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Aurender、3筐体で「究極の静寂と広大な音場」のネットワークトランスポート

「N50」

エミライは、「究極の静寂と広大な音場を実現する」というAurenderの最高峰ネットワークトランスポート「N50」を、8月22日に発売した。SilverとBlackの2色展開で、価格は6,270,000円。

別売りオプションとして「MSB ProISL出力モジュール」も発売。こちらも2色展開で、価格は264,000円。

Aurenderの技術の粋を結集したというネットワークトランスポート。同ブランドの「N30SA」で採用したサーバーボックス/オーディオボックスの筐体分離設計をさらに進化させ、電源/サーバー/オーディオボックスを、それぞれ完全に独立させた3筐体構成を採用した。これにより、これまで以上の高S/N比を実現した。

また各筐体は独立したグラウンド設計となっているため、筐体間のグラウンドループとノイズの混入を完全に排除。「音楽信号に一切の濁りを与えない」という。

電源部内部

電源ボックスには、80VA容量の高インダクタンス・トロイダルトランスを2基搭載。各トランスは真空封入とエポキシ樹脂充填により、振動と電磁ノイズを極限まで抑制する。AC-AC出力方式を採用し、サーバー部に交流9V×2、オーディオ部に7V×2を供給することで、各部に最適化された電源環境を構築している。

本体背面

デジタルI/O部にモジュール方式を採用。オーディオボックスにはHDMIケーブルを使用するI2S出力を標準で装備。これをオプションモジュールに換装すると、MSB Technologyの独自規格「ProISL」にも対応できる。これにより、DSD 512(Native)/PCM768kHzまでの音源をUSB変換を経ることなくダイレクトに伝送できる。

またサーバーボックス部のLAN入力は、標準のRJ45からSFPに変更できるオプションモジュールも開発中。

480GB SSDをキャッシュメモリとして搭載。再生開始前に音楽データを一括転送し、再生はキャッシュからダイレクトに行なうため、再生中のネットワーク通信は完全に遮断される。そのため、データの置き場所による音質変化、外来ノイズや負荷の影響を一切排除。「微細なニュアンスまで描き出す、静謐で力強いサウンドを実現する」とのこと。

楽曲保存用の2.5インチベイ×2基も備え、最大16TBまで拡張できる。対応ストリーミングサービスはQobuz、TIDAL、Spotify Connect。Roon ReadyやAirPlay 2にも対応する。コントロールアプリはiOS/Android/macOS対応の「Aurender Conductor」。

ジッターとノイズを極限まで低減する新設計のUSB出力を搭載。USB出力は伝送ノイズの影響を徹底的に排除するため、最短経路となるサーバーボックスに搭載する。そのほかデュアルAES/EBU、同軸(RCA/BNC)、光デジタルなど、既存のあらゆるDACとの接続に対応する豊富な出力端子を搭載した。

LANポートには7重の絶縁を施し、ネットワーク経由でのノイズ混入を防止。データの受け入れ時にノイズが混入していたとしても、絶縁が施された純度の高いデータ転送を実現する。

外部クロック入力に対応し、10MHz、12.8MHz、44.1-48kHz(1-512倍)のワードクロックを受け入れ可能。既存のクロックジェネレーターとの組み合わせることで、さらなる音質向上を図ることができる。

8.8型の高精細フルカラーワイドディスプレイを搭載。解像度は1,920×480ドットで、アルバムアートワークや楽曲情報を表示できる。直感的な操作性で、膨大な音楽ライブラリも快適にブラウジングできるとのこと。

デジタル出力は、上述したモジュール出力のI2S(標準)/ProISL(オプション)のほか、固定出力としてUSB Type-A×1、AES/EBU×2、同軸(RCA×1、BNC×1)、光デジタル×1。

消費電力は再生時40W、最大70W、待機時3.5W。外形寸法は各筐体430×96×353mmで、重さはシステム全体で48kg。