マスプロ、停電時も10時間動作する9ch地デジ送信機
-非常時でも情報取得が可能に
UTOP10M |
マスプロ電工は、業界初という「停電時放送維持機能」を備えた地上デジタル放送用送信機「UTOP10M」と「UTOP20M」を2012年1月上旬より発売する。
地上デジタル放送のギャップフィラーシステムにおいて、停電時でも9波の放送を約10時間送信し続けられる送信機。本体にバッテリやブレーカーなどを内蔵する。定格出力レベルはUTOP10Mが10mW/ch、UTOP20Mが20mW/ch。
災害などで停電により家庭でテレビが視聴できなくなった場合、携帯電話や車載テレビで視聴できるワンセグの災害情報が重要な情報元となることから、非常時にも送信を続けられる送信機を開発。災害時にもワンセグ対応携帯電話やバッテリ内蔵テレビがあれば、ワンセグ/12セグ放送の災害情報が得られる。
バッテリやブレーカー、耐雷トランスなどを内蔵したオールインワンパッケージとし、追加の工事は不要。自動復帰ブレーカーも搭載しており、多くの電流が流れてブレーカーが作動しても本体が自動復帰する。さらに、出力レベルの異常などを監視する別売の監視装置(TW2SM/TW2EM)を接続することで、送信機に異常があった場合に管理者の携帯電話やパソコンなどに異常内容をメールで通知する。監視装置は送信機本体のバッテリで動作する。
また、独自のAGC機能により、深夜などに突然の放送停波があった場合でも各チャンネルの定格出力レベルを一定に保つ事ができ、放送波数に合わせた信号調整は不要。送信機に異常が発生した場合、強制的に送信出力を停止する機能も備え、機器異常による過大な電力の送信を防ぐ。
伝送周波数帯域は470~710MHz。外形寸法は570×186×366mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約22kg(電池は約6kg)。
なお、この製品は11月16日~18日に幕張メッセ国際展示場で開催される国際放送機器展「Inter BEE 2011」に展示される。
(2011年 11月 10日)
[AV Watch編集部 中林暁]