液晶パネルを採用。輝度はX3240Nが3,000ルーメン、X3130が2,500ルーメン。コントラスト比は320:1。

 レンズは光学1.2倍の手動ズーム/フォーカスで、30~300型の投射が可能。独自の色補正技術「ナチュラルカラーエンハンサ」を搭載し、CGや自然画などを即時判断して最適な色再現性を実現するという。

 X3240NはUSB端子を装備し、USBメモリなど記録したJPEG画像やMPEG-1/2動画などをダイレクトに投写可能。また、EthernetとIEEE 802.11b/gの無線LANもX3240Nのみ搭載し、複数のパソコンからの共有にも対応。1台のパソコンで最大4台のプロジェクタに別々の資料を投射する「マルチスクリーン」機能にも対応する。

 電源オン後の起動時間は5秒で、電源オフ時にはケーブルを抜くだけで片付けられえるなど、スムーズな設置/片付けも可能。自動台形歪み補正機能も備えている。

 入力端子はX3240NのみHDMIを装備。その他の入力端子は共通で、D-Sub15ピン×2、S映像×1、コンポジット×1、アナログ音声(ステレオミニ)×1。出力端子はD-Sub15ピン×1(入力と兼用)とアナログ音声(ステレオミニ)×1。

 消費電力は270W以下(標準モード)/225W以下(低モード)。外形寸法/重量はX3240Nが295×196×82mm(幅×奥行き×高さ)/約2.0kg、X3130が272×189×82mm/約1.8kg。リモコンなどが付属する。


(2010年 9月 17日)

[AV Watch編集部 臼田勤哉]