オンキヨー、“デジタルスピーカー”の開発に着手

-トライジェンスの「Dnote」を採用


Dnoteの概要

 オンキヨーグループでOEM事業を担うオンキヨーディベロップメント&マニュファクチャリングは、デジタルスピーカシステムの開発に着手した。

 デジタルスピーカーには、Trigence Semiconductor(トライジェンス)が開発したデジタル信号処理技術「Dnote」を採用。一般的なスピーカーでは、アナログ信号をアナログ増幅した信号が入力されるが、Dnoteのデジタルスピーカーは、デジタル信号を直接スピーカーに入力し、オーディオ信号を空間放射できるという。

 Dnoteでは、3.3Vの低電圧でも3.3W×6ch(6Ω)、1.3W×3ch(8Ω)などの出力が可能で、ICの小型化や部品点数の削減などにより、システム全体の高効率、低消費電力、コストダウンが図れるという。また、Dnoteの信号処理部はDSPにインテグレーションできるという。

 音質についても入力信号からスピーカーまで24bit精度を維持するために、最大32bitで処理。USBインターフェイス利用時には、アシンクロナスモードで動作する。また、コイル間のミスマッチによる歪みとノイズの劣化を大きく低減する「ノイズ・シェイピング・ダイナミック・エレメント・マッチング」を内蔵している。

 オンキヨーディベロップメント&マニュファクチャリングは、今後の展開について「今後更に省エネが要求されるスマートTV、パソコン、オーディオ製品をはじめとする、あらゆる用途に適したデジタル方式のスピーカーをOEM展開していく」と説明している。


(2012年 3月 7日)

[AV Watch編集部 臼田勤哉]