ティアック、PCMレコーダのハイエンド機「DR-100 MKII」
-4マイク/XLR搭載。SN改善、デジタル入力も装備
DR-100MKII |
ティアックは、TASCAMブランドのハイエンド向けリニアPCMレコーダ「DR-100MKII」を11月下旬に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は4万円前後。2GBのSDカードが付属する。
単一指向性と無指向性のマイクを各2系統、計4系統のマイクを備えた24bit/96kHz対応のリニアPCM(WAV)レコーダ。XLR入力や、左右独立のロータリーインプットボリュームも備えたハイエンドモデルで、2009年に発売した「DR-100」の後継機種。主な変更点として、XLR入力時に+4dBuラインレベル入力が可能になったほか、XLR端子がロック付きとなり、確実な接続が行なえるようになった。
アナログ回路の高音質化設計として、ディスクリートパーツを用いた差動マイクアンプ回路により、マイクゲイン「H」選択時は従来モデルDR-100と比べSNを大幅に改善。回路全体のSN比は92dB、歪み率0.01%以下としている。また、AD/DA部には、SN比100dB以上という旭化成エレクトロニクス「Audio4pro」ブランドのICを使用している。
そのほかの改善点として、単一指向性マイクと無指向性マイクも高音質化。また、ゲイン調節幅も拡張。さらにデジタル入力端子も搭載し、付属の変換ケーブル経由で同軸デジタル入力が可能になった。
録音フォーマットはPCM/MP3で、録音モードはPCMが16/24bit、44.1k/48k/96kHzから選択。MP3は32k/64k/96k/128k/192k/256k/320kbpsに対応する。なお、マイクは4系統だが、録音はステレオ。記録メディアはSD/SDHCカード(最大32GB)。
前面のディスプレイ/操作部 | マイク部 | 底面にXLR端子を備える |
録音時の機能としてオートゲインコントロールやリミッタ、ローカットフィルタなどを装備。音声の入力レベルを感知してRECを始める自動録音機能や、録音2秒前からの音を録音する「PRE REC」機能が利用可能。既存の音声ファイルを再生しながら、別の音声を重ねてダビングするオーバーダビング機能も備える。
背面 |
そのほか、録音を継続したまま任意の場所でWAVファイルを分割できる機能なども搭載。再生速度可変機能や、音程を維持したまま再生速度を可変するVSA(Variable Speed Audition)機能、ループ再生機能も備える。
電源は付属の専用リチウムバッテリ「BP-L2」に対応し、連続使用時間は約5時間。単3電池2本でも駆動可能で、エネループ利用時の連続使用時間は約4時間。さらに、別売ACアダプタ「PS-P520」や、外付けバッテリパック「BP-6AA」にも対応する。
本体に出力0.4Wのモノラルスピーカーを内蔵。ステレオミニのヘッドフォン端子も備える。USB端子を備え、PCと接続することでデータ転送が可能。対応OSはWindows XP/Vista/7と、Mac OS X 10.2以上。1/4インチのネジ穴を本体に備え、三脚にも装着可能。外形寸法は153×80×35mm(縦×横×厚み)、電池を除く重量は290g。2GB SDカードやワイヤレス/ワイヤードリモコン、ウインドスクリーン、ソフトケース、USBケーブルなどが付属する。
(2011年 11月 15日)
[AV Watch編集部 中林暁]