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デノン、USB DAC搭載のSACDプレーヤー「DCD-1650RE」

−最新のUHC-MOS採用プリメイン「PMA-2000RE」も


左が「DCD-1650RE」、右が「PMA-2000RE」

 デノンは、ステレオSACDプレーヤー「DCD-1650RE」と、プリメインアンプの「PMA-2000RE」を10月中旬に発売する。価格はいずれも18万9,000円。

 同社ベストセラーモデルのSACDプレーヤーとプリメインアンプの中級モデルを「RE(Rarefied Evolution)」シリーズとして約3年ぶりにモデルチェンジ。

 DCD-1650REは、従来モデルから搭載する「Advanced AL32 Processing」に加え、新たに32bit/192kHz DACを搭載 。マスタークロックには新たなロージッタータイプを採用し、正確なアナログ波形再現を追求。USB DAC機能も新たに備え、アシンクロナスモードでPCと接続可能になった。

 PMA-2000REは、モノアンプ「POA-S1」以来搭載してきた「UHC-MOS」シングルプッシュプル回路を全面的に見直し、電流供給能力を大幅にアップさせた「Advanced UHC-MOS シングルプッシュプル回路」へブラッシュアップ。それに合わせて電源部もグレードアップさせている。


DCD-1650RE PMA-2000RE


■ USB DAC機能も備えたSACDプレーヤー「DCD-1650RE」

DCD-1650RE

 SACD/CDプレーヤーで、SACD再生は2chまで対応。CDなどPCM系のデジタル信号をハイビット化するアナログ波形再現技術「Advanced AL32 Processor」により、収録時に失われた微細な信号の再現を図っている。高速信号検出/処理技術により時間軸上の情報量の大幅な向上が行なえ、CDなどでカットされた20kHz以上の周波数の高域信号を、独自のアルゴニズムにより補完、16倍にアップサンプリングコンバートを行ない、収録現場のオリジナルサウンドを再現するとしている。

 新たに、32bit/192kHzのDACを搭載。片側のチャンネルに2つのDACを使用し、差動出力で伝送する。上級機と同様にDACをマスターとして、クロックを各デバイスに供給する手法を採用。DACの直近にマスタークロックを配置し、ジッタを抑えた正確なDA変換が行なえるという。クロックの生成には新たに低ジッタタイプの発振回路モジュールを使用している。

 デノンのCDプレーヤーで初というUSB DAC機能も搭載。アシンクロナス転送方式に対応し、パソコン内に保存した音楽ファイルをDCD-1650REのクロックモジュールやDACを使い、ジッタの少ない再生が行なえる。入力は最大24bit/192kHzのハイレゾ音源に対応する。対応OSはWindows XP/Vista/7とMac OS X 10.6.3以降。プレーヤーはWindows Media PlayerとiTunesをサポートしている。なお、パソコン内の楽曲を再生する場合は、あらかじめ同社サイトから専用ドライバのダウンロード/インストールが必要となる。

 iPhoneやiPod(第5世代以降)、USBメモリ内の楽曲も再生可能。接続したiPodなどの充電も行なえる。USBで再生可能なファイルはMP3/WMAのほか、新たにWAVもサポート。16bit/44.1kHzまでのファイルに対応する。

32bit/192kHz DACを搭載 マスタークロックに低ジッタのモジュールを採用 前面のUSB端子にiPhone/iPodやUSBメモリを接続して再生可能

 SACD/CDドライブ部は、アルミダイキャストディスクトレイを搭載したオリジナルのドライブメカニズムを採用。ドライブモーターをターンテーブルの真近に配置しシャフト長を短く設計。高寿命のブラシレスモーターや、異種素材を組み合わせ振動の発生を抑えるS.V.H.(Suppress Vibration Hybrid)ローダーも採用し、安定したディスクドライブを実現するという。読み取り精度を向上させるため、全数においてスキュー調整(傾き補正)を行なっている。SACD/CDのほか、MP3/WMAを記録したCD-R/RWも再生できる。再生周波数帯域は2Hz〜50kHz(SACD)/2Hz〜20kHz(CD)、SN比は121dB(SACD)/120dB(CD)、ダイナミックレンジは118dB(SACD)/101dB(CD)。

デジタル基板

 電源部は、デジタル系とアナログ系の電源をトランスから分離。2トランス構成とすることで相互干渉を防いでいる。また、磁束漏洩を互いにキャンセルする方向に配置。周囲の回路への磁束の影響を抑制した。アナログ用トランスリード線にはOFC線を採用。スタンバイ用の電源を別トランスとすることで制御系のノイズの混入を防いでいる。トランスをマウントするベース部にはアルミ材を採用し、トランス自身と各部へ影響する振動を抑えている。そのほかにも、信号の引き回しを最小限の経路とすることで劣化を防止。上級機のDCD-SX と同様、サーボ系の処理基盤をメカユニットと一体にしてレイアウト。デジタル信号の経路を短縮している。

 筐体は、底板3層、天板2層の防振構造で高い剛性を確保。また、サイドパネルも2層構造とし、異種素材を組み合わせて共振を抑えている。ドライブメカはセンターにマウントし低重心化。インシュレータの素材には、高剛性で内部損失が大きいBMC(Bulk Molding Compound)をソリッド構造で採用。底面にはGSフェルトを張り付けて内部/外部からの振動の排除を図っている。

 24bit/192kHz対応の光/同軸デジタル音声入力を備え、単体の32bit/192kHz対応DACとしても利用可能。出力端子は光/同軸デジタルとアナログが各1系統。USBは前面(iPhone/iPod/USBメモリ用のタイプA)と背面(USB DAC用のタイプB)に備える。外形寸法は434×335×138mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約13.7kg。消費電力は33W(待機時0.2W)で、オートスタンバイ機能も搭載。同じREシリーズの操作に対応したリモコン「RC-1179」が付属する。

本体内部 背面 付属リモコンのRC-1179


■ 最新UHC MOS採用のプリメイン「PMA-2000RE」

PMA-2000RE

 「PMA-2000」シリーズで採用されているUHC(Ultra High Current)-MOSの電流容量を増大させた最新型の「Advanced Ultra High Current MOS シングルプッシュプル回路」を搭載したプリメインアンプ。ピーク電流は従来モデル「PMA-2000SE」の120Aから210Aへと大幅に強化している。UHC-MOSとヒートシンクの間に熱伝導効率の高い銅板を追加。放熱性を高めて増幅素子の動作を安定させ、微小信号から大きな信号まで音色を変えず、余裕のある再生を実現したという。定格出力は80W×2ch(8Ω)、最大出力は160W×2ch(4Ω)。

 パワーアンプの入力段には、ペア特性のそろったDual FETを新たに採用。温度変化による音質への影響を抑え、安定した動作が行なえるという。差動増幅回路の初段には「カスコードブートストラップ回路」を使用し、高速/高帯域な信号再生時も、周波数位相ずれの少ない優れた増幅を実現している。電源部には、前モデルに対して1.5 倍の能力を持つショットキーバリアダイオードを採用。スイッチングノイズが少なく、高速動作による力強いパワーを特徴とする。

 パワーアンプブロックは、電源トランスを挟んでLR対称に配置したツインモノラル構成。信号レベルの異なる回路の分離も徹底。厚さ1.6mm の鋼板を使用した6ブロック・セパレーテッド構造を採用している。また、2つのトランスを並列接続することで低インピーダンス化。トランスの搭載方向をそれぞれ逆向きに配置する「L.C.マウント」により、互いの磁気の影響を互いにキャンセルして磁束の漏洩を低減した。

Advanced UHC-MOSを採用 DUAL FETとカスコードブートストラップを搭載 UHC-MOSに対して温度対策を強化した

 信号経路のシンプル&ストレート化も徹底。REC OUTセレクタを廃止することで、よりシンプルな伝送回路とした。また、ソースダイレクト時にはREC OUT端子への信号出力をカットすることで、信号経路の短縮化を図っている。このクラスでは大型の27型ボリュームを搭載する。

 筐体は1.6mm厚の鋼板を用いた高剛性構造。パワートランスの取り付けには複数の制振材を使ったフローティングマウントを採用。左右のヒートシンクは弾性材とスタビライザーによりダンプして、フットの間近に直付けしたことで他の振動源との干渉を抑えている。インシュレーターの素材には、高剛性で内部損失が大きいBMC(Bulk Molding Compound)製をソリッド構造で採用。底面にはさらにGSフェルトを張り付けている。

 入力端子はアナログ音声×7で、CD入力、PHONO入力は金メッキ削り出しピンジャックを採用する。PHONO入力はMM/MCカートリッジに対応。アナログ音声出力×2のほか、パワーアンプや、サブウーファなどとの接続用にプリアウト端子、パワーダイレクト入力端子を備える。プリアウト端子はMOS-FET出力のディスクリート構成フラットアンプより出力する。スピーカー端子は、バイワイヤリング対応。

 消費電力は360Wで、待機時は0.2W。切り忘れを防ぐオートスタンバイ機能も搭載する。外形寸法は434×434.2×181.5mm(幅×奥行き×高さ)。重量は24.4kg。DCD-1650REと同じくリモコン「RC-1179」が付属する。

大型ボリュームを搭載 背面 内部構造


(2012年 9月 19日)

[ AV Watch編集部 中林暁]