共立電子、12,600円のフルデジタル・アンプキット
-TIのメインチップ採用。基板は完成状態で販売
フルデジタル・パワーアンプの基板完成品「D_5709kit」 |
共立電子産業は、電子パーツ専門店「デジット営業所」の新製品として、フルデジタル・パワーアンプの基板完成品「D_5709kit」を発売した。価格は12,600円。大阪・日本橋の同店で販売しているほか、通販サイトの共立エレショップでも購入できる。
同社は「WonderPure」(ワンダーピュア)や「Digit」ブランドでオーディオキットを多数商品化しているが、フルデジタルアンプの商品化も望む声が多く、今回のモデルが開発されたという。
フルデジタルアンプで不可欠となるデジタル・オーディオパワーアンプICのデジタル制御を、AVRマイコン技術を活用し、実現しているのが特徴。AVRマイコンは「ATmega168P-20PA」を採用しており、オリジナルの制御プログラムが書きこまれた状態で販売される。
オーディオシリアル信号も基板上に出力しているため、ユーザーが独自に機能を追加したり、向上させる事ができる。また、音量やバランスなどの調整もマイコン・コントロールによりデジタル処理されているため、ボリュームはセンサーとしてのみ機能。機械的性能が音質に影響を及ぼさないという。
メインチップには、TIの「TAS5709PHP」を採用。出力は20W×2ch(8ΩBTL)。シリアル入力はL/R、I2Sに対応。VR、EQ、DRCのコントローラーも内蔵している。デジタル・オーディオ・インターフェイスもTI製「DIR9001」を採用している。
メインチップはTIの「TAS5709PHP」 | AVRマイコンは「ATmega168P-20PA」 |
入力信号はS/PDIFに対応し、サンプリング周波数は16bit/48kHzまで対応。同軸と光デジタル入力に対応するが、アナログ入力には対応しない。
ほかにも、オーディオ用コンデンサにWIMAのフィルムコンデンサと、パナソニックの電解コンデンサを採用。コイルは東光のデジタルオーディオ専用品を使うなど、パーツも厳選。コネクタ関連はすべて金メッキパーツを使い、スイッチも内部接点が金メッキのものを採用している。
LCDは好みのカラーが選択できる |
IC、抵抗、コンデンサなどの基板上のパーツは全て実装済みで販売され、入出力端子と電源端子まわりを配線すれば動作するため、初心者にも取り組みやすいとする。液晶表示モジュールも同梱しており、音量やバランスに加え、無操作時にはレベルメーターとして情報を表示できる。なお、通常は白文字タイプのLCDが付属しているが、購入時に好みのカラー(6種類)から選択可能。通販サイトでも選択できる。
電源電圧は20V推奨(12~20Vで動作)。基板サイズは99×142mm(縦×横)。
(2011年 2月 14日)
[AV Watch編集部 山崎健太郎]